iPhoneでは使えない? ギガビット無線LAN販売を急ぐCiscoの死角多くの企業は802.11nで当面十分

ギガビット無線LAN「IEEE 802.11ac」製品を2013年1月にも発売する米Cisco Systems。ただし、iPhoneなど現状のスマートフォンでは使えないなど、802.11acには課題も多い。

2012年08月14日 08時00分 公開
[Shamus McGillicuddy,TechTarget]

 世界最大のエンタープライズ無線LANインフラのベンダーである米Cisco Systemsは、2013年初頭にギガビット無線LAN製品を提供する計画だ。

おわびと訂正(2012年8月14日)

掲載当初、ギガビット無線LAN製品の提供開始時期を「2103年初頭」としていましたが、正しくは「2013年初頭」です。おわびして訂正いたします。


 ギガビット無線LAN分野への進出を狙うCiscoが投入するのは、同社のモジュール型ハイエンドアクセスポイント(AP)である「Cisco Aironet 3600シリーズ」用のIEEE 802.11ac無線モジュールだ(Aironet 3600シリーズについては「【技術動向】モバイルもギガビットの時代へ、「無線LAN」の高速化技術」も参照)。

 Ciscoは、2012年1月に開催した「Cisco Live London」でAironet 3600シリーズを発表したとき、モジュールスロットは専用のアプリケーションをサポートするために使用すると説明した。Ciscoが発表した最初のモジュールは、同社の「Cisco CleanAirテクノロジー」に対応した専用の無線周波数モニタリングユニットだ。

 Ciscoは発表会で、Aironet 3600シリーズで採用したモジュール方式を利用し、802.11acへのアップグレードパスを提供することを示唆した。そして今回、そのアップグレードパスが正式に発表されたわけだ。リリースは2013年1〜3月期の予定である。

 「これは、802.11acで将来性を考慮した唯一のアクセスポイントだ」と、Ciscoのマーケティング担当副社長であるクリス・スペイン氏は語る。

 802.11acは、現在主流のIEEE 802.11nと比べて2倍のスループットを実現する可能性があるが、既存の無線ネットワーク設計の変更が必要とされる場合が多い。

ITmedia マーケティング新着記事

news115.jpg

「TikTok禁止法案」に米大統領が署名 気になるこれからにまつわる5つの疑問
米連邦上院が、安全保障上の理由からTikTokの米国事業の売却を要求する法案を可決し、バ...

news077.jpg

「気候危機」に対する理解 日本は米国の3分の1
SDGsプロジェクトはTBWA HAKUHODOのマーケティング戦略組織である65dB TOKYOと共同で、「...

news058.jpg

アドビ、Adobe Firefly機能搭載の「Adobe Express」モバイル版アプリを一般提供
アドビは、生成AI「Adobe Firefly」の機能を利用できる「Adobe Express」モバイル版アプ...