「HCI」×「Kubernetes」の主要製品【第3回】
Nutanix、Red Hat、NetAppの「HCI×Kubernetes」は? マルチクラウドも視野
「Kubernetes」がさまざまなHCI(ハイパーコンバージドインフラ)製品で利用できるようになってきた。本稿はNutanix、Red Hat、NetAppの取り組みを紹介する。
第2回「『HCI』を『Kubernetes』でクラウドネイティブ化 VMwareとCiscoの動きは?」に続き、「HCI」(ハイパーコンバージドインフラ)でコンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」を運用するための製品を紹介する。本稿はNutanix、Red Hat、NetAppの製品を取り上げる。
Nutanixの「Nutanix Karbon」
NutanixはHCIを軸にした各種ソフトウェアを提供している。同社のHCIソフトウェアに無償で搭載できるハイパーバイザー「AHV」もその一つだ。NutanixはAHVに、Kubernetesクラスタ(コンテナを実行するサーバ群)を運用するためのソフトウェア「Nutanix Karbon」を追加した。Nutanix Karbonは、Kubernetesクラスタの構築やデプロイ(配備)など一連のライフサイクル管理を容易に実施できるようにする。異なるインフラにあるKubernetesクラスタと連携するためのAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)も備える。
2020年には「Nutanix Karbon 2.0」が登場し、複数の重要な機能強化が加わった。例えば下記のような変更があった。
- Nutanix製HCIソフトウェアの管理ツール「Nutanix Prism」からNutanix Karbonの機能を利用できるようになった
- Kubernetesの新バージョンへのアップグレードが簡単にできるようになった(アップグレードの際のクラスタやアプリケーションの再デプロイは不要)
Red HatとNetAppの協業
IBM傘下となったRed HatのHCIソフトウェア群「Red Hat Hyperconverged Infrastructure」(RHHI)は、ハイパーバイザー「KVM」ベースの仮想化ソフトウェア「Red Hat Virtualization」と、Kubernetesをベースにしたコンテナ管理機能群「Red Hat OpenShift」によって構成される。Red Hat OpenShiftは、OSS(オープンソースソフトウェア)のKubernetesでは利用できない、運用を簡素化する機能やセキュリティを高める機能を搭載する。
Red HatはNetAppと提携し、NetAppのHCIアプライアンス「NetApp HCI」でRed Hat OpenShiftを利用できるようにする構成も用意している。NetApp HCIは、VMwareの仮想化ソフトウェアとRed Hat OpenShiftの両方を組み込んだHCIアプライアンスだ。企業はこの組み合わせを採用することで、VMware製品による仮想環境でKubernetesクラスタを運用できる。
コンテナ向けストレージとして、Red Hatは「Red Hat OpenShift Container Storage」(Red Hat OCS)も提供する。これはRed Hat OpenShiftとの連携を前提にしたソフトウェア定義ストレージ(SDS)だ。Red Hat OCSはファイル、ブロック、オブジェクトの形式でデータを保管できる。Red Hat OpenShiftをベースに構築していればどのようなクラウドサービスでも利用でき、複数のクラウドサービスを組み合わせたマルチクラウド環境における単一のストレージとして扱える利点もある。
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
TechTarget発 先取りITトレンド
米国TechTargetの豊富な記事の中から、最新技術解説や注目分野の製品比較、海外企業のIT製品導入事例などを厳選してお届けします。
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣 -
製品資料
[サイボウズ株式会社] AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
2
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
3
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
4
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
5
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
6
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
7
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
8
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
-
9
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
10
【漫画付き】ひとり情シス協会が明かす、RAG導入でしくじる企業「2つの共通点」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー