「電源の切り方が分からない!」も解消
「Windows 8」に一度心が折れた人のための「Windows 8.1移行ガイド」
野心的なUIを搭載した「Windows 8」に戸惑ったユーザーは多い。アップグレードした「Windows 8.1」、そして「Windows 8.1 Update」ではOSをより使いやすくする多くの機能追加が行われた。スムーズな移行のための情報をお伝えする。
米Microsoftの「Windows 8」はリリース当初、新時代の到来として歓迎された。従来型デスクトップPCとモバイルデバイスを同時にサポートするOSコードベースの統合という画期的な試みであったことは確かだ。Windows 8は、大部分において揺るぎない確かな前進と受け取られた。だが、その機能とUIの変わり様は少し度が過ぎるという声が多い。
Microsoftはこうした批判に応える形で2013年10月に「Windows 8.1」をリリースした。Windows 8.1では、デスクトップ/ノートPCユーザーにとってなじみのある一部の機能が復活している。また、使いやすくするために「OneDrive」や「Internet Explorer 11」といった新しいアプリも搭載された。本稿では、OSの導入、Windows 8.1の互換性の問題および2014年4月にリリースされた「Windows 8.1 Update 1」の追加機能について検討したい。
Windows 8.1 Updateの最重要機能
Windows 8のリリースはユーザーにとって大きなパラダイムシフトだった。タッチ入力に比重が置かれ、Windowsユーザーが長年使用してきた基本的なコントロール方式が姿を消した。Windows 8.1では、この問題の多くを解決する対策を講じた。そして、Windows 8.1 Update 1では、Windows 8.1のストレージ要件がさらに半分に抑えられているだけでなく、従来型のデスクトップPCやノートPCのユーザーのために、キーボードやマウスをはじめとする、使い慣れたUI機能が復活している。
Windows 8.1 Update 1では、マウスカーソルを画面下部に移動することでいつでもタスクバーを表示できる。これは「Windows 7」でタスクバーを非表示設定にした場合の操作と同様だ。また、タスクバーではアプリのピン留め/ピン解除が可能だ。それから、Windowsストアに移動したり、頻繁に利用するプログラムに簡単にアクセスできるようにもなっている。ピン留めしたアプリは、ユーザーが画面を切り替えても維持される。
また、マウスを使った操作性が向上している。アプリを右クリックしたり、スタート画面で複数のアプリを選択したりできるようになった。コンテキストメニューで「ピン留め」「ピン解除」「サイズ変更」「アンインストール」などの操作を行うことも可能だ。これらはタッチディスプレーに対応していない少し前のハードウェアで大いに歓迎される機能だろう。
さらに、Windowsストアアプリの画面上部にマウスカーソルを移動すると、アプリのタイトルバーが表示される。以前のように、マウスを使ってタイトルバーからアプリを閉じたり最少化したりする操作にも対応している。
起動プロセスも、デバイスとユーザーの好みに合わせて調整できる。例えば、起動時にデスクトップ画面が表示されるように設定することが可能だ。従来型のデバイスユーザーはモダンUIではなく、おなじみのWindowsデスクトップ環境で作業を開始できる。以前は「チャーム」というものを使って電源ボタンを表示していたが、電源ボタンはスタート画面の右上隅に常時表示されるようになった。この変更により、ユーザーはスワイプしなくてもデバイスの電源を簡単に切ることができる。
Windows 8.1で互換性の問題が生じる恐れのあるアプリ
OSのアップグレードは、事前に調査を行い、十分な概念実証の試験サイクルによって主要デバイスやアプリの互換性とパフォーマンスを実際に検証した上で行う必要がある。多くの場合、既存のソフトウェアとデバイスは新しいOSでも動作するはずだ。だが、アプリのパッチやデバイスドライバーのアップデート、場合によっては新しいアプリが必要になることもある。変更が多いほど、互換性の問題が生じる可能性は高くなる。
