「Amazon Elasticsearch Service」「Amazon Kendra」を比較する【後編】
Amazon Elasticsearch ServiceとAmazon Kendraの違いとは AWS2大検索サービス
AWSが提供する「Amazon Elasticsearch Service」と「Amazon Kendra」は検索サービスという点では同じだが、機能や適した用途、課金条件などに違いがある。どちらを選ぶか検討するときのポイントを説明する。
Amazon Web Services(AWS)は明確な構造定義を持たない「半構造化データ」や構造そのものがない「非構造化データ」の検索のために「Amazon Elasticsearch Service」と「Amazon Kendra」という2つの検索サービスを用意する。前編「AWSの2大検索サービス『Amazon Elasticsearch Service』『Amazon Kendra』とは」に続く本稿は、自社のアプリケーションにはどちらのサービスが最適かを評価するためのヒントを説明する。
Amazon Elasticsearch ServiceとAmazon Kendraの比較
併せて読みたいお薦め記事
AWSの各サービスを解説
- AWSとオンプレミス間でファイルを同期できる「AWS Storage Gateway」とは
- AWS、AIの偏見を防ぐ「Amazon SageMaker Clarify」を発表 AI倫理問題に対処”
- 「Amazon AppFlow」「Amazon EventBridge」の基礎 AWSの2大SaaS連携ツール
ElasticsearchとAmazon Kendraについて詳しく
用途の違い
IT担当者はAmazon Elasticsearch ServiceとAmazon Kendraのどちらかを選ぶ前に、2つのサービスが解決する課題が異なることを理解する必要がある。Amazon Elasticsearch Serviceが持つ機能は、Amazon Kendraよりも幅広い。Amazon Elasticsearch Serviceはインフラやアプリケーションのログデータの収集と保存、分析といった機能を持つ。IT担当者はこうしたログデータをセキュリティ対策や監視作業に取り入れることができる。
Amazon Kendraの機能を組み込んだ業務アプリケーションは、業務遂行に役立つ情報の検索結果を高速かつ正確に出力できるようになる。アプリケーション開発者は、顧客向けのカスタムWebサイト検索サービスやチャットbotなどにAmazon Kendraの機能を組み込むことが可能だ。
機能の違い
検索方法はAmazon KendraとAmazon Elasticsearch Serviceで異なる。Amazon Kendraは自然言語で検索できるのに対し、Amazon Elasticsearch Serviceはクエリ言語を必要とする。Amazon Elasticsearch Serviceもキーワードによる検索は可能だ。ただしAmazon Kendraの自然言語検索と比べて自由度は劣る。例えばAmazon Kendraでは「製品Xの金額は」「アイテムYはどこで見つかるのか」といったテキストでの検索が可能だが、Amazon Elasticsearch Serviceではできない。
検索機能の豊富さは、Amazon Elasticsearch Serviceの方が優れている。論理演算子や関数、特定の値などの条件で検索できるためだ。ただし検索クエリを解釈するためのAI(人工知能)エンジンは用意していない。
Amazon Kendraはインデックスを作成してデータの検索を容易にしたり、データを本来のデータソースに維持したままアクセスできるようにしたりする機能を持つ。Amazon Elasticsearch Serviceはそうした手段を提供しておらず、IT担当者はElasticsearchにデータを取り込んで維持、管理しなければならない。
課金条件の違い
IT担当者がAmazon Elasticsearch ServiceかAmazon Kendraを検討する際には、利用料金が重要な要素になる。Amazon Elasticsearch Serviceは利用時間とデータ転送量、利用するコンピューティングリソースのスペックに基づいて利用料金が決まる。Amazon Kendraは利用時間に基づいて課金する。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー