「COBIT 2019」基礎解説【前編】
いまさら聞けない「COBIT」とは? ITガバナンスとマネジメントの指針
ITサービスマネジメントもビジネス環境の素早い変化に適応できないと、停滞のリスクを負うことになる。組織のITガバナンスとマネジメントの成熟度を評価するのに役立つフレームワーク「COBIT」について解説する。
組織のITガバナンスの標準的なフレームワーク(評価基準の体系)である「COBIT」(Control Objectives for Information and related Technology)は、2012年からアップデートが途絶えていたが、ようやく2018年に更新された。
IT部門は包括的なガバナンスとマネジメントの手法を必要としている。リソースとサービスを再現可能な方法で、安定的に提供できるようにするためだ。「ITサービスマネジメント」(ITSM)は、セキュリティや規制順守、ガバナンスといったビジネスニーズを実現する活動を指す。これに対してCOBITは、企業内でITSMを実現するための要素をフレームワークの形で整理して概説する実践規範だ。COBITは、ITSMのベストプラクティスをまとめた「ITIL」(IT Infrastructure Library)よりも守備範囲が広いが、重複する部分もあり、どちらもITSM実践企業の支援を目的とする。
COBITとは
COBITは、企業ITのガバナンスとマネジメントのために使用する標準フレームワークで、その適用範囲は企業全体に及ぶこともある。COBITはソフトウェアツールでも、独立した製品でもない。総合的な指針や目標、モデル、手法の集合体だ。ITSMの範囲内で、COBITはあらゆるIT手法のガバナンスとマネジメントを観念的に網羅している。
1996年の誕生以来、COBITは目まぐるしく変化するビジネスやITのニーズに応えるべく、数年ごとにアップデートされてきた。最新版となるCOBIT 2019は、2012年に策定されて確固たる地位を築いた1つ前のバージョン「COBIT 5」に取って代わるものだ。
米国の情報システムコントロール協会(ISACA:Information Systems Audit and Control Association)は、情報ガバナンスや制御、セキュリティ、監査の専門家を対象に指針と規制を策定する団体だ。このグローバル団体が、COBITを提供し推進している。
後編では、COBIT 2019で新たに追加された要素と、COBIT 5からの変更点について整理する。
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「COBIT 2019」基礎解説
2018年に登場した「COBIT 2019」は、従来の「COBIT 5」と何が違うのか。「COBIT」そのものについておさらいした上で、COBIT 2019の主要な変更点を紹介する。
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