面倒な事務作業の負担を軽減し、捜査や巡回といった警察業務に割くための時間を作るべく、技術に投資する警察がある。どのような技術を導入し、どのようなメリットを享受しているのか。
捜査の記録を紙のノートに書き込む、証拠や報告書を提出するために捜査現場と警察署を行き来する――。捜査に関連するアナログな事務作業が増大すれば、巡回や取り締まり、捜査といった警察業務にかけられる時間は少なくなる。事務作業を簡素化し、捜査や地域住民との連携といった警察業務により長い時間を割けるようにするため、先進技術に投資する警察組織がある。どのような技術に投資しているのか。
英国ランカシャー州警察(以下、ランカシャー警察)は、Motorola Solutionsの技術を活用し、業務効率化を進めている。
ランカシャー警察が活用しているのが、警察や法執行機関向けのモバイルアプリケーション「Pronto」だ。警察官は現場で収集した情報をProntoの画面で記録、閲覧できる。Prontoには、音声コマンドを使って、パトカーを運転しながら記録業務を遂行するための機能もある。ランカシャー警察はProntoを導入したことで、警察官約3500人が路上での巡回により長い時間を費やせるようになった。
証拠収集業務の強化も重要な課題だ。管制室から現場映像をリアルタイムで確認できるようにするために、ランカシャー警察は身体に取り付けて映像を記録できるボディーカメラの機種変更を進めている。これまで使用していたMotorola Solutionsのボディーカメラ「VB400」からの移行先として、後継機である「V500」を1750台導入した。パトカーには同社の車載ビデオシステム「M500」を導入した。これらの刷新によって、迅速かつ効果的な捜査を支援するとともに、担当地域での活動時間を増やすことを目指す。
Pronto、V500、M500は、証拠の保全や共有を支援するソフトウェア「VideoManager」を使って一元管理する。音声通信にはMotorola Solutionsの子会社Airwave Solutionsが提供する通信サービス「Airwave」を活用する。
ランカシャー警察署所長のクリス・ハーディ氏は、「技術に投資することで、安全かつ効率的な警察業務が可能になった」と述べる。
「リアルタイム映像を使った情報収集や事件の処理、記録の作成作業は警察業務を変革する取り組みだ」。Motorola Solutionsの英国およびアイルランドカントリーマネジャー兼営業部長のファーガス・メイン氏はこう説明する。続けて、「捜査現場と管制室をつなぐランカシャー警察の業務は英国の警察の模範となっている」と評価する。
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