デジタル企業ではいつの間にかDevOpsが最良の手法ということになっているが、最高情報責任者(CIO)はどのようにDevOps環境の構築に取り組むべきか。ヒントは、人材を雇用するだけでは足りないということだ。
DevOpsは大げさな宣伝の段階を超えて、企業のIT部門にとって不可欠な要素になっている。
RightScaleが実施した調査「2016年のクラウドの実態」による最近の統計を考察してみよう。この調査に回答したIT担当者1060人の約74%が所属する組織でDevOpsを採用しているという。この割合は、2015年の調査結果の66%から上がっている。
さらにAppvanceがVanson Bourneに委託して実施した調査レポート「ソフトウェアリリース効率の実態」によると、この調査に協力したIT部門の意思決定者200人のうち、73%が何らかのDevOpsプロセスを採用していることが判明している。
DevOpsの専門家はトップクラスの報酬を受け取っている。Puppetが策定した「2016年DevOps給与レポート」では、調査に回答したDevOpsの専門家の58%が、年間10万ドルを超える報酬を得ていると報告されており、前年の47%から上昇している。また、マネジャーの43%が15万ドルを上回る報酬を受け取っており、2015年の26%から大幅な上昇が見られている。
DevOps環境に移行するIT部門の急増に伴い、DevOpsエンジニアやDevOpsに熟練した他のテクノロジーの専門家に対する需要増加にも拍車が掛かっている。採用担当者とIT責任者はそう話す。
ただし、ITの人事担当者、アナリスト、経験豊富なIT責任者によると、DevOps専門家を急いで雇用するのは若干見当違いだという。人材を雇用するだけで、CIOがDevOps環境を構築することは不可能だ。また、既存の従業員に新しい肩書を与えるだけでシームレスにDevOps手法が導入されるわけでもない。DevOps環境の構築は、単純に人材を雇用するか育てるかという話ではない。むしろ、人材を雇用した上で人材育成を行う必要がある。
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