2011年ERP&IFRS記事ランキング【後編】
他社はERPをどう選んでいる? 記事ベスト10から分かる傾向とは
グローバル対応やクラウドコンピューティング対応、スマートフォン対応などERPを取り巻く環境は急速に変化している。2011年のERP&IFRS記事ベスト10からは企業の製品選択の傾向が伝わってくる。
ERPの最新トレンドを紹介した前編「スマートフォンやクラウド対応に注目 ERP最新トレンドが分かる記事ベスト10」に続き、後編では実際にERPを選び、製品を決定する際に役立つERP&IFRS記事のランキングを紹介する。ERPの製品選択は、企業のビジネスや経営戦略の影響を大きく受ける。そのため技術的な要素だけではなく、ビジネスへの配慮が欠かせない。企業は実際にどのような判断の下にERPを選んでいるのか。2011年の記事ランキングからは企業の考えが伝わってくる。
中堅・中小企業の海外進出を支援
2011年のERP市場のキーワードとして挙げられるのが「中堅・中小企業」「グローバル対応」である。大企業は既にERPを導入して長い年月がたち、その活用も進んでいる。一方、中堅・中小企業ではこれからERPを本格的に導入するというケースが多い。中堅・中小企業の市場はこれまでホワイトスペースだったエリアで、2011年はベンダーが積極的に取り込みに動いた年だった(参考記事:より小規模向けERPへと向かう中堅・中小企業、その先を解説する)。
また、大企業だけではなく、中堅・中小企業でも海外進出し、海外でビジネスを展開するケースが増え、ERPのグローバル対応が求められるようになった。外資系ベンダーのグローバルERPに追い付こうと、国産ベンダーのERPも多言語、多通貨対応などのグローバル対応を急いでいる(参考記事:ERPのグローバル展開、どこから手を付ければいい?)。
記事ランキングでは読者調査のリポート記事「会員調査で分かった中堅・中小企業が『ERPを導入してこなかった理由』」がそのような中堅・中小企業の事情を説明している。ERPを導入した企業ではそのメリットに満足しているという声が多かったものの、ライセンスや運用管理のコストについては不満が多かった。ユーザー企業にとってはERP導入前のコストシミュレーションが欠かせないだろう。記事ランキング3位の「定番ERPだけじゃない、中堅・中小企業のERP選びに第2の選択肢」では、選択肢が広がりつつあるERP選びについて紹介した。
ERP選びの参考になる導入事例
ERPを比較・検討する上では導入実績や導入事例の研究も欠かせない。実際にそのERPを導入した他社の声は大いに参考になるだろう。2位の「『三越』『伊勢丹』統合に貢献した管理会計のパワー」では、日本オラクルの「Oracle Hyperion Planning」を導入し、管理会計システムを構築した三越伊勢丹ホールディングスの事例を紹介している(参考記事:読めば分かる! ERPの財務・管理会計)。
9位の「オムロンが新経営管理システム構築、製造業が学べることとは」は、30年前に構築したメインフレームのアプリケーションをオープン系の経営管理アプリケーションに移行した事例についての記事。レガシーマイグレーションに興味のある読者にお勧めだ。
長期的な視点でERPを選ぶ
ERPは10年以上など長い期間にわたって使うことが多いシステムだ。そのため、製品選定では長期的な見通しを立てて製品を選ぶ必要がある。仮にその時点では最先端の技術に対応していても、10年後にその技術が傍流になってしまうと新しい機能を追加することが難しくなる。6位の「クラウドERPの普及はいつ? ガートナーが示す次世代ERPの浸透時期」は、ガートナーのアナリストがERPの将来を予測する記事。長期的には大企業向け、中堅・中小企業向けともERPはクラウドコンピューティングをベースにしたシステムに移行するという予測は刺激的だ(参考記事:マーク・ベニオフ氏が出資、経費精算を極めた「Concur」の機能を見る)。
記事ランキングの7位には「『GLOVIA smart きらら』はクラウドERP市場で輝けるか」、10位には「SaaS提供で独走狙う『EXPLANNER』の一日の長とは」が入るなど、読者のクラウドコンピューティングに関する興味は確実に高まっているようだ。気付いたらERPのクラウド対応が普通になっていた――2012年はそうなる可能性もあるだろう。
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2011年ERP&IFRS記事ランキング
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