「ITIL 2018」発表へ “本当の”ベストプラクティス実現のための長い道のりDevOpsやマイクロサービス開発にも対応か?(1/2 ページ)

ITILが最後に更新されたのは、DevOpsの黎明(れいめい)期だった。ITのテクノロジーは急速に進化している中、ITIL 2018は多種多様なIT部門にとって強力かつ有用なものにならなければならない。

2018年02月28日 05時00分 公開
[Clive LongbottomTechTarget]

関連キーワード

ITIL | DevOps | ITガバナンス | ログ管理 | 品質管理


画像 ITILの更新はIT部門に有益となるか

 ITサービス管理(ITSM)のベストプラクティスをまとめた「ITIL」(Information Technology Infrastructure Library)が最後に更新されたのは2011年のことだ。それ以来、多くのことが起きている。数年間の間に失われた妥当性を取り戻すため、2018年にアップデートされるITIL(以下、ITIL 2018)は、DevOpsへの流れを受け入れる形になるだろう。

 

 

 ITプロジェクトにおいて、上流から下流へと進めるウオーターフォール型開発は徐々に採用されなくなっている。この開発手法では、最初に大掛かりなリリースをした後、暫定的なパッチ適応、6〜12カ月の間隔での機能アップグレードを提供する。だが、サービスとアプリケーションの開発は、こうしたウオーターフォール型ではなく、毎月や毎週など、より短い間隔で新機能の更新をリリースする継続的デリバリー(配信)プロジェクトへと変わっている。コンテナ化によって、ソフトウェアのパッケージ化、リリース、管理に対応する新しい手法が生まれている。マイクロサービス型の複合アプリケーションモデルに移行する動きもあり、分散型アプリケーションが強化されている。

 アプリケーションの提供がこのように変わってきたことで、ITILを採用していた多くの組織はいや応なしに選択を強いられる。ITILを大規模に改変してITSMの有効性を維持するか、ITILを断念して自社のニーズをより適切に満たす他のフレームワークを優先するかのどちらかだ。

       1|2 次のページへ

ITmedia マーケティング新着記事

news028.jpg

ファイザーのコンテンツサプライチェーン変革 “コロナ禍で世界を救った”経験はどう生かされたのか?
新型コロナウイルスワクチンをいち早く完成させた製薬会社は、コンテンツサプライチェー...

news167.jpg

企業の生成AI活用 なぜ日本は米国に追い抜かれたのか?
PwC Japanグループは日米両国で実施した「生成AIに関する実態調査」を基に、日本企業と米...

news012.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2024年10月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...