顧客の心をつかむ7つの方法【第3回】
「MAツール」「共感マップ」とは? 顧客との関係改善に効く2大ツール
企業が顧客との関係改善に利用できる手段はさまざまだ。その中から「MAツール」「共感マップ」という2つのツールを紹介する。
前回「『顧客が何を期待しているか』を“顧客よりも先に把握する”方法とは?」は、企業が自社製品の顧客の心をつかむ7つの方法のうち、「顧客の不満に迅速に対処する」など2つを紹介した。本稿は残る4つのうち2つの方法を紹介する。
方法4.「マーケティングオートメーション」(MA)ツールを使う
企業は顧客に合ったマーケティング施策を検討、実行するために、マーケティングオートメーション(MA)ツールをCRM(顧客関係管理)システムとともに使用できる。MAツールの機能を実装したCRMシステムを使用することも可能だ。MAツールはAdobeやHubSpotなどが、MAツールの機能を含むCRMシステムはMicrosoftやOracleなどが提供している。
MAツールはさまざまなマーケティング支援機能を備える。代表例は以下の通りだ。
- 顧客へのテキストメッセージやプッシュ通知の送信
- 顧客のセグメンテーションと設定に基づくターゲット広告の作成支援
- メールマーケティング支援
- ソーシャルエンゲージメント(ソーシャルメディアを介した顧客とのつながり)向上支援
マーケティング部門は、手動で顧客データを入力して1通ずつメールを送るのではなく、MAツールを使用してソーシャルメディアへの投稿やメールの送信などの反復的なタスクを自動化できる。MAツールは企業が指定した頻度でマーケティングキャンペーンを確実に実行する。その結果、企業は一貫したコミュニケーションを実行でき、顧客との信頼関係を構築できる。
MAツールを使用すると、企業はリード(見込み客)を追跡し、リード育成メールキャンペーン中にどこでリードが離脱したかを確認することもできる。リードをどこで失うかを知ることができれば、顧客とのつながりを強化するための戦略を調整できる。
方法5.「共感マップ」を使う
企業が顧客とのつながりやコミュニケーションの状況を改善する上で重要な要素に、顧客への共感がある。共感の前段として、企業は顧客の気持ちや価値観などを理解することが必要だ。
企業は「共感マップ」を使用して、顧客が何を必要としているかを理解し、意思決定に役立てることができる。共感マップは、企業が顧客について知っていることを視覚化する手法で、「言う(Says)」「考える(Thinks)」「行動する(Does)」「感じる(Feels)」という4つの要素で構成される。企業は共感マップを作成することで、顧客にまつわる情報を俯瞰(ふかん)できる。
共感マップの各要素は以下の通りだ。
- 言う(Says)
- 顧客が企業について語ったことを書き出す。「私はこの製品で素晴らしい経験をした」など、通常は顧客の発話内容そのものを書く。
- 考える(Thinks)
- 顧客が考えていることを記載する。ただし購入プロセス中に顧客が声に出して言うことはないため、考えていそうなことを書き出す。
- 行動する(Does)
- 顧客が取っていると考えられる行動を書き出す。例えば他社製品の価格の確認が該当する。
- 感じる(Feels)
- 顧客の感情を書き出す。記入の際、形容詞に加えて、その感情が生じた理由を説明する短い文を記載する。「我慢できない ページの読み込み時間が遅いため」といった具合に記載する。
企業は共感マップを継続的に改訂および調整して、最新の状態に保つ必要がある。
次回は7つの方法のうち、最後の2つを紹介する。
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