クラウドベースのBIを活用
IT部門に頼らないデータ分析、やってみて分かるこれだけのメリット
データ管理とレポート作成についてIT部門に頼りきっていたある企業が、クラウドベースのBIを利用することで、その状況を緩和した。その結果、アナリストは自社のデータをさらに活用できるようになった。
既にデータ駆動を広く実践している企業が、データ分析をさらに活用して製品/サービスの中核に据えるにはどうすればよいだろうか。ある企業がそのために踏み出した最初の一歩は、IT部門への依存度を下げることだった。
ServiceChannelは、米国ニューヨークを拠点に設備管理ソフトウェアを提供する企業だ。同社でグローバルサービス担当バイスプレジデントを務めるシド・シェティ氏は次のように語る。「ビジネスインテリジェンス(BI)は非常に複雑な分野だ。従来、ビジネス部門に所属する従業員は、ほぼ例外なくBIに恐れをなしており、複雑な何段階もの手順を踏んでデータにアクセスしなければならなかった。ビジネス部門の従業員はいつもIT部門を頼りにしていた」
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クラウドベースのBIがデータの壁を取り除く
ServiceChannelは2013年にGoodData製のクラウドベースのBIシステムを導入することで、この力学に変化をもたらした。サーバの管理とデータの構造化に頭を悩ませる時間が少なくなり、顧客にかける時間をより長くすることができたとシェティ氏は言う。
同社は、建物の保守管理が必要な企業と建設業者を結び付けるオンラインマーケットプレースを運営している。例えば、ここでは暖房機器と空調機器の修理を必要としている施設の管理者が、適切な空調機器業者を見つけることが可能だ。マッチングだけでなく、ServiceChannelを通じた代金の支払いもできる。
このオンラインマーケットプレースでは、作業のリクエストチケットと支払いの処理が頻繁に発生する。そのため、同社は常に大量のデータを抱えていた。ところが、このデータにアクセスして洞察を得るのは厄介な作業だった。同社は以前、従来型のBIベンダーと取引していた。このベンダーは同社のIT部門に、アプリケーションを実行するサーバを管理することと、アナリストが分析できるよう細心の注意を払ってデータを構造化することを求めていた。それが現場の従業員とデータの間に壁を作り出していたとシェティ氏は振り返る。
「私たちはBIインフラやデータ構造を憂慮するのに時間を取られ、データから洞察を得るための十分なサポートを顧客に提供できていないことに気付いた」
サーバ管理とデータ構造化に「No」を
この気付きをきっかけに、シェティ氏は別の選択肢を検討することになった。そして、クラウドベースという点が気に入って最終的にGoodDataへとたどり着いた。クラウドを使用すれば、サーバを管理する必要がなくなる。さらにGoodDataは非構造化データを直接収集して分析できるので、データを構造化する必要もない。システムの利用拠点をグローバルに広げるのも簡単になると同氏は話す。
現在ServiceChannelは、GoodDataをベースに構築したレポート機能を顧客に提供している。同社が顧客用にレポートダッシュボードを構築することもあれば、顧客がデータを使用して独自のダッシュボードを構築することもある。顧客は「保守管理に費やしている費用」「サービスチケットの消費にかかる時間」「地域の天候と空調機器の修理ニーズの相関関係」などの項目についてレポートを作成できる。このように、ServiceChannelはデータをビジネスの中心的な存在へと変容させることに成功した。
「取得する情報量の多さから、クラウドテクノロジーは当社にうってつけであることを実感している」
同社はクラウドベースのBIシステムに対する具体的な投資利益率を算出しているわけではないが、確実にメリットを享受できているという。顧客が独自のレポートを作成できるようにするのは同社にとって新しいビジネス分野であるにもかかわらず、既に顧客との関係強化に貢献している。このBIシステム導入前、同社のシステムに毎週ログオンする顧客は30%程度だったが、その数値が今では80%にも上昇している。
「IT部門への依存度を下げるためにクラウドを活用し始めたときから目に見えるメリットを享受できていて、以降もその状態が続いている」とシェティ氏は語る。
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