導入事例:「データウェアハウス」活用法をユーザーに聞く
データウェアハウスに関する事例の記事を紹介します。製品/サービス選定の参考にご覧ください。
DWHとは
データレイクは企業の全データのリポジトリだ。そこには構造化データも非構造化データも半構造化データもある。これを扱うのはデータサイエンティストの領分であり、ユーザーやほとんどのITスタッフにとってアクセスするようなものではない。
データはメタデータによって検索でき、ある程度はクエリ可能だ。だが分析する場所ではない。データレイクは分析作業前にデータを配置し、データを処理する場所だ。
分析を行うのはDWHだ。無秩序なデータレイクとは異なり、DWHは正しく整理されておりデータベースの構造化データで構成される。
DWHのストレージ
データレイクはほとんど整理されておらず、アクセスはそれほど高速でなくてもよい。配置されるデータには無数の形式がある。そのデータを把握するには、多くの場合「Apache Hadoop」や「Apache Spark」などのスキーマオンリードツールやAmazon Web Services(AWS)の「Amazon Athena」(訳注:SQLでAmazon S3をクエリするサービス)が必要になる。
データがDWHに到着した時点でデータの精査とラングリング(分析用の前処理)は行われており、通常はETL(抽出、変換、読み込み)プロセスの対象として1つ以上のデータベースに保管される。
データへのアクセスは分析が目的なのでトランザクションデータベースほどの高速性は必要ない。ただし分析処理を目的としてデータセットがアクセスまたはコピーされるので、入出力(I/O)は相当量のシーケンシャルトラフィックになると考えられる。
こうした要件から、DWHのストレージにはある程度のパフォーマンス(高RPM、SAS)のHDDまたはフラッシュが利用されることが多い。シーケンシャルアクセスに適したQLCが要件を満たす可能性がある。
DWHのアプライアンス
DWHを独自に構築することは可能だ。ストレージの仕様は比較的容易な部類に入る。だが、その影響が将来にも及ぶことを考えると複雑になる可能性がある。
こうした課題を軽減するため、多くのベンダーがDWHアプライアンスを提供している。こうしたアプライアンスはハードウェア、OS、DBMS、ストレージ、ネットワークが構成済みで、スケールアウトされるものが多い。
DWHアプライアンスを最初に提供したのがNetezzaだ。同社は2010年にIBMに買収され、ブランド名を変えて5年ほど存在したがやがて姿を消した。この状況が変わったのは2019年のことだ。IBMがRed Hatを買収し、フラッシュストレージ、FPGAでの処理、オンプレミスでもクラウドでも運用できる機能を備えたアプライアンスとしてNetezzaブランドを復活させた。
DWHのパイオニア的存在のTeradataは、クラウドおよびハードウェアベースのDWHやビジネス分析、コンサルティングサービスを提供している。「Teradata Everywhere」により、ユーザーは超並列処理(MPP:Massively Parallel Processing)を使ってオンプレミスDWH、マルチクラウドストレージ、ハイブリッドクラウドストレージ全体のパブリックデータベースとプライベートデータベースにクエリを送信できる。「Teradata IntelliFlex」はフラッシュストレージを使って数百PBにスケーリングできるDWHだ。「Teradata intelliCloud」はデータとAnalytics as a Service用のセキュアなマネージドクラウドだ。
EMCはしばらくの間オープンソースの「Greenplum」を自社のハードウェアにバンドルする形で販売していたが、現在はGreenplumのみで販売している。Greenplumは同社のDWHを軸とし、高度に並列化された「PostgreSQL」を基盤とする。このソフトウェアは大手ベンダーと競合するクラウドでの使用をターゲットにしているが、コンテナ化してオンプレミスで運用することも可能だ。
OracleはかつてDWHアプライアンスを販売していた。現在は「Oracle Autonomous Data Warehouse」をクラウドサービスとして提供している。このサービスは「Oracle Database」を基盤とする。
記事一覧
データウェアハウスのオンプレ構築の課題を解決するアプライアンス
DWHを定義する鍵は、そこに流れ込むデータのソースを理解することだ。それが、データレイクだ。(続きはページの末尾にあります)
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
3
「レガシーシステム・老朽化システムの運用課題と刷新」に関するアンケート
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
1回で分かる:仮想マシンを丸ごとバックアップする「VADP」の仕組み
-
6
脱VMwareか、継続か? 仮想化ソフト主要6製品の運用管理と統制機能を徹底比較
-
7
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
8
セキュリティは「情シス任せ」が過半数 漏えい発生時やSCS評価制度の課題は?
-
9
属人化と入力ミスからの解放 アクティオが日本IBMと挑む「AIで調達自動化」
-
10
IT業界の女性は9割が10年で消える 人材枯渇を招く“見えない壁”の正体
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
2
システムの保守がモダン化を阻む? 「変えない判断」から脱却する方法とは
-
3
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
4
AI駆動攻撃にどう対抗する? 超速の攻撃からエンドポイントを保護する方法
-
5
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
6
プログラミング不要で誰でも実現できる、ネットワーク運用管理の自動化とは
-
7
東大教授と考える、AI時代の「データ主権」「信頼性」「ガバナンス」の在り方
-
8
Linux初心者でも知らないとまずい「RHEL」「SLES」の違いとは?
-
9
最速72分でデータが流出? 最新の脅威トレンドや侵入手法から分かった防衛策
-
10
生成AIの活用を阻む「5つの壁」とは? AIネイティブ組織へ変革を遂げる方法
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー