AWSの請求額を適正にするには
クラウド価格競争はもう終わり? ユーザーが次に注目するリソース管理テクニックとは
AWSやAzure、Googleの間では、パブリッククラウドのコスト面での優劣はない。従って、企業は費用に見合う最大の効果を得るため、クラウドリソースの管理に注力すべきである。
パブリッククラウドの価格競争は実質上終結し、ユーザーの関心は「Amazon Web Services」(AWS)リソースの管理に移っている。ただ、ここでの問題の中心は、「エンドユーザーがクラウドをデータセンターのように考えてしまうことだ。データセンターは、一度購入したハードウェアを簡単に削減できないが、クラウドはリソースの削減が可能だ」。米データウェアハウスプロバイダー 、Full360のビジネス開発担当ディレクター、エリック・バレンスエラ氏はこう述べる。
AWSでは何に対してコストを支払うのが最善の策だろうか。AWSリソースを経済的に使用するためには、以下の点に考慮すべきである。
綿密な計画
「多くのAWS開発者は、AWSを後になって設計しようと考える」。カナダのクラウド管理会社 、TriNimbusでプリンシパルクラウドアーキテクトを務めるゴラン・キモフスキー氏は指摘する。「問題は、後になればなるほど設計する時間がなくなることだ」と続ける。
「設計のためには、AWSのリザーブドインスタンスを含む全ての利用状況を追跡することが有益である」。フィンランドのクラウドオートメーションプロバイダー、NordcloudでCTOを務めるイリヤ・スマラ氏は述べる。「リザーブドインスタンスの費用のほとんどは、大規模なデータベース(リレーショナルデータベースサービスまたは大規模な仮想マシン)に費やされる。このため、企業はこの部分に使っている費用を注意深く監視する必要がある」
「加えて、多くの企業には、特定の時期だけクラウドで稼働させたいと思うような散発的なプロジェクトが発生する。このようなプロジェクトでは、AWSのT2インスタンスが有用だ」とスマラ氏はアドバイスする。「T2インスタンスは3つのサイズが用意されている。ユーザーはAWSリソースを素早く用意でき、同じように簡単にオフにすることもできる。特別な場合、または1回限りのプロジェクトに対してコスト面で効率的な選択である」
マシン環境の見積もり
マシン環境を正しく判断することも重要である。「マシン環境を判断する場合、より大きく見積もることを勧める」とバレンスエラ氏は言う。「大きく見積もってから縮小や微調整することも可能だ」
しかし、マシン環境を縮小する場合、ユーザーは注意が必要だ。バレンスエラ氏は、移行するサービスのどこをカットするかを判断するため、開発者が使用量とキャパシティーのリポートを見て、特定のAWSリソースの動作を監視することを勧める。
ビジネスパターンをクラウドリソースとマッピングすることも不可欠である。企業がクラウドで経理処理を行っている場合、特定の月だけ、その他の月に比べてクラウドを多用することがある。「ビジネスを理解して、使用していないリソースのシャットダウン時期を判断すべきだ」とバレンスエラ氏は述べる。
CloudWatchのモニタリングとアラートの契約
「AWS CloudWatch」は、ユーザーの使用量追跡を可能にするツールだ。AWS CloudWatchは、ある日の異なる時間にログインしたユーザーの数といった詳細な分析は行えないが、基本的な分析が可能だ。匿名希望のAWSチャネルパートナーは「AWSをユーティリティとして考え、常時、誰かにしきい値とアラートを監視させる必要がある」と話す。
AWS CloudWatchでは請求額のアラートを受け取ることも可能だ。この請求アラートは、企業がAWSコストをより上手に管理することに役立つ。
APIの適切な管理
もう1つAWSが提供するサービスが、API呼び出しを記録する「AWS CloudTrail」である。使用パターンやスケールを適切に追跡したい場合、企業はこのサービスを使用する。
コスト分析の実行
「Cost Explorer」と呼ばれる比較的新しいAWSツールを使用すると、ユーザーはプラットフォームで何にコストを掛けているかを、分かりやすいフォーマットで知ることができる。しかし、このツールを最大限に活用するには、担当者を1人に限定すべきではない。企業がクラウド上の何にコストを掛けているかを知る人数が多いほど、多くの人が当事者意識を持ち、効果が上がるだろう。
AWSリソースへのタグ付けとメンテナンス
「投資を最大化するため、ユーザーは使用するリソースへのタグの適用に念を入れる必要がある」 。米Foghorn Consultingの社長であり共同創立者であるピーター・ローサコス氏はこう述べる。タグの管理は、Cost Explorerで簡単に行える。ITチームがリソースにタグを適用し、十分に活用していないリソースを明確にすると、処分計画を作成できる。また、米Netflixが開発した「Janitor Monkey」などのオープンソースツールを使うと、使用していないAWSのリソースを探してクリーンアップし消去することが可能だ。
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