「ビッグスリー」以外のクラウドサービス4種類を比較【後編】
開発者向けクラウド「DigitalOcean」と“謎のクラウド”「Alibaba Cloud」とは
クラウドサービスの中には、小規模ながら特定の機能や用途に注力した「ニッチクラウド」が存在する。ニッチクラウドの中から「DigitalOcean」と「Alibaba Cloud」について詳しく説明する。
クラウドサービスを提供しているのは、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft、GoogleのGoogleといった「ビッグスリー」と呼ばれる大手クラウドベンダーだけではない。小規模ながら用途に特化した「ニッチクラウド」を提供するベンダーも存在する。
前編「『AWS』『Azure』『GCP』だけからクラウドサービスを選ぶべきではない理由」と中編「AWS、Azure、GCPではなく『IBM Cloud』『Oracle Cloud』を選ぶべき理由と課題」に続く本稿では、ニッチクラウドの中から、DigitalOceanの同名サービスと、Alibaba Cloudの同名サービスの長所と短所、最新の動向を詳しく説明する。
DigitalOcean
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小規模ベンダーの戦略
「Alibaba Cloud」について詳しく
DigitalOceanは同社が提供するクラウドサービス群に、クラウドマネージドデータベースサービスの「Managed Databases」を新しく追加した。同サービスではオブジェクト関係データベース管理システム(ORDBMS)「PostgreSQL」とインメモリデータストア「Redis」を利用できるため、これらのデータの管理に伴う問題を減らすことができる。最終的な利用料金が予測可能な料金体系も用意している。
ITコンサルティング会社Forrester Researchでアナリストを務めるデイブ・バルトレッティ氏は「DigitalOceanはインフラを自ら設定したいと考える開発者を重視しており、ターゲットが限られている」と話す。だ。「DigitalOceanについて耳にしたことがある人は、企業のエンドユーザーには多くないだろう」(バルトレッティ氏)
Alibaba Cloud
Alibaba Cloudは「謎の存在」だと、ITコンサルティング会社Server StorageIO and UnlimitedIOで上級顧問アナリストを務めるグレッグ・シュルツ氏は話す。「Alibaba Cloudは中国では一流企業だが、米国内の市場シェアの点で見ると大きくはない」とシュルツ氏は説明する。
それでもGartnerが最近発行したレポートは、開発者サービスと、開発者と運用担当者が協力する開発手法「DevOps」の実現可能性、管理ツールの点で、Alibaba Cloudの同名サービスをIBMの「IBM Cloud」よりも上位に位置付けた。開発者サービスについてはAlibaba CloudとOracleの「Oracle Cloud」は同じ順位となっている。これらはAlibabaが今後、中国以外の市場でもっと積極的な役割を果たす可能性があることを示唆している。しかし本稿執筆時点では、米国での同社の注目度はそれほど高くない。
Alibabaは、大手クラウドベンダーの本社がない欧州を重要なターゲットとしている可能性がある。バルトレッティ氏によるとこの地域は、米国に本社を置くAWSやMicrosoft、Googleと、中国のAlibabaが激しく競合する市場になりつつあるという。
「欧州の企業は、情報保護の観点から米国企業にデータを扱わせることに対して大きな懸念を抱く傾向がある。同時に中国に対しても全く同じ懸念を持っている」とバルトレッティ氏は述べる。そのため欧州で長い間企業との強力な関係性を築いてきたIBMとOracleの両社にも、クラウドサービス市場でシェアを獲得するチャンスは残されていると同氏は語る。
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