マップ、ナビゲーションなど4製品を紹介
Android向け無料GPSアプリ比較、最強はどれか
数多くあるAndroid用のGPSマップアプリやナビゲーションアプリ。その中でよく使われる無料アプリを紹介する。最強の製品と評価できるのはどれか?
Android OS向けGPSマップおよびナビゲーションアプリは、無料/有料を問わず豊富に出回っている。これら無料アプリの中で最高のパフォーマンスとオプションを提供するものはどれか。このレビューでは、無料の有力GPSアプリとして、「Googleマップナビ」「Telenav GPS Navigator」「GPS Essentials」「Waze」の4つを取り上げる。この中からベストなアプリも選定する。
Googleマップナビ
Android端末を使ったことがある人なら、恐らくGoogleマップを使ったことがあるはずだ。このアプリを使ってGPSでルートを確認したこともあるかもしれない。だが、Googleマップには、本格的なGPSナビゲーションシステムが付属しているのをご存じだろうか。「Googleマップ ナビ」(Google Maps Navigation)という何の変哲もない名前のこのシステムは、以前のGoogleマップには用意されていなかったさまざまな機能を提供する。例えば、3D表示、音声ルート案内、別ルートの自動検索などだ。
米Googleが提供するものの多くと同様に、Googleマップ ナビは、正式にはまだβ版と位置付けられている。完全に正常に動作するという保証がないまま使うことになるということだ。ただし、Googleは他社製アプリの正式版と遜色なく動くβ版を提供することでも有名だ。
Googleマップ ナビもその例外ではない。かなり洗練された、シンプルだが効果的なナビアプリという感じを受ける。Googleマップ ナビの真の強みは、Googleの大規模な地図データベースに加え、航空写真やストリートビュー画像を利用できることにある。Googleマップ ナビは、単に「目的地まで366メートル」と知らせるのではなく、目的地に近づくと自動的にストリートビュー表示に切り替わる。このため、近くの様子を分かりやすく確認できる。
また、Googleマップ ナビはオンラインデータに依存しているが、キャッシングを活用することで、データ接続が失われた場合でも、ナビゲーションを継続したり、必要ならば別ルートを自動検索したりできるようになっている。オフラインでのGoogleマップ ナビでは、地図全体が端末上にある場合のような安定した信頼できる動作は望めない。それでも、Googleは、オンラインナビゲーションの大きな欠点をうまく回避しようとしている(Google Playへのリンク)。
TeleNav GPS Navigator
「TeleNav GPS Navigator」は、ほぼGoogleマップ並みに広く利用されている。多くのスマートフォンにプリインストールされているが、大抵は「AT&T Navigator」や「Sprint Navigation」といった別の名前が冠されている。
Telenavはマルチルートオプションなど、Googleマップ ナビよりも多くの機能を提供している。しかし、高度な機能を利用するには料金が掛かることが多い。
具体的には有料版のTelenav Premiumではリアルタイムの交通事故報告、速度制限警告、交通監視、音声操作といった機能を利用できる。利用料金は月額3ドルまたは年間21ドル。
一方、Telenavの無料版は結局のところ、機能豊富でパフォーマンスの高いGoogleマップナビと比べて明らかに見劣りしている。
Telenavは2012年から、Telenavブランドの新展開を目指し、「Scout」という新しいモバイルGPSアプリも提供している。Scoutは、PCからも、ルート案内など各種機能にクラウド経由でシームレスにアクセスできることや、一部の車載AV機器と直接統合されていることなどが特徴だ。Android端末とiPhoneに対応しており、Telenavは現在、TeleNav GPS Navigatorの上位アプリとして、Scoutの提供を推進している(Google Playへのリンク)。
GPS Essentials
