Google Cloud Platformの7つのデータベースサービス【前編】
Googleのクラウドデータベース「Cloud SQL」「Cloud Spanner」とは?
データベース管理システムのコストとパフォーマンスを最適化する手段となり得るのが「クラウドデータベース」だ。Googleが提供する豊富なクラウドデータベースの中から「Cloud SQL」「Cloud Spanner」を取り上げる。
IT部門は、データベース管理システム(DBMS)のクラウドサービスである「クラウドデータベース」を利用することで、DBMSの管理作業と運用作業の一部をクラウドベンダーに任せて、データの使用に専念できるようになる。クラウドデータベースはスケーラビリティや災害対策の強化、コスト削減といったメリットを企業にもたらす可能性がある。
Googleが提供するクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)は競合他社と同様、さまざまな用途に向けた各種クラウドデータベースを用意している。本連載は前中編にわたり、GCPの7つのクラウドデータベースを説明する。
前編に当たる本稿は、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)「Cloud SQL」と分散データベース管理システム(分散DBMS)「Cloud Spanner」の2つのクラウドデータベースを取り上げる。自社のワークロード(アプリケーション)要件に合致するものがあるかどうか確認してほしい。
Cloud SQL
Cloud SQLはオブジェクトリレーショナルデータベース管理システム(ORDBMS)の「PostgreSQL」と、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の「MySQL」との互換性があるクラウドデータベースだ。Googleの仮想マシンサービス「Compute Engine」、コンテナオーケストレーションサービス「Google Kubernetes Engine」、PaaS(Platform as a Service)の「App Engine」、クラウドデータウェアハウス(クラウドDWH)の「BigQuery」から接続でき、料金はインスタンス(仮想マシン)のタイプによって異なる。時間単位の料金プランも用意する。
Googleは「Windows」などMicrosoft製OSで動作するワークロードを有するユーザー企業向けのセールスポイントとして、Cloud SQLでMicrosoftのRDBMS「SQL Server」も利用できるようにしている。DBMSのCloud SQLはレプリケーションとバックアップ、暗号化、フェイルオーバー(稼働系から待機系への切り替え)のプロセスを自動化し、DBMSの一貫性や可用性を確保しやすくしている。
Cloud Spanner
Cloud Spannerは、分散DBMSが抱える一貫性と可用性を同時に満たせない「CAP定理」の課題を部分的に解消している。その理由は、Cloud Spannerがデータ構造の「スキーマ」やクエリ(問い合わせ)言語の「SQL」、トランザクション処理に求められる「ACID特性」といったRDBMSの機能や特徴を提供しながら、「NoSQL」(RDBMS以外のDBMS)で一般的なスケールアウト(水平スケール)を可能にしていることにある。Cloud Spannerは、膨大なオンライントランザクション処理に耐えるよう設計されており、分散される大量のノード(サーバ)に拡張できる。
料金は、ストレージとネットワーク回線容量(帯域幅)の利用量、ノード数に基づいて決まる。ノードは時間単位で課金されるが、ネットワークとストレージには月額料金が適用される。
中編はNoSQLの「Cloud Bigtable」「Firebase Realtime Database」「Cloud Firestore」について説明する。
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