Google Cloud Platformの7つのデータベースサービス【中編】
「Cloud Bigtable」「Firebase Realtime Database」「Cloud Firestore」の違い
Googleは複数の「クラウドデータベ―ス」を提供している。その中からNoSQLの「Cloud Bigtable」「Firebase Realtime Database」「Cloud Firestore」を紹介する。それぞれ何がどう違うのか。
Googleはクラウドサービス群「Google Cloud Platform」(GCP)の一部として、データベース管理システム(DBMS)のクラウドサービスである「クラウドデータベース」を複数提供している。前編「Googleのクラウドデータベース『Cloud SQL』『Cloud Spanner』とは?」に続く本稿は、その中から「NoSQL」(RDBMS以外のDBMS)の「Cloud Bigtable」「Firebase Realtime Database」「Cloud Firestore」を説明する。
Cloud Bigtable
Cloud Bigtableは列集計に優れたカラム型NoSQLで、数十億の行と列に規模を拡張可能で、P(ペタ)B単位のデータを収容できる。通信の遅延を抑えての大容量データを格納するのに適したサービスだ。Cloud Bigtableには、時系列データや財務データ、IoT(モノのインターネット)データ、グラフデータなどの各種データを格納できる。
利用料金は、ストレージとネットワーク回線容量(帯域幅)の使用量、インスタンス(コンテナ)のタイプ、ノード(コンテナ内のクラスタに含まれるサーバ)数に基づく。
Firebase Realtime Database
Webアプリケーション開発とモバイルアプリケーション開発に役立つNoSQLがFirebase Realtime Databaseだ。JSON形式のデータをリアルタイムで提供し、大きなツリー(木)構造でデータを格納する。大容量データや複雑な構造のデータではなく、シンプルなデータの処理に適している。
Firebase Realtime Databaseはローカルキャッシュを使用するため、Firebase Realtime Databaseを使ったアプリケーションはオフラインでも利用できる。アプリケーションがインターネットに再接続するとデータの更新と同期を自動で実行するため、ネットワーク接続が低速な場合や、切断された場合でもアプリケーションを機能させることができる。
データ処理の安定性と速度を兼ね備えているものの、単一リージョンしか使用できないのが、Firebase Realtime Databaseの制約だ。2種類の料金プランを用意しており、無料の「Sparkプラン」はストレージ使用量と機能を制限し、従量課金制の「Blazeプラン」の料金は当月の使用量(GB単位)に基づく。
Cloud Firestore
Cloud Firestoreは「Firebase」シリーズのNoSQLの一つだが、Firebase Realtime Databaseとは異なる。Cloud Firestoreは新しいワークロード(アプリケーション)や要件が厳しいワークロード向けの機能を多く搭載するため、複雑なアプリケーションの開発に適している。安定した稼働のためのマルチリージョン構成を利用することも可能だ。
Firebase Realtime Databaseと同様、Cloud Firestoreもオフラインモードを用意する。Cloud Firestoreの利用料金は、データ管理の単位である「ドキュメント」の書き込み/読み取りと削除の回数、ストレージとネットワーク帯域幅の使用量に基づく。
後編はインメモリデータストアの「Memorystore」とデータウェアハウス(DWH)の「BigQuery」を説明する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「改正物流効率化法対策」徹底解説 総物流費を抑制するサプライチェーン戦略 -
製品資料
[o9ソリューションズ・ジャパン株式会社] 「サプライチェーン最適化」実践ガイド:効果的な意思決定を実現する秘訣とは? -
製品資料
[株式会社リンプレス] 非デジタル/IT人材を「自走するDX推進者」に変えるための育成ロードマップ -
市場調査・トレンド
[ワンアイルコンサルティング株式会社] AI時代の組織設計:「判断と責任」を人に残すための2つの原則とは? -
技術文書・技術解説
[ワンアイルコンサルティング株式会社] システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
1200万円のSaaS導入を回避 スギ薬局「運用費10万円」のAIエージェント構築術
-
2
「完璧な設計」なのに3000万円溶けた AWSの失敗事例から学ぶ3つの教訓
-
3
クラウド資格コレクターは評価されない? 年収1000万を分ける“OSの理解度”
-
4
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
5
高額な「AI PC」を一般従業員も使えたら? 費用のハードルを一気に下げる方法
-
6
「コピペ運用の限界」に直面するAI活用 7割超が“別画面”のまま使う理由は?
-
7
LLMの「過学習」、正しく説明している文章はどれ?
-
8
「AIバブル」は崩壊するのか? 熱狂の後に来る“尻拭い”と4つの防衛策
-
9
2035年までに1億4500万台、急拡大する「フィジカルAI」市場の勝者は誰か
-
10
IT調達担当者が知るべき「IT機器 大インフレ時代の前向きな選択肢」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
2
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
3
Windows PCとMacの選択制で生産性向上 LINEヤフーが実践する運用管理方法とは
-
4
DX/AI投資の壁を突破、現代の最高財務責任者が直面する課題と克服のヒント
-
5
「Google Workspace」活用事例34選、先進の生成AIによる組織変革の全貌
-
6
生成AIで文書活用を進めるには? 効率化と安全性をどう両立する
-
7
「人員を増やす」という選択肢はない 情シスが負の連鎖から抜け出すには?
-
8
「問題が深刻化しやすいプロジェクト管理」から脱却する方法とは?
-
9
Linuxのスキルを証明する“激推し”の認定資格はこれだ
-
10
NTTドコモが実践したクラウド統合監視 業務量2倍でも残業削減を実現できた理由
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー