メリットとデメリットを見極めて適材適所を
コンテナ技術の取り込みで期待集まる「OpenStack」、大躍進の陰に残る課題とは(1/2 ページ)
「OpenStack」では最近、コンテナ技術を取り入れた運用が推進している。だが、OpenStackの企業導入が拡大するためには、解決すべき多くの課題がある。問題点を整理してみよう。
オープンソースのクラウドプラットフォーム「OpenStack」は、新しい技術に付き物の問題を抱えながらも、徐々に支持を広げている。OpenStackユーザーは現在、OpenStackの存在意義を脅かしかねないとも考えられている技術を、切り札と位置付けるようになっているのだ。
OpenStackは、各種の企業ITの接続基盤となるクラウドフレームワークとして推進しており、コンテナがそのロードマップにおいて、ますます中心的な役割を担うようになっている。コンテナは、OpenStackの過去3回のユーザーカンファレンスでも大きな注目を浴びており、OpenStackで以前からうたわれてきた、ベンダーロックインの回避に加え、パブリッククラウドとプライベートクラウドのリソースのシームレスな共有を、コンテナが実現すると考えている人もいる。
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OpensStackのメリット/デメリット
マクロで捉える OpenStackソリューション選定
アプリケーションをパッケージ化する方法として台頭している「Docker」や、コンテナについては、「OpenStackと同じメリットを提供し、クラウドOSを運用する手間やコストが掛からない」との見方もある。だが、OpenStackコミュニティーは、Dockerを代替技術と見なすのではなく、OpenStackとDockerの両オープンソース技術を受け入れている。
スムーズな運用
OpenStack Foundationの最新のユーザー調査によると、コンテナは、新興技術のコミュニティーで最も関心を集めているという。CoreOSのCEOを務めるアレックス・ポルビ氏は、OpenStack自体を「Kubernetes」でコンテナ化するデモを行ったこともある。
SaaS型メッセージングソリューションを手掛けるLivePersonは、4年以上前からOpenStackインフラを運用しており、世界7カ所に展開しているデータセンター全体にわたって2万以上の物理コアで8000インスタンスを使用している。さらに同社は、その環境へのコンテナとKubernetesの統合にも力を注いでいる。
LivePersonは、10カ月を費やしてコンテナに移行し、現在は継続的デリバリ(CD)と継続的インテグレーション(CI)のために少数のマイクロサービスを利用している。今後3四半期で合計150のマイクロサービスをKubernetesで動かす環境を構築する計画だ。長期的には、アプリケーションをコンテナ化し、必要に応じてパブリッククラウドリソースに展開することで、真のハイブリッドモデルを実現することを目指している。
「オーケストレーションツールのおかげで、LivePersonはプライベートクラウドとパブリッククラウドを活用できる」と、クラウドエンジニアリングディレクターのコービー・ホルツァー氏は語る。LivePersonはプライベートクラウドにより、政府機関や金融業界の顧客向けに安全な環境を維持できる一方、パブリッククラウドにより、機密データを保持しないアプリケーションのために、バースティング機能を低コストで提供できるという。
「顧客がどのようなインフラを選択しても、われわれはスムーズに対応できる。PaaS(Platform as a Service)層を利用できるからだ」(ホルツァー氏)
「『Amazon Web Services』(AWS)や『Microsoft Azure』『Google Compute Engine』といったパブリッククラウドは、高度な優れたツールを提供する。だが、それを使うと、ベンダーにロックインされてしまう」とホルツァー氏は説明する。どのベンダーが最適な価格とサービスを提供するかに基づいて、プラットフォームからプラットフォームへと移行できるように、パブリッククラウドはインフラとしてのみ扱うことが望ましいという。
これは全ての企業が取れるアプローチではない。従来の多くの企業は、こうしたアプローチで要求される複雑な作業をAWSやAzureなどに肩代わりしてほしいと考えるからだ。だが、一部の企業にとっては、適材適所で技術を使い分けることが理にかなっていると、調査会社Gartnerのリサーチディレクター、ミンディ・キャンシラ氏は指摘する。
「非常に多くの場合、パブリッククラウドに置きたくない、あるいは置けないカスタムアプリケーションを持っている企業が、コンテナやPaaSのような技術に注目している企業だ。両者は一致する傾向が極めて高い」(キャンシラ氏)
Kubernetesは、短期間で大きな躍進を遂げており、大企業もKubernetesを2016年から、本番環境で運用しようと準備していると、OpenStackインテグレーターであるSolineaの最高技術責任者(CTO)、ケン・ペプル氏は語る。既にOpenStackを使用している企業にとっては、OpenStackとコンテナ技術を統合することは理にかなっているという。
「DockerやDockerコンテナを持っているからといって、それらをプロビジョニングするためのサーバ(仮想マシンまたはベアメタル)を確保し、管理する必要があることに変わりはない」(ペプル氏)
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