東京ビッグサイトにてITの総合専門展「Japan IT Week 春」が開催中だ。今回は「Web&モバイル マーケティング EXPO」の中から収益アップ支援製品をピックアップする。
2013年5月8日~5月10日の3日間、東京ビッグサイトで開催中の「Web&モバイル マーケティングEXPO」。スマートフォンやタブレットなどのスマートデバイスを利用し、企業の集客や収益アップを支援する製品が出揃う。本稿ではその中でも、少し風変わりな手法から参加者の注目を集めていた展示内容をピックアップする。
ヤマハは、2013年5月7日に発表した来店促進サービス「QooPo」を展示した。QooPoは、対応端末を持った顧客の来店を自動的に検知して、顧客にポイントやクーポンを付与するサービス。注目すべき点は、この検知を「音」によって行うことだ。店舗は対応スピーカーを設置し、そこから人の耳にはほぼ聞こえない音を鳴らす。来店した顧客が持つスマートフォンのマイクがその音をキャッチすると、ポイントやクーポンが付与される仕組みである(写真1)。
これまでもGPSや無線LANを用いて来店検知するサービスはあったが、GPSは建物の高さなどが詳しく特定できない、無線LANは壁を通過してしまい、他の店舗の無線と区別が付かなくなるという問題があった。音ならばこうした問題がなく、信号取得の精度も高いので、自店に入った顧客をしっかり認識することができる。
要素技術として利用しているのは、ヤマハが開発した「INFOSOUND」という音響通信技術。人の耳にはほぼ聞こえない音を使ってデータを伝送する技術で、東京の銀座インズなど実際の店舗でも使用されているという。
導入店舗向けの価格は月額2000円に加え、実績に応じて課金する。初期導入費用は当面無料にする予定。
ナレッジワークスはAR技術を利用してカタログから製品購入サイトへ誘導するツール「POPAR」を展示した。事前登録した洋服カタログなどに専用アプリケ―ションを起動したスマートデバイスを向けると、写真から特徴点を識別し、商品を認識する(写真2)。ページに掲載された商品のムービーや画像などカタログにはない情報が表示され、ユーザーを製品購入サイトへ誘導することができる。
画像認識型サービスのため、ターゲットとする画像に特別な仕掛けやマーカーなどは不要。認識する画像も数十万枚~数百万枚の登録が可能だ。現在利用されているAR技術は広告視点に立ったものが一般的だが、POPARは購買サイトへの誘導に焦点を当てていることが特徴だ。オットージャパンの洋服ブランド「FABIA」のアプリケーションとして使用されている。価格は利用ニーズによって変動するが、200万~250万円が想定されるという。
セラクが展示していたのは「スマート洗面台」。スマート洗面台は厳密にはスマートデバイスではないが、Androidを搭載し、セール情報や製品情報を表示する画面を持つ洗面台だ。手のジェスチャーで画面を操作できるのが特徴(写真3)。2012年に発表し、商品化にはまだ至っていないが、その人目を引くビジュアルは参加者の注目を集めていた。
店舗の化粧室などに設置してインタラクティブなデジタルサイネージとして利用したり、美容室へ導入してヘアスタイル見本の表示や広告掲載などに利用することを想定している。実際の問い合わせも多く、商品化する場合の価格は1台200万~300万円になるという。
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