テレワークの運用ルールと評価制度を考える【第4回】
雇用型テレワークを始める前に確認しよう――業務の向き不向き、人事評価や労務管理(1/2 ページ)
テレワークを就業形態で分けると「雇用型」「自営型」に大別できる。雇用型テレワーカーの場合、労務管理においてどのような留意点があるか、官公庁のガイドラインなどを紹介しながら解説する。
テレワークには就業形態による区分がある。大別すると次の2つだ。
- 雇用型テレワーク
- 自営型テレワーク
自営型テレワーカーのうち「在宅ワーク」については厚生労働省が「在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン」(2010年3月)を公表している。
今回は、雇用型テレワーカーについてどのような規制があるか見ていきたい。
テレワークの適性
連載について
本連載ではTechTargetジャパンの読者である情報システム部門の読者に対して 、中堅・中小企業におけるテレワークの導入をテーマに、IT以外も含めた包括的な情報をお届けする。「日本の現状」「企業事例」「導入までのプロセス」「労務管理上の留意点」「行政の支援制度」「関連製品/サービス」と、全6回の連載で各項目を解説する。
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テレワークは全ての事業に導入可能であるが、テレワークが向く業務と向かない業務があるのは否めない。テレワークの適性とは、「業務の適性」「人の適性」「環境の適性」のことだ。
業務の適性
テレワークは対面業務にはあまり向かない。店頭の販売員などがその典型例である。しかしこの販売員が月に1回、または数カ月に1回程度、サテライトオフィスや自宅でPCを使って販売実績報告書や販売計画書などを作成するといったテレワークの利用方法はおすすめだ。
人の適性
ほとんど毎日のように在宅勤務をする従業員には「自律」が求められる。また、情報の取り扱い、資料の持ち出しルールなどのセキュリティやコンプライアンスが高く求められるので、勤務態度がルーズな従業員にはテレワークを認めにくい。
環境の適性
従業員自身に問題がなくても、机や椅子などの家具・備品、リモートアクセスや、貸与したPCのパスワード設定、暗号化などのIT環境が整っていない場合は、安全なテレワーク勤務環境といえず、実施は推奨できない。
労働時間制と労働時間管理
労働時間制
テレワークには全ての労働時間制を適用することができる。
ただし、労働基準法にのっとった運用が必要だ。例えば出張時に「事業場外みなし労働時間制」を適用する場合には、就業規則にその規定がなければ適用できない。
フレックスタイム制は全てのテレワーク就業形態に対応できるが、就業規則その他これに準ずるものにおいて始業および終業の時刻をその労働者の決定に委ねる旨の定めがなければ実施できない。
労働時間管理
テレワーク時の労務管理方法の典型例は、テレワーク勤務者から始業時・終業時にメールや電話で上長に連絡し、労働時間を管理する方法である。最近ではクラウドサービスの勤怠管理システムを導入している企業も増えており、この場合はオフィス勤務とテレワーク勤務で労働時間の管理方法を変える必要がないというメリットがある。
給与や手当
テレワークを導入しても業務内容や職種、勤務時間に変更がなければ給与(基本給)の見直しの必要はない。
給与の見直しを考えなければならないのは、現在の業務内容、職種などが変更になる場合と、業務内容や職種が同じでも所定労働時間が長くなったり、あるいは短くなったりする場合(育児を目的とした在宅勤務など)である。
常時型テレワークでは、事業場に通勤することが少ないことから、一定期間を基準とした定額の通勤手当は支給せず、会議などの打ち合わせで事業場に通勤する場合のみ往復に要する通勤費用の実額を支給するケースがある。
随時型テレワークでは、テレワークの実施頻度を考え一定期間を基準とした定額の通勤手当を支給するか、往復に要する通勤費用の実額を都度支給するかを比較して考えればいいだろう。
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テレワークの運用ルールと評価制度を考える
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