Webベースのアプリケーションの運用基盤としてPaaSを選択し、移行する場合、データベースについても必ず考慮すべきだ。データベースを完全にサポートしているクラウドインフラに移行するメリットを以下で詳しく検討しよう。
主要なPaaS(Platform as a Service)の機能や特徴を検討する際、データベースサービスについては後回しにされることが珍しくない。Web開発者にしてみると、フレームワーク、ミドルウェア、言語サポートなど、より関心の高いトピックが幾つもあるからだ。データベースサービスがPaaSでそんなに重要なのか、ピンとこない読者もいるだろう。以下でもっと詳しく説明しよう。
PaaSの一要素としてのデータベースは、現在はDBaaS(Database as a Service)として定義されているが、これが一般に公開されるまで、開発者のチームは、アプリケーションデータベースを(自力で)管理せざるを得ないというのが常だった。Web管理者は通常、データベース管理者(DBA)を兼務することはほとんどなく、その逆もしかりであることには理由がある。DBaaSはクラウド管理者の監視下にあるサービスなので、従来のデータベース機能について、アプリケーションチームが責任を負うことはない。DBaaSは企業が(組織内の)全てのデータベースを操作し、組織のアジリティー(機敏性)と耐障害性を実現するためのフレームワークだが、その一方で、DBA自身の生産性も総体的に向上させる。
データベースのプロビジョニングに必要な手順は簡略化してサポートすることができる。複雑なデータベース操作はAPI呼び出しで実行するように構成できるからだ。従って開発者は、細かいデータベース操作をさほど気に掛ける必要はない。またDBAは生産的な活動に、より多くの時間を割けるようになる。データベースを始終調整し、パッチを当てたりバックアップの心配をしたりする代わりに、組織全体の問題に注意を向けることができるからだ。クラウドベースのSQLサービスは、ITシステムの面からデータベースの効率を向上させる方法として、間違いなく理想的なアプローチだ。
人気の高いPaaSごとに、よく利用されているリレーショナルデータベースサービスを詳しく見ていこう。
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