DevOps環境構築、成功の鍵は「人を雇いつつ、育てる」専門家の年収は「10万ドル以上」が約6割(1/2 ページ)

デジタル企業ではいつの間にかDevOpsが最良の手法ということになっているが、最高情報責任者(CIO)はどのようにDevOps環境の構築に取り組むべきか。ヒントは、人材を雇用するだけでは足りないということだ。

2017年02月27日 15時00分 公開
[Mary K. PrattTechTarget]

関連キーワード

DevOps | RightScale | Docker | 人事


 DevOpsは大げさな宣伝の段階を超えて、企業のIT部門にとって不可欠な要素になっている。

 RightScaleが実施した調査「2016年のクラウドの実態」による最近の統計を考察してみよう。この調査に回答したIT担当者1060人の約74%が所属する組織でDevOpsを採用しているという。この割合は、2015年の調査結果の66%から上がっている。

 さらにAppvanceがVanson Bourneに委託して実施した調査レポート「ソフトウェアリリース効率の実態」によると、この調査に協力したIT部門の意思決定者200人のうち、73%が何らかのDevOpsプロセスを採用していることが判明している。

 DevOpsの専門家はトップクラスの報酬を受け取っている。Puppetが策定した「2016年DevOps給与レポート」では、調査に回答したDevOpsの専門家の58%が、年間10万ドルを超える報酬を得ていると報告されており、前年の47%から上昇している。また、マネジャーの43%が15万ドルを上回る報酬を受け取っており、2015年の26%から大幅な上昇が見られている。

2016年DevOps給与レポート 「2016年DevOps給与レポート」によるとDevOpsの専門家の58%が年間10万ドルを超え、マネジャーの43%が15万ドルを上回る報酬を受け取っているという(出典:Puppet「2016年DevOps給与レポート」)《クリックで拡大》

 DevOps環境に移行するIT部門の急増に伴い、DevOpsエンジニアやDevOpsに熟練した他のテクノロジーの専門家に対する需要増加にも拍車が掛かっている。採用担当者とIT責任者はそう話す。

 ただし、ITの人事担当者、アナリスト、経験豊富なIT責任者によると、DevOps専門家を急いで雇用するのは若干見当違いだという。人材を雇用するだけで、CIOがDevOps環境を構築することは不可能だ。また、既存の従業員に新しい肩書を与えるだけでシームレスにDevOps手法が導入されるわけでもない。DevOps環境の構築は、単純に人材を雇用するか育てるかという話ではない。むしろ、人材を雇用した上で人材育成を行う必要がある。

DevOps環境を構築するための雇用

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       1|2 次のページへ

From Informa TechTarget

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは

いまさら聞けない「仮想デスクトップ」と「VDI」の違いとは
遠隔のクライアント端末から、サーバにあるデスクトップ環境を利用できる仕組みである仮想デスクトップ(仮想PC画面)は便利だが、仕組みが複雑だ。仮想デスクトップの仕組みを基礎から確認しよう。

ITmedia マーケティング新着記事

news014.png

「サイト内検索」&「ライブチャット」売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、サイト内検索ツールとライブチャットの国内売れ筋TOP5をそれぞれ紹介します。

news046.png

「ECプラットフォーム」売れ筋TOP10(2025年4月)
今週は、ECプラットフォーム製品(ECサイト構築ツール)の国内売れ筋TOP10を紹介します。

news026.png

「パーソナライゼーション」&「A/Bテスト」ツール売れ筋TOP5(2025年4月)
今週は、パーソナライゼーション製品と「A/Bテスト」ツールの国内売れ筋各TOP5を紹介し...