米Gartnerの調査によると、企業はいまだにデータの不備が原因で多額の損失を出している。
データ品質ソフトの利用は過去最高に達しているが、企業が自ら認めている通り、いまだにデータの不備が原因で多額の損失を出していることが、最近の調査で明らかになった。
調査会社米Gartnerの調べによると、データ品質の問題に起因する損失は平均的な組織で年間820万ドルに上る。調査対象となった140社のうち22%ではデータ品質の問題に起因する年間損失額を2000万ドルと見積もっており、1億ドルを超す企業も4%あった。
この損失のほとんどは、従業員の生産性の低下によるものだ。データが不正確なことに気付いた従業員は、その穴埋めをしたり、業務用アプリケーション、分析用アプリケーションの両方を使う際の対応策を講じたりする必要に迫られると、Gartnerのアナリスト、テッド・フリードマン氏は解説する。
しかし、データ品質ツールが普及していなければ、損失はさらに増えていたかもしれない。Gartnerによると、データ品質ツール市場は2008年に26%拡大して4億2500万ドル規模となった。
データ品質ツールを利用している企業の多くは、ビジネスインテリジェンス(BI)やデータウェアハウス(DW)以外のプロジェクトにも導入し始めていることも調査で分かった。以前はデータ品質ツールの利用といえばBIとDWが主流だった。
「同ツールは安いものではないので、複数の用途に用いるのは理にかなっている」とフリードマン氏は言う。
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