情報ガバナンスと記録管理の違い【後編】
いまさら聞けない「記録管理」とは? 「情報ガバナンス」との違いは?
「情報ガバナンス」と「記録管理」は混同されがちだが、意味は異なる。記録管理が何なのかを整理した上で、両者の違いを簡単に解説する。
「情報ガバナンス」と「記録管理」は同じ意味で使われる場合があるが、実態は異なる業務だ。前編「いまさら聞けない『情報ガバナンス』とは? なぜ必要なのか」に続き、後編は記録管理の基本を説明する。
記録管理とは
記録管理とはデジタルと紙の両方について、作成から処分に至るライフサイクルのそれぞれの段階で記録を管理する方法を指す。ビジネスプロセスのデジタル化が進んだ今、紙の記録は廃れたと考える向きがある。一方でデジタルと紙の記録を両方とも保存しなければならない企業はまだあるのが現状だ。
オンプレミスのインフラまたはクラウドサービスのコンテンツ管理システム(CMS)にデジタル記録を保存する企業もあれば、箱や保管施設で紙の記録を保存する企業もある。行政機関は、デジタル記録を利用できない人や利用を希望しない人を含め、全ての人々にサービスを提供するために紙の記録を必要とする。財務記録のような特定の文書を長期にわたって保管するよう、行政機関が法律で義務付けている業界もある。
記録管理の担当者はこの業務を理解する責任を負う。ただし記録管理を担当するチームがあっても、記録管理の責任はCEOや最高財務責任者(CFO)が負うことが一般的だ。記録管理の担当者は、企業が保有する記録の種類や保存場所、必要な保存期間といった情報を従業員に提供できる。
紙の記録とデジタル記録の両方を保有するハイブリッドの手法を採用している企業もある。デジタル記録の管理はメタデータのタグ付けによって、効率と見つけやすさが向上する。企業が記録をデジタル化すると、従業員はMicrosoftの「SharePoint」やM-Filesの同名システム、eFileCabinetの同名システムのような文書管理システムを使って、容易に記録にアクセスできるようになる。
情報ガバナンスと記録管理の違い
情報ガバナンスは、企業が情報管理の点で従わなければならない全てのプロセスとフレームワーク(枠組み)を定義する総称だ。これに対して記録管理は、情報ガバナンスの一部に分類される。
記録管理は、ライフサイクル全体を通して記録に加える操作の管理を担う。一方で情報ガバナンスは、より大局的な視点に立ち、そうしたプロセスが企業全体の総合的な成功にどう関わっているのかにフォーカスする。
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