Windows 7またはWindows 8からWindows 8.1への移行を計画する際に最も役立つのは「アップグレードアシスタントツール」だろう。このツールでは、デスクトップアプリと接続デバイスがWindows 8.1と互換性があるかどうかを確認することができる。「Windows Vista」や、サポートが打ち切られた「Windows XP」からの移行を検討している場合は、「Windows 8アップグレードアシスタント」が必須だ。
Windows 8をサポートしているほぼ全てのアプリとデバイスは、Windows 8.1もサポートするだろう。Windows互換性センター以外にも、各アプリやデバイスのベンダーからのサポートを利用することができる。
基本的には、Windows 8を実行するコンピュータで利用できるアプリとデバイスは、Windows 8.1でも実行可能だ。例えば、Windows 8に搭載されているサードパーティー製DVDプレーヤーはWindows 8.1でも動作するが、Windowsストアで入手したアプリは再インストールが必要になるだろう。
Windows Vista、Windows XPまたはWindows 7からWindows 8.1へのアップグレードを検討している企業は、古いバージョンほどアップグレードが困難だということを心得ておくべきだろう。必要なのは、重要なアプリを特定し、Windowsアップグレードアシスタント/Windows互換性センター/個々のベンダーのサポートページから得られた情報に基づいて、互換性と利用可能なアップグレード方法を判断することだ。
パッチを適用するだけで済むアプリもあれば、Windows 8.1と互換性のあるバージョンを再度購入しなければならないアプリもあるだろう。最大の問題となるのは、OS固有のコーディングに依存するレガシーアプリや社内用にカスタマイズしたアプリだ。このようなアプリは、コーディングし直すか、別のアプリに替える必要があるだろう。
全従業員にアップデートを配布する前に、考えられる選択肢を試し、適切なアップグレードプロセス、エラー、問題発生時の次善策を必ず把握しておかなければならない。
既存のWindows 8にWindows 8.1をインストールで問題?
Windows 8をクリーンインストールしている場合は、Windows 8.1に問題なくアップグレードできるだろう。だが、Windows 8に機能を追加している場合は、Windowsストアを使ってWindows 8.1にアップデートすると問題が生じる可能性がある。通常、この問題はwsreset.exeユーティリティを使ってWindowsストアキャッシュを手動でクリアすれば解決する(wsreset.exeはファイル名を指定して実行ユーティリティから実行できる)。Windowsストアのキャッシュをクリアしたら、Windowsストアを開き、もう一度アップデートを実行すればよい。
また、WindowsストアにWindows 8.1が表示されるまでには、Windows 8で何度かアップデートを実行しなければならないだろう。それには、Windows Updateの機能を有効にするか、Windows 8.1以前の利用可能なアップデートを全て実行する必要がある。このいずれかの方法を使用すれば、WindowsストアでWindows 8.1を利用できるようにするために必要なアップデートがインストールされる。
それでもWindowsストアにWindows 8.1アップデートが表示されない場合は、「Windows 8 Enterprise」または「Windows 8 Pro」を使用している可能性がある。その場合は、Windowsをインストールしたシステム管理者らが「Windows Server Update Service」などのツールを使ってアップデートを有効にしなければならない可能性がある。
特に複数バージョンのOS/アプリや多様なデバイスを使用している企業では、OSのアップグレードは難しい課題となる場合がある。アップグレードプロセスを効率化する最良の方法は、事前の計画とテストによりソフトウェアとハードウェアの互換性を特定することだ。そうすることで、IT担当者はダウンタイムやユーザーの混乱を最小限に抑えるソリューションを確立するための時間を確保できるだろう。
Windows 8.1互換性ツールを活用することをお勧めする。それから、個々のソフトウェアベンダーの主要なアプリについて調べ、新しいOSで機能不全を起こし得るカスタム/レガシーソフトウェアにも十分に注意を払うことも肝要だ。
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