HDDと同じメンテはかえって悪化
SSD性能低下と短命化につながるストレージ設定の“常識と非常識”(1/2 ページ)
SSDを採用する企業が増える中、ストレージを最適化する方法も進化する必要がある。デフラグの無効化やライトキャッシュの使用といった手法がどう役立つのか。
SSD(ソリッドステートドライブ)を採用したストレージの導入が依然として急速に進んでいる。この背景には企業が基幹アプリケーション用に高速で信頼性の高いストレージを求めていることがある。
だが、SSDの導入拡大に伴い、IT担当者は新たなアプローチによるメンテナンスが必要になっている。この理由は、SSDとHDDは全く同じ機能を果たすが、異なる技術を使用しているからだ。この記事では、SSDの性能を最適化し寿命を延ばすために最も重要な手法を幾つか紹介する。
デフラグ、インデックス作成、休止状態を無効に
デフラグは、HDDで有効なパフォーマンス改善策だが、SSDでは、この機能を無効にする。OSのファイルシステムは、ディスクストレージの容量を「クラスタ」(アロケーションユニットとも呼ぶ)という小さな単位に分割する。16TBまでのディスクは、4KBクラスタを使うため、小さなファイルは1つのクラスタに収まるだろう。だが、大部分のファイルは複数のクラスタにまたがる。大きなファイルは多数のクラスタを占有する可能性もある。
ストレージにファイルを追加すると、OSはファイルのサイズに応じてクラスタを割り当てる。割り当てたクラスタによってファイルのサイズは大きくなるだけでなく、ファイルに割り当てたクラスタは、徐々にディスク全体に散在するようになる。
こうしたディスクの断片化(フラグメンテーション)は、ディスクに直接害を与えるわけではない。だが、断片化によってHDDのヘッドは、各クラスタを含むトラックとセクタを特定するのに時間を要するようになる。その結果、HDDのパフォーマンスが低下する他、ヘッドを動かすアームなどの稼働部分に負担が掛かりディスクの寿命が短くなる恐れがある。
OSのディスク断片化解消(デフラグメンテーション、通称「デフラグ」)ツールは、全てのファイルのクラスタを隣接するようにファイルクラスタを再配置する。散在したクラスタを探すヘッドとアームの移動に伴う遅延を最小限に抑え、パフォーマンスが改善できる他、可動部品の摩耗も低減できる。
OSのファイルシステムは、HDDと同様にクラスタを使用するようにSSDをフォーマットする。だが、SSDにはヘッドとアームのような可動部品がないため、断片化がSSDの読み出し/書き込みの処理能力に実質的な影響を与えない。それ故に、SSDでデフラグを行っても、SSDパフォーマンスの最適化というメリットは得られない。逆に、SSDが使用している不揮発性メモリに弱点である「消去/書き込みサイクルの回数に上限」に対して不要に近づいてしまうことになる。
Windowsサービスの1つであるインデックス作成は、頻繁にアクセスするファイルのデータベースをメンテナンスして、Windows検索のパフォーマンスを高めるものだ。だが、インデックス作成は、ファイルリストのメンテナンスによって小規模な書き込みが多数発生する。ユーザーがファイルの作成、変更、削除を行うたびに、システムはインデックスに書き込み処理を実行する。デフラグと同様に、SSDはファイルのインデックスを作成してもその恩恵を受けない。こうした多数の書き込みによって、SSDの寿命を縮めてしまう恐れがある。
Windowsの省電力モードの1つである休止状態(ハイバネーション)では、PCの状態をディスクファイルとして保存する。これにより、システムは電源を完全に切っても迅速に再開できる。だが、休止状態には、パフォーマンスや寿命の維持よりも、休止前の状態を保存するための容量を確保するという容量の最適化にとって問題がある。SSDは大抵、HDDよりも容量が少ないからだ。休止状態にする理由がないサーバでは、休止状態は無効にするのが得策だ。
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