課題に対応したモバイルデータ管理ツールを
専門家に聞く、一向に楽にならないBYOD管理への対策
組織が抱えるモバイルデータ管理の問題と、適切なツールやポリシーでそれを管理する方法について、専門家のデレク・ギャスコン氏に話を聞いた。
私物端末の業務利用(BYOD)が注目を集めるようになって久しい。だが組織にとって、BYODの管理は一向に簡単になっていない。さまざまな端末上で個人と会社のデータを切り離すことや、ガバナンスやセキュリティに関する適切なポリシーを定めることは容易ではない。
本稿では、情報ライフサイクルガバナンスを専門とするフォーラム、米Compliance, Governance and Oversight Council(CGOC)のエグゼクティブディレクター、デレク・ギャスコン氏が、現代の組織の抱えるBYODおよびモバイルデータ管理の問題について解説する。また、適切なポリシーとプロセスでモバイルガバナンスプログラムを支える方法、新しいデータ管理ツールやセキュリティツールの助けを借りる方法も紹介する。
BYODは新しい現象ではない。だが組織では依然として情報ガバナンスの問題が発生している。モバイルデータ管理の妨げになっている障壁とは何か。そうした不安を克服する助けになる新ツールやプロセスは存在するのか。
依然として残る主な障壁は、会社のデータと個人のデータが業務で使う私物端末上に混在していることだ。また、その端末上で会社のデータと個人のデータの間の線引きを維持することも難しい。それが大きな障壁になっている。
ユーザーが自分の私物端末を使うことにはメリットがあるかもしれない。だが組織にコントロールを委ねることを望まないユーザーもいる。一部の組織では、ユーザーが私物端末を使う場合、ユーザーは端末とそこに保存されているデータのコントロールを事実上、組織に委ねることになる。会社にはそうしたコントロールを管理する必要があるからだ。
これとは別に電子メールの問題もある。電子メールは以前から私物端末で利用され、対応も容易になった。しかしファイル共有サービスに関しては、社内で作成されたファイルを共有できる場所や、タブレットやスマートフォンでその場所を開けること、データが適切な場所に保存され、その場所に対して確実なセキュリティコントロールとプライバシーコントロールをかけることに、組織が苦慮している側面もある。組織としては、そうした私物端末でアクセスできるのは特定のデータのみに限定し、端末に渡ったデータは効果的に管理できなければならない。
対策の1つとして組織が目を向けているのが、ガバナンスプログラムを導入して構造化されていないファイルデータの問題に対応し、そうしたポリシーを個人のノートPCやタブレット、スマートフォンといったエンドポイントに適用する方法だ。適切なポリシーを導入すれば、個々のユーザーがファイル共有場所にアクセスした際に、設定済みのセキュリティ対策によって、そのデータへのアクセスが許可されているユーザーのみがアクセスしていることを確認できる。
新しいツールも登場している。そうしたツールは当初、私物端末からデータを収集する機能に焦点を絞っていた。新しい技術では、デバイス上でデータを割り振ることも可能になっているが、これはまだかなり新しい技術であり、ツールはまだ進化の途上にある。私物端末から情報へのアクセスを可能にするためには、適切なポリシーやルール、プライバシーを組み込んで情報を適切に管理できるよう、情報ガバナンスプログラムの導入に目を向けなければならない。また、端末自体のセキュリティ強化につながるツールや技術も登場し始めており、そうしたツールなども検討する必要がある。そうした技術でデータそのものを守れるようになるまでは、端末自体のセキュリティやプライバシーの分野は不安の種であり続けるだろう。
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