Oracle Database vs. Microsoft SQL Server【前編】
高可用性とセキュリティはSQL ServerよりもOracle DBが充実
Oracle DatabaseとMicrosoft SQL Serverを比較。前編では可用性とセキュリティ面でOracle Databaseが優れていることを解説する。
「Oracle Database」は、「Microsoft SQL Server」プラットフォームに対して幾つかのアドバンテージがある。両製品はいずれもエンタープライズクラスの技術を搭載するが、セキュリティと高可用性に関しては、Oracleは他社製品には見られない充実したツールとソフトウェアを備えている。
セキュリティと高可用性について論じる前に、指摘しておかねばならない重要なポイントの1つがOracle Databaseの「読み取り一貫性」だ。Oracle Databaseで発行される全てのクエリは同じ時点における行(row)を返す。一連のクエリであっても、その結果は読み取り一貫性を備える。データベースに作用する複数のトランザクションが実行された場合でも、トランザクション取り消し(UNDO)情報を用いることにより、最初に返される行と最後に返される行との間で一貫性が保たれる。
「PL/SQL」はMicrosoft SQL Serverの「Transact-SQL(T-SQL)」よりも柔軟で強力なコーディング言語だ。PL/SQLの豊富な機能とエラー処理機能により、大規模アプリケーションの開発やデータベース処理の効果的なコーディングが可能だ。「Oracle Database 11g」では「Edition-Based Redefinition」機能により、データベースの使用中でもコード変更が行えるため、オブジェクトの再定義やアプリケーションコンポーネントのアップグレードに伴うダウンタイムを最小限にとどめることができる。
Oracle Databaseの高可用性
Oracleの高可用性ツールを利用するためのオプションは、クラスタリングやオフサイトのアクティブスタンバイデータベースサーバなど多岐にわたる。「Real Application Clusters(RAC)」機能はクラスタ内の他のノードへのフェイルオーバーを実現するだけでなく、利用可能な全ノードのリソースを使用する「アクティブ─アクティブ」クラスタリングを可能にする。同じ場所あるいは異なる場所に置かれるスタンバイデータベース「Active Data Guard」は、代替的なディザスタリカバリ機能を提供するだけでなく、クエリ、リポーティング、バックアップ用としても利用できる。また業務運用の前に変更をテストするのにも適しており、テスト後に業務用データベースサーバに変更を反映させることができる。
高可用性機能に関して言えば、アップグレードに際してのリカバリオプション、すなわちデータ復元の問題を考慮する必要がある。Oracle Databaseは過去のある時点にフラッシュバックする機能(フラッシュバッククエリ)を備えており、データベース管理者はトラブルシューティングや迅速な復旧が必要な場合にデータやオブジェクトの復元という手段を利用できる。またこの機能により、変更時点あるいは過去のある時点におけるテーブルにクエリをかけることができるため、何が変更されたのかを確認することも可能だ。
「Automatic Storage Management(ASM)」は、Oracleファイルに対するファイル管理機能を提供する。Oracle Database 11gでは「Automatic Storage Management Cluster File System(ACFS)」が、データベース内部のファイルだけでなく外部のファイルに対するファイル管理とセキュリティ機能を提供する。
Oracle Database 11g関連のホワイトペーパー
Oracleの高度なセキュリティ機能
Oracle Databaseは高度な機能を多数備えているため、構成作業が容易であり、短期間で業務環境での運用を開始するとともに、高可用性と管理機能を実装することが可能だ。Independent Oracle User Group(IOUG)のExadata SIG(分科会)では、「Exadata」マシンに関するベストプラクティスと実用的な運用知識を提供している。
データベース環境においてはセキュリティも重要な問題だ。「Oracle Transparent Data Encryption」は高度なセキュリティ機能を提供し、アプリケーションに対して透過的なカラム/表領域のレベルでデータを暗号化する。運用中でないファイルも暗号化される。つまり、バックアップやエクスポートされたファイルのデータも暗号化されているということだ。その他にも、アプリケーションおよびアプリケーションセキュリティの範囲外からデータベースに直接アクセスする場合でも、機密を要する箇所へのアクセスを制限できるきめ細かなアクセスコントロールや仮想専用データベースといったセキュリティ機能が用意されている。必要であれば、「Oracle Database Vault」機能を使ってデータベース管理者のアクセスを制限することも可能だ。Oracle 11gではデフォルトで多数のコマンドが監査されるようになっており、システム特権の設定や変更も把握・監査できる。
データベースセキュリティ関連コンテンツ
とはいえ、Oracle DatabaseよりもMicrosoft SQL Serverの方が適している場合はある。後編では、価格、シンプル性、コミュニティーのサポートなど、Microsoft SQL Serverの優れた点を解説する。
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