Zoomを襲う悪質行為【前編】
「Zoombombing」(Zoom爆撃)とは? Zoom会議への乱入が起こる仕組み
新型コロナウイルス感染症対策で普及が進んだWeb会議ツールの一つが「Zoom」だ。その普及と同時に、Zoom会議を狙ったサイバー攻撃「Zoombombing」も活発になってきている。なぜZoombombingは起こるのか。
「Zoombombing」(Zoom爆撃)とは、Web会議ツール「Zoom」を使って開催するオンライン会議に第三者が不正侵入し、嫌がらせ行為をするサイバー攻撃のことだ。「ホスト」(会議主催者)の許可なく会議に割り込み、性的画像や侮辱的な画像を表示したり、不快な言葉を発したりするなどの悪質な行為でミーティングを妨害する。Zoom Video Communicationsが提供するZoomは参加者の映像を画面分割で同時に表示でき、基本料金無料の「フリーミアム」モデルを採用している。
Zoombombingはなぜ起こるのか
2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行し、各国政府は感染拡大防止策としてソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保を市民に求めた。これを契機に会議や授業などの社会活動のオンライン化が一斉に進み、Zoomの需要が急上昇した。それに伴い、Zoombombingの被害報告も目立つようになった。
米連邦捜査局(FBI)は2020年3月、Zoombombingに関する注意を発表し、「オンライン会議やオンライン授業を実施する際は適切な注意を払い、サイバーセキュリティ対策を講じる」ことを呼びかけた。Web会議を非公開設定にし、会議用URLは「Twitter」「Facebook」などのソーシャルメディアで公開せず、関係者のみに直接配布することを推奨している。
会議用URLがインターネットの公共の場で公開されると、誰でもそのURLを入手できるようになるため、Zoombombingを受けやすい。検索エンジン「Google」でZoomの会議用URLが使用するドメイン「zoom.us」を指定して検索するだけでも、保護されていない会議URLを見つけ出せてしまう。
Zoomで画面共有の許可を「ホストのみ」に設定していない場合、招待していない参加者が不快な画像やマルウェアを共有可能になる。他の参加者の画面を操作できる「リモート制御」機能を悪用し、攻撃者が参加者にリモート制御を要求したり、参加者が攻撃者に制御を許可したりする危険にも注意が必要だ。
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