「SoftLayer Bluemix Summit 2015」リポート
今こそ知りたいSoftLayerの基礎(1/2 ページ)
SoftLayerの特徴はネットワークだけではない。サーバやストレージにもユニークな点がある。日本IBMの玉川雄一氏の講演を基に、サーバ、ストレージの特徴を紹介する。
2014年12月に日本に上陸し、企業システムにおいてもユーザー数を伸ばしつつある「IBM SoftLayer」。現在、世界に28カ所のデータセンターと22カ所のネットワークアクセスポイント(PoP)を有し、データセンターの拠点は今後も拡大予定だ。SoftLayerのデータセンターとPoPは、複数のTier1通信事業者による10Gbps以上のプライベートネットワークで相互に接続されている。このデータセンター間のプライベートネットワークが無料で利用できるという点がSoftLayerの強みだ。しかしながら、SoftLayerの特徴はネットワークだけではない。サーバやストレージにもユニークな点がある。
本稿では、日本アイ・ビー・エムでSoftLayerのテクニカルセールスに従事する玉川雄一氏が、「SoftLayer Bluemix Summit 2015」で行った講演「はじめてのSoftLayer(サーバ、ストレージ編)」をリポートする。
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ベアメタルとオンプレミスの比較
SoftLayerのアーキテクチャ
SoftLayerはパブリックネットワーク(図の赤線)とプライベートネットワーク(図の青線)の2種類のネットワークで構成されている。パブリックネットワークはその名の通り、Webサービスをはじめインターネットからアクセスできる、グローバルIPを持つネットワークだ。一方のプライベートネットワークはSoftLayerの特徴ともいうべきネットワークで、インターネットからのアクセスはできない。DNSやNTPはプライベートネットワークにあるため、インターネットに出ることなくプライベートIPのみでシステムの構築が可能だ。ユーザーが自身のSoftLayer環境へインターネットからアクセスさせたくないときは、VPNや専用線を引いてプライベートネットワークから入ることになる。また、SoftLayerの他データセンターとの接続をはじめ国際間ネットワークの際には、先述の通りプライベートネットワークで裏側から接続するというわけだ。
サーバ
IBM製品/サービスといえば法人向けのイメージがあるが、SoftLayerは個人でもアカウントを作ることができる。SoftLayerのサーバは大きく2種類。1つが仮想サーバ、もう1つがベアメタルサーバだ。ハイパーバイザーにはXenを使用しており、ここまではSoftLayerが管理するため、ユーザーが意識するのはその上のサーバOSからとなる。
仮想サーバ
仮想サーバのCPUは1~16、メモリは1Gバイト~64Gバイトから選べる。仮想サーバと一緒にオーダーできるディスクの容量は25Gバイト~8.1Tバイト。これ以上必要な場合は、Endurance Storageなど外部ストレージを接続する。これらのリソースは、管理ポータルから自身で変更することができる。
「価格は、仮想サーバ1台当たり1時間0.038ドル(約4.5円)から、月額当たり3000円くらいから利用できる」と玉川氏は述べる。
仮想サーバはマルチテナントとシングルテナントの両方に対応する。マルチテナントは同じハードウェアに複数のユーザーの仮想サーバが乗る。一方、シングルテナントでは、1つのハードウェアには1ユーザーのみ。これらの切り替えもポータル画面から可能だ。
物理サーバ(ベアメタルサーバ)
SoftLayerの大きな特徴の1つにベアメタルサーバがある。その名の通り、ハードウェアを専有して使うプランだ。1カ月もしくは1時間単位で利用できる。玉川氏はベアメタルサーバのメリットについて「ホスティングサービスではサーバを借りる際に1年契約などの縛りがある場合が多いが、SoftLayerでは時間単位で使うことができる点が便利」と話す。
時間貸しされているベアメタルサーバは、スペックがある程度固定されており、約7パターンから選ぶそうだ。また、サーバOSはもちろん、ハイパーバイザー、「OpenStack」などのクラウドOSもユーザーが選択できる。
「ベアメタルサーバならではの特徴は、仮想サーバにはないスペックが実現できることです。一番大きい筐体ではメモリを3Tバイトまで積めます。InfiniBandやFusion-ioといった高速I/Oを実現するハードウェア、GPUを実現できるものもあります」(玉川氏)。標準の管理ポータルに表示していない場合もあるため、IBMの営業担当者まで問い合わせになるそうだ。
クラウドサービスではすぐに使えることも重要だ。「仮想サーバを管理ポータルからオーダーして使用できるようになるまでは5分~15分、ベアメタルサーバでスペックが決まっているものであれば15分~30分、スペックをカスタマイズした場合は1時間~4時間くらいで提供できます」と述べる。仮想サーバとベアメタルサーバ、両者の特徴をまとめたものが下記だ。
サーバ関連のその他の特徴も見て行こう。
サーバのイメージ保管
サーバのイメージを保管し、そのイメージから別のサーバを展開するクローニングができる。
「イメージテンプレートは普通、イメージを取ったユーザーしか使えませんが、SoftLayerアカウントが分かれば共有できます。パブリックイメージとして登録すれば、全ユーザーに公開することもできます」(玉川氏)
また、イメージは複数のデータセンターで保管することができるため、東京で取ったイメージを他国のデータセンターに災害対策として保管し、保管先のデータセンターでサーバを作成したり復旧したりすることができる。
さらに、イメージテンプレートは、Flex Imageという機能を使うことで仮想サーバとベアメタルサーバ間を行き来することができる。玉川氏は「例えば、最初は仮想サーバで始めて、後からスペック必要になったらベアメタルサーバに移すといった使い方も考えられます」と補足した。
ベアメタルサーバをIPMIで管理
ベアメタルサーバに関してよく寄せられる疑問として、「ハードウェアがネットワークの向こうにあってどこまで管理できるのか」といった内容であるという。玉川氏は「クラウドだから手が届かないというわけではない」と言う。管理ポータルからIPMIにアクセスできるため、ハードウェアの電源ON/OFF、コンソールアクセス、仮想メディアのISOのブートなど物理的な操作も可能だ。
モバイルアプリからも管理可能
サーバ稼働状況や料金を確認したり、サーバの起動/停止などの操作などはモバイルアプリからも可能だ。
オートスケール
サーバ負荷に応じてサーバ台数増やしロードバランスを行い、負荷が減ったら縮退するといったオートスケールの仕組みも備わっている。
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