MicrosoftのRemoteFX改良をめぐる賛否【後編】
MSがデスクトップ仮想化の3Dグラフィックス機能を大きく改良
Windows Server 2012で改良されたデスクトップ仮想化の3Dグラフィックス機能「RemoteFX」は、パフォーマンス改良だけでなくRemoteFX全体のインフラ簡素化と管理機能の改善も施した。
前編「ユーザー失望! VDI環境の3Dグラフィックス改良版はWindows 8が必須に」では、米MicrosoftがRemoteFXを改良したものの、OS全体のアップグレードが必要であることについて、ユーザーや調査会社からの不満を記事にした。後編では、RemoteFXで具体的にどのような改善がなされたのかを紹介する。
RemoteFXのパフォーマンス改善
Microsoftによると、新しいRemoteFXはWAN上でのリモートデスクトップパフォーマンスを改善し、ホスト側のコストを削減し、新しいコーデックによって帯域要求を減少させるという。
もう1つの改良点がアダプティブグラフィックスという機能だ。これは、マルチメディア、画像、テキストといったコンテンツに応じて適切なコーデックをRemoteFXが決定するというもの。キャッシング機能も改善した他、帯域幅が狭いネットワーク上でも「レスポンスの速いエクスペリエンス」をRemoteFXが提供できるプログレッシブレンダリング機能も追加したという。
現在、RemoteFXはTCPとUDPをサポートする。UDPは、パケットロスが多いWANネットワーク上のエクスペリエンスを改善する。UDPが使えないときは、RDPは自動的にTCPを使用する。
Windows Server 2012では、仮想GPU(vGPU)機能が拡張され、Windows 8の仮想マシン(VM)は全てDirectX 11に対応したGPUを利用することができる。
Windows 8のタッチ型インタフェースであるMetro UIについては、RemoteFXはクライアントとホスト間でジェスチャーによるリモート転送をフルサポートする。また、リモートデスクトップのセッションと物理ホスト間のUSBリダイレクションのサポートも追加され、これにより一貫性のあるエクスペリエンスが実現される。
インフラと管理機能の改善
さらにMicrosoftはRemoteFX全体のインフラを簡素化するとともに、コスト削減につながる改良も施した。
新しいRemoteFXは、パーソナライズされた仮想デスクトップを配信する機能を提供する「プールされた仮想デスクトップコレクション」モデルをサポートする。このモデルでは、1つの仮想デスクトップテンプレートによって多数のVMを単一のオブジェクトとして管理することができ、新しい「User Profile Desk」機能は、VMベースあるいはセッションベースのパーソナライズされたデスクトップをサポートする。これは、IT管理者がユーザーごとにWindows全体を用意しなくても、仮想デスクトップと全てのエンドユーザー設定を複数の従業員に提供できることを意味する。
管理機能についてはPowerShellのサポートが追加された。また、Remote Desktop Services(RDS)では単一の管理インタフェースが新しいServer Managerに組み込まれ、リモートデスクトップの配備、配備状況の監視、オプションの構成、全てのRDSコンポーネントとサーバの管理を一元的に行うことができる。
この新しいインタフェースは、Remote Desktop Services Manager、RemoteApp ManagerおよびRemote Desktop Session Host Configurationをリプレースする。ただし、Remote Desktop GatewayおよびRemote Desktop Licensing用の管理ツールは、従来と同様、単独で提供される。
Microsoftはこのリリースでクラスタリングを不要にし、複数のRemote Desktop Connection Brokerを組み合わせてフォールトトレランスとロードバランサ機能を提供できるアクティブ・アクティブモデルに移行した。同社によると、これにより同ブローカーが単一障害点になる恐れがなく、IT部門は需要の増大に応じて「スケールアウト」することができるという。
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MicrosoftのRemoteFX改良をめぐる賛否
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