身近な例えでクラウドアプリ用語を理解
知らないと恥ずかしい「クラウドアプリ」必修用語5選
クラウドアプリはWebアプリとどう違うのか。「CAPM」「VPC」とは何か。クラウドアプリについて知っておくべき5つのキーワードを、身近な例えを使って解説する。
クラウドアプリケーションは、業務や私用目的に利用できる特定のテクノロジーの1種だ。これに関連してアーキテクトや開発者、ビジネス関係者が知っておかねばならないことは多い。
ビジネスやテクノロジーの専門用語が飛び交う中、クラウドアプリ用語を理解するには、身近な物事に例えて考えると分かりやすい。本稿では、覚えやすい例えを使って5つの重要なキーワードを紹介する。
キーワード1:クラウドアプリ
そもそもクラウドアプリとは何か。ある意味では空の雲に似ているが、雲よりもずっとコントロールしやすい。
アプリとは、ユーザーやプログラムが利用する特定の機能を実行するものだ。クラウドアプリは、Webアプリとデスクトップアプリの特徴の多くを兼ね備えており、クラウドでホストされたり、クラウド内で実行されたりする。クラウドアプリは多様な環境で利用でき、オフラインでも使え、オンライン更新が可能で、利用者のコンピュータ、スマートフォン、タブレットのディスクスペースを取らない。
雲は空に現れ、影を落としたり、雨を降らせて大地を潤したりしては消えていく。それと同じように、クラウドアプリもさまざまな機能を提供し、企業の従業員が情報を共有したり、情報にアクセスしたり、仕事をしたりするのを可能にして、また消えていく。
キーワード2: CAPM
クラウドアプリパフォーマンス管理(CAPMまたはクラウドAPM)は、クラウドアプリを利用する企業の“番犬”の役割を果たす。CAPMの目的は、クラウドアプリとそのリソースが適切に動作しているかどうかを確認することだ。これによって問題を回避したり迅速に解決したりできるので、ユーザーは安心できる。
CAPMツールは、アプリの応答時間を監視し、情報を相関エンジンとダッシュボードへ集約する。問題があれば、IT部門はこれに対処する。番犬と同じで、CAPMツールもツールごとに能力が異なる。問題発生を予測する付加機能を備えたツールや、既存の問題を自動的に解決できるツールもある。
キーワード3: VPC
仮想プライベートクラウド(VPC)は、雲の内部にある雲のようなものだ。多くのクラウドアプリ用語と同様、この用語も本当の意味を理解するには周囲に重なる雲を剥いでいかなければならない。
技術的には、サービス事業者のパブリッククラウドに存在するプライベートクラウドを言う。マルチテナントのパブリッククラウドである点は変わらないが、利用者のセキュリティは強化されている。ユーザー企業やエンドユーザーとクラウド事業者との間でやりとりするデータは、トンネリング、暗号化、プライベートIPアドレス、利用者ごとに割り当てられるVLANによって保護される。
キーワード4:アプリ移行
入国手続きでは、長い行列に並び、質問に答えなければならない。かつ入国できるのは、政治的問題がなければの話だ。こうした国から国への移動と同じく、アプリの移行も簡単ではない。アプリ移行は、ある環境から別の環境へアプリを移すときに実施する。クラウドに関連する文脈では、ほとんどの場合、オンプレミスサーバからクラウドへ、または現在のクラウドから別のクラウドへ移行することをいう。
ホストプラットフォームが変わるので、アプリ移行には困難が伴う。ある国で生まれ育った人が別の国になじむには、どんなに前もって準備していても苦労するのと同じだ。同じ言語を使う国だとしても楽ではない(米国とオーストラリアでも随分違う)。クラウドから別のクラウドへ移行する場合も、運用方法がクラウドベンダーごとに異なるので、オンプレミスからクラウドへの移行ほどではないにしろ簡単ではない。
キーワード5: OASIS CAMP
「OASIS CAMP(Cloud Application Management for Platforms)」は、“CAMP”(キャンプ)といっても楽しいサマーキャンプのことではない。クラウド環境間のやりとりの向上とクラウドアプリ管理の簡素化を目指した標準のことだ。
OASISは、Organization for the Advancement of Structured Information Standards(構造化情報標準促進協会)の略で、非営利の国際標準化団体である。CAMPは、さまざまな環境でクラウドを利用しやすくする標準的なAPIを作成する目的で、OASISに提出された。キャンプが子ども時代の標準的な体験であるように、CAMPも1つの標準だ。CAMPはさまざまな状況に役立つ。特に企業のアプリ移行はこの標準でやりやすくなるだろう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール」事例・サンプル集 -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティ教育はなぜ「年間計画」を立てる必要があるのか? -
製品資料
[LRM株式会社] セキュリティの重要性が伝わらない…… 効果がない社員教育から脱却する方法 -
製品資料
[LRM株式会社] 「標的型攻撃メール訓練」導入ガイド 社員の意識を確実に高める仕組みの作り方 -
事例
[株式会社マクニカ] アイカ工業に学ぶ脆弱性対策 情シスが把握できずにいたアセットも正確に把握
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
-
4
Microsoft製品でここまで自動化できる 情シスがやめられる手作業10選
-
5
「Microsoft 365」が乗っ取られる 跡形もなくMFAを破る手口
-
6
エンジニアが選考を辞退する本当の理由 7割が隠す“面接の違和感”とは
-
7
Netflixのバックエンドは「ほぼJava」 3000超のアプリを支える開発基盤の裏側
-
8
ISMSの“コンサル丸投げ”が招く数千万円の無駄 NTTドコモビジネスの脱出劇
-
9
AI基盤は本当に「オンプレ回帰」する? Broadcomの言い分と企業の本音
-
10
生成AIの7割が「別画面・コピペ運用」 “導入”は進んでも定着せず
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
7
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
8
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
9
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー