「Microsoft Loop」とは何か【後編】
「Microsoft Loop」はGoogleの“あれ”に類似? AI技術「Context IQ」とは?
専門家が「Microsoft Loop」に似ていると指摘するGoogleのツールとは何か。「Context IQ」とはどのような技術なのか。共同作業を支えるMicrosoftの製品・技術の“謎”に迫る。
Microsoftの新しいコミュニケーションアプリケーション「Microsoft Loop」は、「Loopページ」「Loopコンポーネント」「Loopワークスペース」の3つの要素でコラボレーション(共同作業)を支援する(参照:前編「Microsoft Loopの理解に必要な『Loopページ』『Loopコンポーネント』『Loopワークスペース』とは?」)。オフィスワークとテレワークを組み合わせたハイブリッドワークへの移行が進み、働き方がより流動的でダイナミックなものになる中、ドキュメントやコンテンツなどをより頻繁に変更する必要が生じている。「Loopは、このことを反映した製品だ」と、調査会社Constellation Researchのアナリスト、ホルガー・ミュラー氏は説明する。
LoopはGoogleの“あれ”に似ている?
「働き方が変わってきている」とミュラー氏は指摘する。ドキュメントやコンテンツなどを作ってやりとりし、さらにアップデートしていくのは、時間や手間が掛かる。Loopによってこれらを部品化し、部品レベルで共同作業ができるようにすることで「もっとスムーズで迅速な共同作業が可能になる」と同氏はみる。
ミュラー氏は、LoopはGoogleの「Smart Canvas」に似ていると指摘する。Smart Canvasは、Googleのオフィススイート「Google Workspace」のアプリケーション群を連携させる機能群だ。GoogleはSmart Canvasによって、Google Workspaceを使った共同作業を進化させようとしている。
Microsoftは2021年11月、オフィススイート「Microsoft 365」(Office 365)の各アプリケーションで利用可能なLoopコンポーネントを提供開始する。Loopが使えるアプリケーションの提供に関する詳細も発表するという。
Context IQによる予測と支援
Microsoft Igniteでは「Context IQ」の発表もあった。Context IQは、Microsoft 365アプリケーション全体の連携を実現するAI(人工知能)技術であり、ユーザーが仕事の流れの中で必要とする情報を予測、探索、提案するために役立つ。
Context IQは「Microsoftエディター」に最初に実装される。AI技術を利用した文章作成アシスタントであるMicrosoftエディターは、ワープロの「Microsoft Word」とメールクライアントの「Microsoft Outlook」に搭載されている。MicrosoftはWebブラウザ「Microsoft Edge」「Google Chrome」の拡張機能としてもContext IQを提供する。Context IQにはスペルミスと基本的な文法エラーを指摘する機能があり、Microsoft 365のサブスクリプション所有者ならば高度な文法とスタイルの改善に関する機能も利用できる。
Microsoftエディターは、Context IQによってさまざまな予測支援を提供する。例えば関連するドキュメントを提案したり、コラボレーション相手の予定が空いている時間帯を見つけたり、メールにタグ付けする同僚を提案したり、Microsoft Dynamics 365 の営業案件に関連するLoopコンポーネントを提案したりできるようになる。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
5
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
6
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
7
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
10
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー