Microsoftは直接移行ツールを提供せず
面倒なWindows XPから8.1への移行、「それならWindows 9を待つ」という声も
サポートが終了したWindows XPから新OSに移行する際、ユーザーデータや設定も合わせて移行したいと思うのは自然だ。しかし、Microsoftの標準ツールを使うと手間が掛かる。同じ手間が掛かるなら「Windows 9」を待つという意見も。
米Microsoftの「Windows 8.1」導入ツールは、「Windows XP」からWindows 8.1に切り替える作業を簡略化するのに役立つ。だが、互換性の問題とサードパーティーのユーティリティについては把握しておくことをお勧めする。
既存のWindows XP搭載PCでWindows 8.1を実行できても、Windows 8.1は新規インストールしてシステムを更新することをお勧めする。Microsoftはユーザーのデータ/設定やインストールされているアプリケーションをWindows XPからWindows 8.1に直接移行する方法を提供していないのだ。
Microsoft公認の方法とは
新しいOSがプリインストールされたPCを購入しない限り、既存のアプリは、Windows 8.1と同時にWindows XPから移行したいと考えるだろう。新しいPCを購入した場合は、プログラムを個別にインストールする必要がある。
MicrosoftはWindows XPからWindows 8.1への移行に関して、ユーザーの設定を維持する方法は提供していない。移行担当者は最初から設定を行わざるを得ない。だが、Windows 8.1のユーザーインタフェースはWindows XPと大きく異なるので、これは悪いことではないだろう。一方、ユーザーのデータは移行可能だ。例えば、「マイドキュメント」や「デスクトップ」にあるファイルなどは移行できる。だが、データの移行にはMicrosoft公認の方法を使用する必要がある。
Microsoft公認の方法について詳しくする前に、サードパーティーの移行ツールも検討可能だということを説明したい。例えば、米Laplink Softwareの「PCmover Enterprise」だ。サードパーティーのツールを使用すると、ファイル/設定/ユーザーアカウント/選択したプログラムを転送できる。サードパーティーの移行ツールを使用するには、世の中に出回っているツールを調査して、ニーズに合うものを選定する必要がある。これに対して、Microsoftが提供するツールを使用する場合、ユーザーが新しいPCをセットアップできるようにするには、幾つかの面倒な手続きが必要となる。
Windows 8.1の導入とデスクトップ管理のツールとしてMicrosoftが推奨している主要ツールは「System Center 2012 R2 Configuration Manager」「Microsoft Deployment Toolkit(以下、MDT)2013」「Windows 8.1用Windowsアセスメント&デプロイメントキット(以下、Windows ADK)」の3つだ。
移行プロセスの中核を担うのはWindows ADKだ。Windows ADKはConfiguration ManagerとMDTで必要になる。「ユーザー状態移行ツール(以下、USMT)」はWindows ADKでサポートされているツールの1つだ。USMTはWindows XPからWindows 8.1への移行に欠かせないツールである。USMTを使用すると、移行元のデスクトップ/ノートPCやタブレットからユーザーのデータを取得して、移行先PCに配信できる。
残念ながら、Windows 8.1用Windows ADKに同梱されているUSMTではWindows XPがサポートされていない。そのため、Windows XP搭載PCにあるユーザーのデータを取得するには、「Windows 8用Windows ADK」をインストールして、このバージョンのWindows ADKに同梱されているUSMTを使用する必要がある(当然のことながら、インストール先はWindows 8.1用Windows ADKがインストールされているものとは別のPCでなければならない)。その後、Windows 8.1用Windows ADKに同梱されているUSMTを使用して、Windows 8.1を新規インストールしたPCにデータを復元するという手順になる。このアプローチが若干煩雑であることは否めない。だが、これがMicrosoftから提示されている回避策だ。
この回避策で必要になるのは、USMTの切り替えだけでない。他にもCustomSettings.iniファイルの更新など幾つかの追加作業が必要になる。
もう先は長くないWindows XP
まだWindows XPを使用している多くの企業にとって、別のOSに移行すべきときが来ている。製品のライフサイクルを考えると、「Windows 7」に移行するのは少し遅すぎるだろう。また、Windows 8はWindows 8.1にシェアを奪われつつある。
だが、Windows 8.1に直接移行するには、MicrosoftがWindows XPからWindows 8.1への直接移行手段を用意していないという事実と向き合わなければならない。この状況に対応するには、Windows 8とWindows 8.1用の導入ツールを組み合わせて使用する必要がある。お世辞にも洗練された方法とは言い難いが、その他の方法には、さらに粗野なものもあるだろう。だが、「Windows 9」(仮称)が注目を集めるようになるまでWindows XPでやり過ごすという決断を下す企業もあるかもしれない。また、「Linux」搭載デスクトップPCに移行し始めるというさらに急進的なアプローチを取るという選択肢もある。
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