Surface Pro 4とも比較、ノートPCの代わりになるか
徹底レビュー:「iPad Pro」の圧倒的な大きさと性能を堪能する、仕事と遊びで実力を検証(1/3 ページ)
長らく登場が待たれていた大画面iPad「iPad Pro」。専用キーボードの登場でノートPCの代替となるという見方もあるiPad Proだが、本当にそうなのか。スペックや実際の使い勝手から検証する。
ここ数年、米Appleのタブレット「iPad」を愛用する多くのビジネスパーソンが大型モデルを待望してきた。「iPad Air 2」をはじめとする従来型の9.7型ディスプレイは、1日中使うのに最適なサイズではないからだ。そこで登場したのが「iPad Pro」である。その画面は12.9型と、iPad Air 2より78%も大きい。
ビジネスパーソンは処理速度への要求も高い。そのためiPad Proは、iPadでは最速のプロセッサを搭載し、RAMもこれまでの2倍に増やした。Appleは有償オプションでキーボードも提供しており、iPad ProはノートPCのようにも使える2-in-1端末となっている。同じく有償オプションのスタイラスペンを使えば、描画ツールにもなる。
われわれはiPad Proをビジネスユースとパーソナルユースで試用し、このタブレットが、「ノートPCと同じことができる」というAppleの約束をどれだけ果たしているかを検証した。
仕上がりとデザイン
iPad Air 2を使い慣れている人なら、iPad Proを初めて手にすると誰もが巨大に感じるはずだ。iPad Proは305.7(高さ)×220.6(幅)×6.9(厚さ)ミリで、iPad Air 2よりも高さが約66ミリ、幅が約51ミリも長い。重さはiPad Air 2が400グラム台前半にとどまるのに対し、iPad Proは700グラム台前半だ。しかし数日使うと、この大きさにも慣れてくる。iPad Proが多くのノートPCよりもはるかに小さく、軽いのは間違いない。
サイズはiPad Proの最大の長所であり、最大の短所でもある。12.9型ディスプレイのおかげで、iPad Proはこれまでで最も生産性が高いiPadとなっており、動画を視聴するのにもうってつけだ。だが持ち歩いたり、膝の上に置いたりするにはかさばる。電子書籍リーダーとして使うときは特に重く感じる。大型豪華本を眺めるような感覚だ。
Apple製品の常として、iPad Proの仕上がり品質は申し分ない。しっかりした剛性感があり、ねじるように力を加えても、ほとんどたわまなかった。
カラーバリエーションは「シルバー」「スペースグレイ」「ゴールド」だが、これらのカラーが見えるのは背面と非常に細い縁に限られる。シルバーとゴールドのモデルでは、ディスプレイを囲むベゼルがホワイトで、スペースグレイモデルではブラックとなっている。日常的に使うには暗い色のベゼルの方が目立たないので、スペースグレイモデルがお薦めだ。
iPad Proは前面の大部分がディスプレイで、ベゼルは細いが、指を置くのに十分な幅があるので持ちやすい。
ディスプレイ
Appleのライバルはこれまで、大型のタブレットを投入してiPadに対抗してきた。例えば、米Microsoftの「Surface Pro 4」(12.3型)、韓国Samsung Electronicsの「Galaxy Note Pro 12.2」(12.2型)といった具合だ。Appleが新たにラインアップしたiPad Proのディスプレイは、タブレットでは最大の部類に入る。
その12.9型ディスプレイは、解像度が2732×2048ピクセル、画素密度がiPad Air 2と同じ264ppiだ。ちなみに、Samsungの新しいフラッグシップモデルである「Galaxy Tab S2」の9.7型モデルも264ppi、Surface Pro 4は267ppiとなっている。
iPad Proのディスプレイ解像度は、市場に出回っているタブレットの中で最大に近く、ピクセルのギザギザ感は全くない。画面の文字は紙に印刷されているように見え、画像もくっきりと美しい。
発色も豊かで鮮やかだ。試したところ、バックライトの輝度を100%に設定しておけば、屋外の直射日光下でも非常に見やすかった。
約13型の高解像度ディスプレイの搭載により、iPad ProはこれまでのiPadの中で、動画を視聴するのに最高のモデルとなっている。iPad Proへのこの大型ディスプレイの搭載が、画面を2分割してマルチタスクができる「Split View」機能が「iOS 9」で導入された理由であることは明らかだ。Split Viewでは、分割画面の一方でWebブラウザを、もう一方の画面で「Microsoft Word」をといった具合に、2つのアプリケーションをアクティブな状態で同時に開いておける。
またAppleは、iPad Proの大型ディスプレイは別売のスタイラスペン「Apple Pencil」で電子描画パッドとして使うのにも適していると強調する。Apple Pencilの価格は99ドル(国内の税別価格は1万1800円)。
ディスプレイは横向き時で幅が262ミリあるので、仮想キーボードを表示するスペースはたっぷりある。一般的なタブレットのディスプレイサイズでは、画面のキーボードをタッチタイプするのはあまり実用的ではない。だがiPad Proでは、完全なキーセットを表示してもスペースに余裕がある。iPad Proを横向きに持ち、親指でタイプするのは実用的ではないが、縦向きであればそれなりに使える。ディスプレイの縦向き時の幅は196ミリで、これはiPad Air 2のディスプレイの横向き時の幅と同じだ。
ディスプレイには反射防止コーティングが施されているが、それでも反射で見えにくくなることもある。指紋が付くのを防ぐために脂分をはじくコーティングもなされているが、これらは毎日のように拭き取る必要があるだろう。もっとも、こうしたことは全てのタブレットに共通する問題ではある。
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