データセンターのトラブルシューティング5選
速すぎるSSDにシステムが追い付かない? サーバ管理者が取るべき解決策とは
かつてCPUが急速に進化したとき、システム性能のボトルネックとなっていたのはストレージだった。しかし、SSDの登場と進化によって、今やCPUとその接続するバスがボトルネックとなりつつある。
データセンターで何か問題が発生したとき、その問題を解決する最初の手順には多くの選択肢がある。選んだ最初の手順が、手続きを変更していないかどうかのログの確認、ハードウェアが破損していないかどうかの点検、ネットワークのボトルネック解消であっても、答えはシステムのパーツとケーブルの向こう側にある。
時間と費用が掛かる問題を全て修正するには、ITインフラの深い理解が不可欠だ。問題の所在がオンプレミスとクラウドのどちらであっても、サーバとストレージシステムを詳しく調べることで、ボトルネックを解消するための正しい対策が可能になる。
この記事では、データセンターで発生した問題を解決するために必要なヒントになる5つのトラブルシューティングを紹介する。
その1:サーバの問題を特定する
サーバに多くの要求を送信して処理が間に合わなくなると、問題が発生する。サーバに関するトラブルシューティングで行う最初の手順は、「問題が影響している範囲を特定する」ことだ。まず、ユーザーのクレームから共通点を抽出し、問題の大きさを確認したい。次いでハードウェアとソフトウェアを検査して、可能性のある中から原因を絞り込む。
とても簡単でありながら、見過ごされがちなトラブルシューティングが「ログの確認」だ。MicrosoftがWindowsシリーズに用意している「イベントビューアー」のログまたはsyslogを確認すると、サーバに最近加えた変更点を抽出して原因の幅を絞り込むことができる。ログに内容から判断できないなら、サーバベンダーに連絡して原因を詳しく調べてもらうのがいいだろう。
その2:入出力処理におけるCPUのボトルネックを特定する
CPUの処理能力に制約のあるメインフレームでは、どれだけ入出力処理を行えるかがワークロードの処理能力に大きく影響する。バッチ処理は、オンライン取引など優先度の高いワークロードとCPUの処理時間の取り合いをするため、ボトルネックの影響を受けやすい。結果として、バッチジョブは命令実行待ち行列の最後に並ぶことになる。他の入出力処理が完了した後でも、命令実行待ち行列でバッチジョブの順位が上がると、サーバの処理能力が低下することもある。
顧客情報管理システムや情報管理システムで行う入出力処理のオンライントランザクションでは、CPUのボトルネックによってバッチ処理の実行速度が低下している。このボトルネックを回避するには、バッファープールや参照テーブルなどのメモリ内データを可能な限り確認することが必要だ。
その3:SSDを使っているときにはSDNを考慮に入れる
SSDを導入したシステムでは、アプリケーションの起動時間やデータの読み書き処理時間が短縮できる。だが、IOPSが高いため、データセンターにおけるネットワークのボトルネックになる可能性がある。ワークロードとストレージの処理能力が向上すると、ネットワークのトラフィック増加に対応できないことがボトルネックの原因になる。
この問題に対処するために、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN:Software Defined Networking)の導入は検討する価値がある。SDNは、手動で構成したネットワークとは異なり、トラフィックの変化と需要に動的に対応できるため、ボトルネックの軽減に貢献する。
その4:新しいデータフローとコンテナを調査する
ネットワークのボトルネックに対処するためのトラブルシューティング手法は、すぐに実行できて費用が安いものから、長期的に取り組む必要があってコストが掛かるものまでさまざまだ。ネットワークのデータフローを変えるのも、遅延を少なくしてバックボーンのトラフィックを減らす低コストなトラブルシューティング手法の1つだ。この手法では、ストレージのノードを複数のサーバに配置できる。これは、Googleが採用しているアプローチだ。
コンテナ導入もトラフィックの削減に役立つ。だが、各サーバインスタンスが同じOSを実行している必要がある。また、起動は高速だが、アプリケーションデータの入出力が大量に発生するとボトルネックが発生する。
高コストな選択肢としては、高速なギガビットイーサネットとマルチレーンに対応した新しいハードウェアとソフトウェアを採用したスイッチ間接続とスイッチ間ネットワークが普及しつつある。
その5:サーバとストレージの配置について考える
データを保管しているストレージとサーバからの距離が遠いほど、サーバがデータにアクセスするまでの時間は長くなる。ラックに収納しているローカルストレージは、この時間とデータセンターのネットワークトラフィック削減に役立つ。
ただし、HDDはサーバより低温環境を必要とするため、共有ラック環境では温度に関する問題が発生する。この問題により、共有ラックの設計と管理は複雑になる。最先端の運用環境では、データセンターで高温動作に対応するSSDを使用することで、この問題を解決している。
サーバがクラッシュしたときにフェイルセーフとして機能するネットワークバックアップがあるため、ローカルストレージは大抵のニーズを満たすことができる。仮想記憶域エリアネットワーク(VSAN)を設定してもうまく機能するだろう。だが、サーバにはデータを格納するための領域が必要になるため、サーバのコストは高くなる可能性がある。
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