「GPS Essentials」は、まずは“Googleマップのデラックス版”と考えても許されるかもしれない。Googleの地図データおよびAPIに依存しているからだ。
だが、GPS Essentialsでは、Googleマップが全く対応していない多様な要素をカバーしており、ルートや速度だけでなく、高度、所要時間、距離、日の出時刻、月の出時刻、バッテリー温度、目標高度などを調べられるようになっている。
GPS Essentialsは、誰にでも役立ちそうな機能も提供しているが、一部の機能が特に小型飛行機のパイロットをターゲットにしていることは明らかだ。スマートフォンのカメラと加速度計によって一種の「ヘッドアップディスプレー」を実現するモードも用意されている。
こうした機能と、マップやナビゲーション、ルート検索、GPS衛星状態表示のような基本機能がセットになったGPS Essentialsは、非常に強力なだけでなく、極めて柔軟に応用できるパッケージとなっている。
ほとんどの人にはGPS Essentialsが提供する全種類のツールは必要ない。しかし、ハイカーやパイロット、あるいは天文学者といった少し上級のユーザーにとっては、これこそ求めているアプリかもしれない(Google Playへのリンク)。
Waze
Wazeは、GPSナビゲーションとユーザー生成コンテンツの融合を目指す試みだ。GoogleマップとPinterestの申し子であるこのアプリは、ユーザーの位置を追跡する。さらに、その情報を使って交通状況をリアルタイムに非常に正確に伝える。
ユーザーは事故、スピード違反の取り締まり、道路整備、交通渋滞、さらには地図の間違いなどを報告できる。他のユーザーは、こうした状況にある場所に近づくと、アラートを受けられる。また、Wazeは自動ルート変更機能も提供する。そのおかげで、目指していたルートで交通渋滞や事故が発生すると、ユーザーは自動的にアラートを受け、代替ルートを案内される。
しかし、先ほどの説明が気になる人もいるかもしれない。その場合、引っ掛かるのは、「ユーザーの位置を追跡する」というくだりだろう。位置データを収集できるアプリは多いが、実のところ、Wazeは、ユーザーがアプリを使用中に自分の位置情報をブロードキャスト(不特定多数に送信)し続ける数少ないアプリの1つだ。この位置情報は、Wazeの提供元のWazeに送信されるだけでなく、ユーザーの居場所が他のユーザーに分かるように、他のユーザーにアラートを送る目的でもブロードキャストされる。
このため、当然のことながら、Wazeはかなり深刻なプライバシー問題を引き起こす恐れがある。確かにWazeのマップでは、アカウント登録を行わず、匿名を保つことも選択できる。しかし、だからといって全く安心はできない。自分がマップ上に表示されることに変わりはないからだ。Wazeのマップでは、個々のユーザーの位置を示す小さなブリップ(画面上の点)を誰でも見ることができ、それがどこから出発してどこで止まるか、どの経路をどのくらいのスピードで進んでいるかが丸見えだ。また、このアプリでは、Wazeとその開発者に、ユーザー端末上のほとんど何にでもアクセスできる権限が与えられている。
WazeがGoogle Playから60万回以上ダウンロードされていることから見て、多くの人がこうしたプライバシー問題を気に掛けていないことは明らかだ。しかし、一部の人は気に掛けているはずだ(Google Playへのリンク)。
シンプルなGPSナビゲーションの最高の選択肢
Googleマップ ナビが極めて広く普及していることを考えると、無料GPSアプリの中にあってGoogleマップ ナビは、利便性と完全性を理想的に組み合わせた機能を実現していると評価するのが妥当だろう。しかも、Googleマップナビでは、無料GPSアプリの最大の弱点、すなわち稼働中のインターネット接続への依存に対する策も講じられている。
完璧ではないものの、Googleマップ ナビは間違いなく、シンプルなGPSナビゲーションのための最高の選択肢だ。だが、GPS Essentialsも特筆に価する。GPSアプリにおけるスイスアーミーナイフともいえるものだ。パワーユーザーにとって重宝するGPS Essentialsは、驚くべきカスタマイズ性を備えている。
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