間に合わなかったOffice 2013
詳細が明らかになったOffice 2013 RTの提供方法と機能
Office 2013 for Windows RTの正式版提供予定とx86/x64版との違いについて、Microsoftが一部詳細を明らかにした。
米MicrosoftがOffice 2013 for Windows RTをARMベース端末向けにリリースする意向であり、当初のリリースが「プレビュー」版となることは、2012年6月に判明していた。しかしMicrosoftは最近のブログで、正式版の提供開始について説明するとともに、Microsoft Office 2013のWindows RT版とx86/x64版の違いについても一部詳細を明らかにしている。
まず、Office 2013 for Windows RTはWindows RT搭載のタブレット端末とPCに、デスクトップアプリケーションとしてプリインストールされ、単独で購入することはできない。従って、Windows Storeでは販売されない。
だがWindows RT端末の発売初日からOffice 2013 RTの正式版がプリインストールされるわけではない。Microsoftの現時点の説明によると、Office Home & Student 2013 RTの正式版は、2012年11月から2013年1月の間にリリースされる。これは相当幅のある期間だが、現在出回っているうわさによれば、x86/x64向けのOffice 2013の正式版は2012年11月にリリースされるという。つまり、RTの正式版はMicrosoftが予告した期間の前半に登場することになる。また、最終的なリリースのタイミングは言語によっても異なるため、リリースがずれ込む言語もある。
Office 2013の正式版リリース前に発売されるWindows RT端末には、当面の措置としてプレビュー版が搭載される。正式版がリリースされた時点で、プレビュー版はWindows Updateを通じて自動的に無料でアップグレードされる。
MicrosoftはWindows 8とWindows RTの搭載マシンが発売される2012年10月26日に、Office 2013 RTのリリース予定についてもさらに詳しい情報を公開するとしている。
Windows RTへの最適化内容
ただしMicrosoft Office 2013 RTは、x86/x64版と全く同じものにはならない。バッテリー持続時間やセキュリティ機能といったARMベースのマシンの特徴に合わせて、ある程度の変更を加える必要があった。例えばこのOfficeの新バージョンがCPUを起動させる頻度は、Office 2010に比べて95%も少ない。Windows 8は、ARMのSoC(System on a Chip)プロセッサを検出してその機能を活用することもできる。
Microsoftはさらに、Windows RT端末上でOffice 2013の実用性を高めるため、テンプレートやクリップアート、ランゲージパックの数を絞り、一般的なWindows RT端末に搭載されているSSD(ソリッドステートドライブ)の容量の少なさに対応した。ユーザーがこれらのリソースを増やしたいと思えば、オンラインまたはWindows Update、Word、Excel、PowerPointのスタートセンターを介して無料でダウンロードできる。
タッチ操作対応や携帯電話ネットワークの検出など、Office 2013 RTならではの機能もある。Windows RTのAPIは、Officeも含めた特定のアプリケーションでユーザーが現在使っているネットワークの状態を検出し、そのネットワークが定額制か従量制か(例えばデータ通信量の上限があるか)を判別できる。この機能により、ユーザーが従量制のネットワークを使っている場合は、そのプログラムのネットワークトラフィックを絞り込めるだけでなく、通信量の上限に近づいたり、到達したときにOffice 2013 RTからユーザーに通知を出し、ネットワークトラフィックを全て停止させるオプションを提示することもできる。
ただ、RTシステムの機能に合わせて多数の変更を施す一方で、実装できなかった機能もある。Microsoftのまとめによると、x86/x64版にあってOffice 2013 RTにない機能は以下の通り。
- ActiveXコントロールや、PowerPoint Slide Library ActiveXコントロール、Flash Video Playbackなどサードパーティーのコードに依存したマクロ、アドインおよび機能
- PowerPointでの旧式メディアフォーマット再生といったレガシー機能(新しいフォーマットにアップグレードすれば再生可能)、古いバージョンのOfficeで使われていたEquation Editor 3.0で書かれた数式の編集(参照であれば問題はない)
- 特定の電子メール送信機能。Windows RTはOutlookなどのデスクトップ向けメールアプリケーションに対応していない(Windows RT端末に搭載されているメールアプリなどを開いたり、Officeコンテンツを挿入したりすることは可能)
- Excel 2013 RTでのデータモデル作成(PivotTable、QueryTable、PivotChartは使用できる)
- PowerPoint 2013 RTでのナレーション録音
- OneNote 2013 RTでの組み込み音声/動画ファイルの検索、音声/動画ノートの録音、接続したスキャナからの取り込み(それ以外のプログラムからの音声/動画ノート挿入や画像スキャンは可能)
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