2015年には携帯端末の7割が搭載
iPhone 5のWi-Fiとどう違う? ギガビット無線LAN「802.11ac」のすごさ
“ギガビット無線LAN”の異名を取る「IEEE 802.11ac」は、データ伝送の高速さだけが取りえではない。2015年に携帯端末の7割に搭載されるという、802.11acの実力を探る。
2012年に出荷されるスマートフォンのほぼ全てがWi-Fi機能を装備し、最近では標準規格「IEEE 802.11n」に準拠したWi-Fiが最も一般的に使われるようになってきた。だが最近の調査によると、間もなく新しいWi-Fi標準が、携帯端末市場を支配し始めるという。
グローバルIT市場を専門とする米ABI Researchの市場調査によると、2~3年後に新規格の「IEEE 802.11ac」が普及し始めるという。2015年までには、802.11acが従来規格のIEEE 802.11b/g/nを追い抜き、Wi-Fi機能を搭載した携帯端末の70%で採用される見込みだ。
802.11acは、iPhone 5で採用されている現行の802.11n規格と比べて、数々のアドバンテージを備えるといわれている(参考:【技術動向】モバイルもギガビットの時代へ、「無線LAN」の高速化技術)。
ABI Researchの上席アナリスト、ジョッシュ・フラッド氏によると、802.11acは従来規格を大幅に上回る無線接続速度を実現するだけでなく、通信距離、信頼性、消費電力の面でも優れている。
さらにフラッド氏によると、802.11acは、ゲーマーや大量のコンテンツを消費するユーザーにも恩恵をもたらすという。「802.11acは、携帯端末のゲーム環境やHD(高解像度)ストリーミングなどの分野で特に威力を発揮する」と同氏は述べる。
Wi-Fiの世代交代の動きと歩調を合わせるかのように、Bluetooth技術でも大きな進展が予想される。ABI Researchによると、2012年には携帯端末の65%に“Bluetooth Classic”と呼ばれる1.0、2.0、3.0世代のBluetoothが搭載される。だが2014年までには、「Bluetooth Smart Ready」と認定されたBluetooth 4.0搭載のスマートフォンが、Bluetooth Classic搭載端末の数を上回る見込みだという。
2011年に一部のスマートフォンで初めて認定されたBluetooth Smart Readyの通信距離は、従来世代のBluetoothと同じ100メートル。データ通信速度もBluetooth 3.0の26Mbpsとさほど変わらないが、電力効率が非常に優れている。ABI Researchは、「ユーザーの反応次第では、4.0世代の登場で、Bluetoothの利用が5~10倍に拡大する可能性がある」と指摘する。
ここ数年、スマートフォンの進歩には目を見張るものがある。今日の端末の多くは、4~5年前のクライアントPC並みの処理能力を備える。ABI Researchの調査が示すように、こうした動きに伴って携帯端末向けの技術も大きく進歩した。同調査によると、2014年までには5台のうち4台近くのスマートフォンにNFC(近距離無線通信)機能が搭載され、10台のうち4台には顔認識機能も組み込まれる見込みだ。
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