直販ビジネスモデルからの大転換を果たした、デルのパートナー事業戦略直販営業のノウハウ生かしリセラーを支援(1/2 ページ)

2016年、デルは直接販売中心からパートナー販売中心へビジネスモデルを変えた。パートナー企業にとってはどのようなインパクトをもたらすのだろうか。同社マーケティング本部長の清水 博氏に話を聞いた。

2016年03月09日 08時00分 公開
[吉村哲樹]
清水 博氏 デル 清水 博氏

 「直接販売中心からパートナー販売中心への歴史的なビジネスモデル転換」──2016年、デルはパートナービジネスという大海原へいよいよ本格的に漕ぎ出す。かつて「デルモデル」という独自のPC直販モデルで一世を風靡(ふうび)し、またたく間に大成長を果たした同社。ここにきて従来の直販モデル中心のビジネスモデルを大きく転換し、パートナーとの協業に大きく重心をシフトした。

 この大転換にはどのような意図や背景があり、そしてIT商材を取り扱うディストリビューターやリセラーにとってどのようなインパクトをもたらすのだろうか。同社の日本におけるパートナービジネス戦略について、マーケティング本部長の清水 博氏に話を聞いた。

「ディストリビューター」「リセラー」という言葉の厳密な定義付けはないが、本稿では次のように位置付けている。

  • ディストリビューター:幅広いベンダーから仕入れたIT商材を自社在庫として保有し、小売業者やユーザー企業に販売する卸業者。大規模な拡販、流通の役割に軸足を置く事業者。
  • リセラー: IT商材をベンダー、ディストリビューターなどから仕入れ、ユーザー企業に販売する、大規模な流通経路は持たない事業者。仕入れた商材をそのまま販売するのではなく、他のシステムと組み合わせたり機能を追加したりして付加価値を高めて販売するリセラーはVAR(付加価値再販業者)という。

「ハイブリッド時代」において価値が高まるパートナービジネス

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