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分析に1カ月かかる“手書きSQL”から脱却 「and ST」が実現した分析の民主化
データ分析は事業成長に不可欠だが、専門知識が求められるため属人化しやすい。「and ST」はSQL依存のデータ抽出を脱却し、インサイト獲得にかかる時間を最大1カ月から数分に短縮した。その仕組みとは。
デジタル化が進む小売業界において、顧客の行動データに基づく迅速な意思決定は事業成長の要だ。しかし、そのためにはデータの抽出や分析にSQLなどの専門的な知識が求められるため、企業は施策の立案までに多大な時間を要しているのが実情だ。
複数アパレルブランドが商品を提供し、2026年7月時点で2170万人以上が利用するWebストア「and ST」を運営するアンドエスティも、事業規模の拡大に伴い、顧客の行動把握や細かい分析・改善が急務となっていた。従来のBI(ビジネスインテリジェンス)ツールでは「誰が、どこで、どのように買ったか」という行動レベルの詳細な把握ができず、担当者が手作業でSQLクエリを作成し、データを分析していた。そのため、SQLクエリ作成自体の手間がかかり、1つのインサイトを得るまでに1カ月以上かかることがあるなど、仮説検証のスピード感が大きな課題になっていた。
この課題を解決するためにアンドエスティは、行動イベントを探索的に確認できるプロダクト分析ツール「Amplitude」を導入した。これによって、分析にかかる時間を劇的に短縮することに成功した。同社はいかにしてSQL依存から脱却し、売上向上プロセスを仕組み化したのか。実践的な定着支援と、AI技術活用がもたらす「データ分析の民主化」の核心に迫る。
もはやデータ分析の専門家が不要に
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AIでインサイトを得る
Amplitudeがもたらした最大の恩恵は、業務プロセスの劇的な変化だ。SQLクエリの記述に費やしていた膨大な時間が削減され、担当者は数分でインサイトを得られるようになった。これによって、データを読み解き、具体的な施策を考える本来の業務に時間を充てることが可能になった。
注目すべき効果は、売り上げに直結する改善フローが仕組み化された点だ。発見したインサイトに対して、想定される流通取引総額(GMV)を付与し、インパクトが大きい順に実験、評価する体制を構築した。根拠となるデータと想定される効果を明確にした上で、システム開発部門と連携することによって、説得力を持ったスムーズな開発サイクルが回るようになったのだ。
施策の質も大きく変化している。これまでの施策は割引やポイント付与といったインセンティブに頼りがちだったが、行動データを起点とすることで「お気に入り登録」などの特定の行動を自然に促す動線設計を考える思考回路に転換した。顧客体験を向上させるUI(ユーザーインタフェース)やUX(ユーザーエクスペリエンス)改善の選択肢が増加し、より本質的なサービス向上を実現している。
伴走支援とAIがもたらす「分析の民主化」
新たなツールの定着には、現場の活用スキル向上が不可欠だ。今回の導入においては、販売代理店であるDearOneが2、3カ月にわたり、分析の「型」を繰り返し共有する伴走支援を実施した。担当者自身が再現できる実践的なノウハウが提供されたことで、組織全体の分析力が底上げされた。
AI技術の活用がデータ分析のハードルを引き下げた。Amplitudeの「AIエージェント」機能を用いることで、データ分析の専門知識を持たない担当者であっても、数値変化の要因をAIエージェントに質問し、自ら状況を把握できる仕組みが整った。専門のデータアナリストに依存せず、現場の担当者が直接データに触れて仮説を検証する「データ分析の民主化」が実現している。
ファッションと技術を掛け合わせ、買い物そのものを熱狂的な体験に変える「リテールテイメント」の実現を目指すand ST。行動データを軸とした高速な仮説検証サイクルは、同ECサービスのさらなる成長をけん引する武器になるはずだ。
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本記事は制作段階でChatGPT等の生成系AIサービスを利用していますが、文責は編集部に帰属します。
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