アップグレードや製品評価にも活用
12PBのデータを管理、巨大生命保険会社が勧めるストレージの選び方(1/2 ページ)
12PB以上のデータを管理する大手生命保険会社は通常のSANやNASストレージの他に、オブジェクトストレージやハイパーコンバージドシステムを使っている。各システムをどう評価しているのか?
New York Life Insurance Companyが管理しているデータは12PBを超え、データは複数ベンダーのSANストレージ、NAS、オブジェクトストレージ、ハイパーコンバージドシステムに分散している。そのため、同社はストレージのテストと評価に力を入れている。
New York Lifeのエンタープライズテクノロジー担当コーポレートバイスプレジデントを務めるデビッド・バーマン氏は、2015年にLoad DynamiXの「Load DynamiX」を購入した(なお、現在Load DynamiXはVirtual Instrumentsの傘下にある)。この製品は、ストレージの分析、検証、テストを行うツールだ。Load DynamiXのストレージ分析は、バーマン氏の管理下にあるシステムを管理し、システムをテストする一助となる。
New York Lifeは、5兆ドルを超える資産を管理する共済生命保険会社だ。同社はニュージャージーとジョージアにコーポレートデータセンターを持ち、フロリダとテキサスに小規模なデータセンターを保有している。さらに、New York Lifeは、12PBのストレージ以外にも、6000以上のアプリケーションと3000以上のデータベースインスタンスを抱えている。
「New York Lifeは、ティア1のオープンストレージとメインフレームストレージをEMCの『EMC VMAX』、ティア2のブロックストレージをEMCの『EMC VNX』に格納している。また、NASにはNetAppの製品を利用している」とバーマン氏は話す。最近、同氏はブロックストレージの仮想化とNutanixのハイパーコンバージドシステムのために、EMCの「EMC VPLEX」も購入している。
現在は、オールフラッシュアレイとハイブリッドクラウドテクノロジーを評価し、同氏が管理しているEMCの「EMC Centera」に代わるオブジェクトストレージを探している。バーマン氏がLoad DynamiXを利用するのは、このプロジェクトにとどまらない。運用ストレージの新機能やコード更新の負荷テストにも、Load DynamiXを使用している。
バーマン氏は、同社が生命保険会社であるが故にかなり保守的だという前置きをした上で次のように語っている。「一番回避したいのは、この環境に悪影響を与える新しいコードを導入してしまうことだ」
New York Lifeは2015年後半にLoad DynamiXの「Load DynamiX Unified」シリーズのストレージ分析アプライアンス(ファイバーチャネルとイーサネット端子搭載)と「Load DynamiX Enterprise」ソフトウェアを購入している。バーマン氏は社内用にDynamiXを購入し、NASゲートウェイのテストを行った。その後、新しいテクノロジーの評価や運用環境のストレージシステムの更新に対するテストなど、新たなDynamiXの使い道が見つかった。
「ストレージのテクノロジーは、これまで見たことがないほど劇的に変化している。運用環境に展開しているものを確認できるツールがあるのは明確なセールスポイントだった」(バーマン氏)
New York Lifeは、新たなテクノロジーの一部として、フラッシュ、ハイパーコンバージドシステム、クラウドを実装して拡大する予定だ。
「全てのストレージアレイにフラッシュはあるが、専用のフラッシュアレイはない。EMC、Pure Storage、Hewlett Packard Enterpriseの『HP 3PAR StoreServ』のオールフラッシュアレイを評価している」とバーマン氏は補足している。
「Load DynamiXを導入した理由の1つは、新しいテクノロジーの評価を手早く簡単に済ませるためだ。Load DynamiXの概念実証はNASテクノロジーの評価を目的としていたが、それはユースケースの1つにすぎない」(バーマン氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
技術文書・技術解説
[Jamf Japan 合同会社] MDMだけでモバイルセキュリティは十分? 不足する対策を16項目でチェック -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的な家電メーカーが実践する「クリエイティブプロセス効率化」の方法とは? -
事例
[Wrike Japan 株式会社] 世界的テクノロジー企業に学ぶ、プロセス標準化とプロジェクト納品自動化の秘訣 -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソニー・ピクチャーズ テレビジョンに学ぶ、次世代サービスデリバリーのヒント -
事例
[Wrike Japan 株式会社] ソミック石川に学ぶ、ICT浸透後に直面した「工数管理」の課題と解決策
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
AI全部入り「Microsoft 365 E7」に企業が二の足を踏む訳 移行意向はわずか4%
-
4
「有線LAN環境」に関するアンケート
-
5
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
6
APIとは何か? Web APIとの違い、利用者のタスクを解説
-
7
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
8
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
9
「学習し続けるAI」が医療現場では“使えない”理由
-
10
「AI」が臨床医療で急速に普及 診断だけではない用途とは?
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
10
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー