「Windows 11とは何か」を深掘りする【後編】
「Windows 11」が「Windows Vista」とも「M1搭載Mac」とも“全然違う”理由
過去の「Windows」と「Windows 11」には大きな違いがあると専門家はみる。機能だけではなくアップグレードの難易度にも、OSから見えるMicrosoftの“思想”にも明確な変化があるという。どういうことなのか。
Microsoftの新OS「Windows 11」に関する朗報は、現行の「Windows 10」とOSの中核部分が共通であることだ――。調査会社Forrester Researchのバイスプレジデント兼プリンシパルアナリスト、J.P.ガウンダー氏はこう説明する。これにより「Windows Vista」など新OSの普及の妨げになってきたアプリケーションやドライバの互換性問題は、Windows 10からWindows 11への移行では「発生しないだろう」とガウンダー氏はみる。
調査会社Clickchart(CCS Insightの名称で事業展開)のジェフ・ブレイバーCEOも同意見だ。OSの中核部分が同じあれば、Windows 11への移行に伴う混乱は「Windows 10への移行時よりもはるかに少ない」とブレイバー氏は語る。むしろWindows 11への移行により、OSのアップグレードサイクルの短縮化やセキュリティの向上、オフィススイート「Microsoft 365」(Office 365)との連携強化などが加速すると同氏は予想する。
併せて読みたいお薦め記事
「Windows 11」の“企業用OS”としての存在意義
- Windows 11に困惑する人たち 「『Androidアプリが使える』などどうでもいい」
- Windows 11“謎のハードウェア要件”に戸惑う人々 「TPM 2.0」必須化には賛否
- “Windows 11のすごさ”より重要な「『Windows 10』はいつまで続くのか?」問題
クラウドPC「Windows 365」とは
「Windows 11」がM1搭載Macとも過去のWindowsとも違う理由
Windows 11の登場により、x86ベースのプロセッサを搭載した「Windows」搭載PCと、Appleの「Apple M1 Chip」(Apple M1チップ、以下M1)を搭載した「Mac」の違いは「鮮明になった」とブレイバー氏は語る。M1は、Appleが独自開発したSoC(プロセッサなどシステムの構成要素を1つのシリコンチップに集約した製品)だ。
Appleが独自技術を武器にする一方、Microsoftは「オープン性とエコシステム(関連製品・技術群)の充実を強調している」とブレイバー氏は指摘する。クラウドサービス市場で競合するAmazon.comのアプリケーションストア「Amazon Appstore」(Amazonアプリストア)を通じて、OS市場で競うGoogleの「Android」向けアプリケーションをWindows 11で利用可能にしたことは、こうした方針を具現化したものだという。
Windows 11ユーザーはAndroidアプリケーションに加えて、Microsoftの公式アプリケーションストア「Microsoft Store」のアプリケーションも、Webアプリケーションも利用できる。過去のWindowsと比べてオープン性とエコシステムをより意識した、こうしたWindows 11の特徴が「長年Windowsの足を引っ張ってきた弱点を解決するはずだ」とブレイバー氏は話す。
Computer Weekly発 世界に学ぶIT製品選びの勘所
米国TechTargetが運営する英国Computer Weeklyの豊富な記事の中から、海外ベンダー製品を中心としたIT製品情報や製品比較のポイントを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Computer Weekly発 世界に学ぶIT製品選びの勘所
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[オーティファイ株式会社] AIでコーディングは加速したのにテストはそのまま? いまQAに必要な進化とは -
事例
[オーティファイ株式会社] QAで開発サイクルを遅延させない 8社の事例に学ぶ「テスト工程」の課題解決策 -
製品資料
[株式会社ガラパゴス] 「AIっぽい広告」の山に埋もれさせない AIマーケで着実に成果をだす秘訣とは? -
製品資料
[株式会社ガラパゴス] 「広告投資」調査レポート2026:勝ち組企業は何に投資しているのか? -
製品資料
[株式会社Helpfeel] 「問い合わせの渋滞」を解消、情シスの負担を軽減する“次世代型AI”活用方法
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「Copilot」はなぜ放置される? “議事録要約止まり”を脱する処方箋
-
2
脱VMwareの前提が崩れる BroadcomのVDDK公開停止で確認すべき点
-
3
「企業内サーバ環境の利用実態」に関するアンケート
-
4
「AI活用を前提とした業務PCへの移行」に関するアンケート
-
5
9割が頓挫する「AI内製化」 差がついたのはツールより設計力
-
6
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
7
技術力だけでは「上に行けない」 シヤチハタCDOが語る、情シスが次の役割をつかむ条件
-
8
「データストレージの活用方法」に関するアンケート
-
9
AIエージェントはどう作る? まず押さえておきたい重要技術
-
10
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
2
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
3
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
4
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始に向けて、対応すべき変更点とは?
-
7
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
8
ドラマで分かる、標的型攻撃メールの被害を受ける企業と回避できる企業の分岐点
-
9
少額減価償却資産が40万円未満へ拡大、令和8年度税制改正で押さえるべき変更点
-
10
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー