こうなれば仕事はグッと楽になる
ネットワーク担当者からベンダーへの“お願いリスト” 2015年版
米TechTargetはネットワーク管理者が2015年に期待するITのウィッシュリストを調査した。
米TechTargetがネットワーク管理者のITのウィッシュリスト(ITベンダーに期待する製品や機能を含む)を調査したところ、ネットワーク管理者が2015年に望むのは、彼らの仕事が楽になることにつながる業界全体の変化であることが明らかになった。
2015年、Wi-Fiに期待すること
米南フロリダ大学でネットワークエンジニアリングのアソシエイトディレクターを務めるジョー・ロジャース氏にとって、2014年はワイヤレスネットワークのアップグレードプロジェクトに追われる1年だった。2015年にはNBASE-TコンソーシアムとIEEEが協力して、2.5/5Gbpsイーサネットテクノロジーの標準化を図ることをロジャース氏は期待している。標準化がなされれば、全てのベンダーが同じテクノロジーを実装するようになる。そして、IT部門はより多くの有線帯域幅をアクセスポイントに提供できるようになる。
「当校では主に米Cisco Systemsのワイヤレス機器を使用しているが、Ciscoと米Brocade Communications Systemsのスイッチを所有している。業界が競合する標準を存続させる場合、互換性の問題を避けて通ることはできない。ワイヤレスネットワークでは、2.5/5Gbpsイーサネットテクノロジーの高速な有線アップリンクが必要になり始めている」(ロジャース氏)
ロジャース氏のチームは、2015年に利用できるようになる「IEEE 802.11ac Wave 2」とそれに付随する「マルチユーザーMIMO」(Multiple-Input, Multiple-Output)のサポートを心待ちにしている。教育業界が望むことは1つだ。「教室という密度の高い環境で十分なスループットを提供するのは容易なことではない。アクセスポイントがスペクトルを効率的に使用するほど、教育現場のネットワークにはプラスに働く」
必要なツールを少なくしてほしい
米東海岸にある医療保険会社でIT部門のディレクターを務めるジョナサン・デビアシオ氏のウィッシュリストの先頭にあるのは、同社のネットワークとサーバハードウェアのための、より堅牢な監視インフラだ。
「ハイエンドな製品に、当社が必要としているインフラが用意されていることは把握している。だが、中小企業にそれを購入する余裕はない。当社で使用しているスイッチとサーバでも、ログにエラーを記録することはできる。ただし、データを収集するためにはSNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)監視ツールを使用しなければならない。無料で使えるSNMPツールは無数にあるが、セットアップは容易ではない。機器をアップデートすると接続が切断されることもあり、警告のセットアップに投入した全てのリソースが結局無駄になる可能性さえあるのだ」(デビアシオ氏)。
もしも、既存のツールだけで「ファンがオフになりました」「空き容量が少なくなっています」「ここで発熱が見られます」といった分かりやすいログを記録できるなら、わざわざサードパーティー製のアプライアンスを使用してチームに警告する必要はなくなる。「同じブランドの機器を購入すれば全てを1つの管理コンソールで管理して警告を構成できるのが理想だ」とデビアシオ氏は語る。
医療機器メーカーの米DJOでエンタープライズインフラの統括責任者を務めるジョン・イラチ氏も、少ないツールでネットワークを監視して管理できるようになることを望んでいる。
「これは当社にとって大きな問題だ。当社は多くの企業を買収しており、各社ではさまざまなツールが使用されている。このような状況を脱し、使用するリソースを減らせるツールを求めている」(イラチ氏)
ツールを少なくしたいという話は別のIT担当者からも寄せられている。ユタ州立大学(USU)で最高情報責任者(CIO)を務めるエリック・ホーレー氏は、ITにおける最大の課題は複雑さだと語る。
USUは2015年に新しいサービスとネットワーク機器を導入する前に、効果が見込めない古いサービスを廃止したいと考えている。「ITは、既存のサービスやモノに新しい価値を追加することに長けている。だが、私はむしろ、システムを無効にする魔法のようなボタンがあればと考えている。必要最小限のITを保持できるならそうしたい」とホーレー氏はいう。
ベンダーは分かりにくいWebサイトを何とかしてほしい
特定製品の追加/無料パーツを注文するのは容易ではない。ベンダーのWebサイトの製品ページは、IT担当者にとってしばしばフラストレーションの原因となる。そう語るのは、システムインテグレーターの米Bedrocでソリューションエンジニアを務めるマット・ノーウッド氏だ。ノーウッド氏は、2015年に製品を注文しやすくすることと、スケジュール通りに製品をリリースすることをベンダーに期待している。
「必要なものは分かっているのに、それがどのような外観で、どのハードウェアモデルと互換性があるのか分からない。これが最大の不満の1つだ。パーツの概要や技術的な仕様を価格表の項目以外の場所で見つけられないことも多いように思う。ベンダーが各社の製品一覧に画像も一緒に掲載してくれればどんなにありがたいか」(ノーウッド氏)
またノードウッド氏は、ベンダーは予定通りに製品をリリースする努力すべきだと主張する。「製品のリリース日を1度発表したら、ベンダーはそれを守る義務がある。リリースを延期し続ければ、困る人や怒る人が出る。また、製品をリリースするときには、十分なドキュメントを用意することも心掛けてほしい。多くのユーザーがドキュメントを見れば自力で実装できるレベルの情報を網羅した『インストールガイド』『構成ガイド』『デザインガイド』が必要になるだろう」
ライセンス体系と請求書をシンプルにしてほしい
ITのウィッシュリストにおいて、ライセンスと請求書の簡略化は常連になりつつある。これは昔から大半のベンダーが対処できていない問題だ。
ライセンス体系の解読に何時間もかかるのは適切ではないとBedrocのノードウッド氏はいう。「特定のプラットフォームやデバイスを使用するのに必要なライセンスの種類を減らして、その分各ライセンスの価格を上げてもいいと思う。ベンダーは、難解なライセンスが問題であることを認識してはいる。だが、顧客が離れていくまで何も変えようとしないのが現状だ」
ネットワーク管理者が全ての導入製品を整理できるオンラインコンソールがあれば、請求処理も簡略化できるとデビアシオ氏は指摘する。「オンラインでクレジットカードや携帯電話の支払いを迅速かつ簡単に処理できれば、当社のビジネスで問題が発生することはないだろう。CVS(訳注:米国のドラッグストア)のレシートは無駄に長いといわれているが、ベンダーからの請求書もそれに匹敵する。訳の分からない用紙を多数受け取るが、その用紙について問い合わせると、どのベンダーでも同じような経験をすることになる。担当者は「どの請求書の話か」と聞いてくるのだが、結局よく分からないため、別の部署に回されるというのがお決まりのコースだ。請求書と小切手を作成しなければならないことに異論を唱えるつもりはない。ただ、私たちは過去/現在の請求書と請求書の詳細を確認できる単一のコンソールがほしいだけだ。森林破壊を食い止めて、私の精神衛生の安定を保てればと思う」
多くのベンダーはライセンス体系が古く、請求書が分かりにくいという罪を犯している。その筆頭は米Microsoftだろう。
「Microsoftが提供するクラウド関連製品/サービスの数が増えた結果、ライセンスはさらに難解になった」とDJOのイラチ氏は話す。
事実、USUはライセンス体系が複雑であることを理由に「Microsoft Office 365」の使用を拒んだとホーリー氏は話す。「Microsoftはライセンスモデルを単純にすべきところなのに、あろうことかクラウドにまで複雑なモデルを持ち込んだ。願いごとを1つかなえてもらえるなら、2015年にはMicrosoftに複雑な請求書について、大掃除を実施してもらいたい。現状では、スタッフが20%の時間をライセンスの解読に費やすことも珍しくない」
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