「Apple vs FBI」一時休戦に
FBIがiPhoneのロック解除、それでも「勝者はApple」との声も(1/2 ページ)
サンバーナディーノで起きた銃撃事件の容疑者が使っていたiPhoneのロックをFBIと司法省が解除できた。Appleに対する法的措置は取り下げたが、プライバシーの問題が解決したわけではない。
米司法省はあるサードパーティーの助けを借りて、サンバーナディーノで起きた銃撃事件の容疑者が使っていたAppleのスマートフォン「iPhone」をクラッキングする方法を発見した。米連邦捜査局(FBI)のAppleに対する申し立ては、取りあえずは取り下げられた。だが、暗号化とバックドアを巡る争いの終結には程遠い。今回で決着したわけではなく先延ばしされたにすぎないと専門家はいう。
FBIと司法省は先日、問題のiPhoneをクラッキングできる可能性のある技術が見つかったと発表し、Appleに対して申し立ての審理延期を申し出た。iPhoneクラッキングは成功し、FBIは裁判書に提出した書面で「もうAppleの協力は必要なくなった」と通知した。
司法省広報のメラニー・ニューマン氏によると、FBIは問題のiPhoneを「標準の捜査手続きに沿って」調べている。FBIは「今後もこの任務のために、メーカーに協力要請を求めたり、公共および民間セクターの創造性に頼ったりするなど、あらゆる選択肢を追求する」方針だという。
さまざまな司法機関がアクセスしたいと望む他の端末の暗号解除にも今回のiPhoneクラッキング技術を応用するかどうかについては、司法省はコメントを避けた。この集団についてAppleと共有するかどうかも不明だ。司法省は他のケースで引き続き法的措置を追求する姿勢を示唆している。
司法省の声明では、「政府にとって、司法機関が国家の安全と公衆の治安を守るために不可欠なデジタル情報を確実に入手できるようにすることは、依然として優先課題だ」と述べた。また、デジタル情報の入手は「関係者の協力、あるいは裁判制度を通じて」するとした。
Appleはこのニュースに対し、FBIからの要求は誤りであり「危険な前例となる恐れがあった」との考えを変えていないと強調した。そして「今回の申し立ては行われるべきではなかった」と言い添えた。
「これまでの対応と同様、われわれは司法機関の捜査に今後も協力を続ける。一方、データに対する攻撃の頻度が増し、手口が高度化している現状に対応して引き続き製品のセキュリティを強化する。Appleは、米国と世界の人々のデータやセキュリティ、プライバシーなどを守るに値すると固く信じている。他人のために1人を犠牲にすれば、人々や国家が一層の危険にさらされる」。Appleの声明ではそう述べている。
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