教育ITニュースフラッシュ
「校務IT化」で先生の“激務”は解消されるのか? 大阪市が検証
国内初の「マンガ学部」での液晶ペンタブレット導入事例から、米MITの人気講義を日本語化する取り組みまで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。国内大学で初めて「マンガ学部」を開設した京都精華大学の液晶ペンタブレット導入事例から、米Massachusetts Institute of Technology(マサチューセッツ工科大学、MIT)の人気講義を日本語化したサービスの提供まで、さまざまなニュースがありました。
大阪市教育委員会、校務IT化の検証結果を発表
同市は2013年から、教員の校務負担軽減などを目的に校務支援システムを導入する「校務支援ICT活用事業」を進めている。校務のIT化によって、校務にかかる時間はどれくらい短縮されたのか。モデル校として先行的に校務支援システムを導入した小学校20校、中学校11校の528人を対象にアンケート調査を実施した結果、教頭は1人当たり年間136.3時間(1日換算で平均34分)、学級担任は168.1時間(同42分)を短縮できたとことが分かった。システムの利用で転記作業がなくなり、誤記や転記ミスが減ったことなどが効率化につながった。併せて捻出した時間の活用方法を聞いたところ、「授業準備(教材研究)にかける時間を増やすこと」がトップとなった。大阪市は、校務支援システムとしてNECの「校務支援サービスクラウド」を採用。今後は市内の全458校へ利用を広げる考えだ(発表:大阪市教育委員会<2014年8月11日>)。
京都精華大学、国内初の「マンガ学部」で液晶ペンタブレット導入
国内の大学で初めて開設された同大学のマンガ学部では従来、液晶を搭載しないワコムのペンタブレット「Intuos Pro」を導入していた。だが画面に直接絵を描くことができた方が、紙や通常のペンと同じ感覚で利用できると考え、液晶ペンタブレットの導入を決断。2014年4月に、同じくワコムの液晶ペンタブレットである「Cintiq 22HD touch」を45台導入した。カートゥーン、ストーリーマンガ、ギャグマンガ、キャラクターデザインといった同学部各コースの実習授業で使用している(発表:ワコム<2014年8月18日>)。
MIT講義の日本語版を無料配信 「MIT白熱教室」の物理学講義も
特定非営利活動(NPO)法人のAsuka Academy(eラーニング大手のネットラーニングホールディングスが支援)と協力し、講義の動画や資料を無償提供するMITのWebサイト「MIT OpenCourseWare」の日本語化を始める。英語が苦手な人でもOpenCourseWareの講義動画や資料を利用しやすくするのが狙い。まずは2014年10月1日に、同大学のウォルター・ルーウィン教授による物理学講義「Physics I:Classical Mechanics」など2講義の動画を日本語化して提供する。Asuka Academyは、講義動画や資料の提供に加え、受講者に課題を課して「CLOCW」という独自の修了認定証を発行する考えだ(発表:ネットラーニングホールディングス<2014年8月11日>)。
宮城県東松島市や気仙沼市など、復興に向け中高生のプログラミング教育を強化
2014年8月18日から、両市をはじめとする東北地方の中学生、高等学校生を対象にしたIT教育支援プログラム「東北イノベーターズ プログラム」を実施している。中高生には、プログラム開発の基礎を学んでもらいつつ、地域の課題解決をテーマにしたアプリケーションやWebサービスの制作を体験してもらう。ITに関する中高生の知識や関心を高めることで、中高生の自立を後押しする他、東日本大震災からの復興につながる新しい産業の創出を目指す。同プログラムには、KDDIと中高生向けプログラミング教育支援のライフイズテック(東京都目黒区)が協力する(発表:KDDI、ライフイズテック<2014年8月11日>)。
教員用PCの画面をQRコードで生徒と共有、スプラッシュトップが新サービス
スプラッシュトップ(東京千代田区)は2014年8月15日、教員用端末の画面を教室内の学習者全員と共有できる「Splashtop Classroom」を販売開始した。同社のリモートデスクトップサービス「Splashtop for Education」を導入済みの教育機関向けに販売する。教員用端末から管理用ツールを使い、画面共有用のQRコードを作成。そのQRコードをプロジェクターなどに映して学習者用端末で読み取ってもらうと、教員用端末の画面を共有できる。学習者端末から教員用端末の操作も可能だ。年額利用料金は、教師用1IDで2万8000円(税別)。QRコードを読み取り可能なタブレットの台数に制限はない(発表:スプラッシュトップ<2014年8月14日>)。
教材のオンライン登録で「反転授業」を支援するサービス、富士ソフトが提供
富士ソフトは2014年8月20日、動画やPDFなどの教材をインターネット経由で登録、配信できるサービス「みらいスクール ホームスタディ」の提供を開始した。従来の授業と予習の役割を一部逆転させた「反転授業」を採用する教育機関が、予習用の教材配信に利用することを想定する。学習履歴をログとして記録する機能を持ち、教員は学習者の学習状況を確認できる。教材に加え、学習者やその保護者へのお知らせなどの配信も可能だ。料金(全て税別)は、初期費用が1教育機関当たり2万5200円。月額利用料金が1ID当たり800円。ストレージ容量が1Gバイト当たり800円(発表:富士ソフト<2014年8月19日>)
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