教育ITニュースフラッシュ
近畿大学、システムも教科書販売も“Amazon派”に
小中学生に1人1台のWindowsタブレットを配布し、持ち帰りも許可した品川区の取り組みから、東京大学が「MOOC」で開講する大学教員養成講座まで、注目の教育IT関連ニュースをお届けします。
教育機関のIT導入事例、教育機関向けの新製品に関するニュースを紹介する教育ITニュースフラッシュ。区内10校の小中学生を対象にWindowsタブレットを配布し、自宅への持ち帰り学習も許可した品川区の事例から、東京大学が大学教員志望の大学院生向けにオンラインで提供する教育力養成講座まで、さまざまなニュースがありました。
近畿大学がAWS導入、Amazon.co.jpでの教科書販売も強化
サーバの運用負荷低減やシステム構築の簡易化などを狙い、米Amazon Web Servicesのクラウドサービス群「Amazon Web Services(AWS)」を導入した。併せて、管理性とセキュリティを高めるべく、国立情報学研究所の学術情報ネットワーク「SINET4」を介して、同大学のデータセンターとAWSを直接接続した。2014年9月4日から本格運用している。既に、ダウジャパンの「Terrace Spam Watcher」を使ったスパムメール対策システムをAWSに構築。ITリテラシー教育を担う「情報処理教育棟(KUDOS)」のWebサイトもAWSへ移行した。今後は履修登録や授業支援などのシステムを順次AWSへ移行する考えだ。加えて2014年後期には、アマゾン ジャパンのECサイト「Amazon.co.jp」の近畿大学向け特設サイトで、同大学東大阪キャンパスの講義で扱う教科書の販売を開始する。特設サイトでは2013年から同大学福岡キャンパスで扱う教科書を販売しており、販売対象を拡大する形だ(発表:近畿大学、アマゾン ジャパン<2014年9月4日>)。
品川区教育委員会が小中学生にタブレット配布、自宅での持ち帰り学習も許可
同区は2014年9月に、「ICTを活用した教育活動推進校」に指定する小学校8校、中学校2校の全児童・生徒と教員にNECのWindowsタブレット「VersaPro J タイプ VT」を配布した。配布台数は1800台。授業での調べ学習や協働学習などでの利用に加え、家庭への持ち帰りも許可し、家庭での自学自習の習慣付けを狙う。学研教育出版がWindowsタブレット向けに提供する『ジュニア・アンカー英和・和英辞典』『新レインボー小学国語・漢字辞典』といったデジタル辞典に加え、自習用の動画やドリルなどを教材として用意する。教材はオフラインでも利用可能にして、ネットワーク環境がない場合でも学習に支障が出ないようにした(発表:学研ホールディングス<2014年9月2日>)。
お茶の水女子大学、学部入試でネット出願を可能に
2015年度(2014年度実施)の学部入学試験から、インターネット経由での出願ができるようにする。募集要項の取り寄せを不要にしたり、入学検定料をコンビニエンスストアなどで24時間支払えるようにする。利便性を向上し、志願者数の増加を狙う。加えて、システム側のチェック機能で記入漏れなどを防ぎ、入試処理業務の負荷軽減を図る。紙媒体の学習募集要項による出願も当面受け付ける。システムには、学生募集コンサルティングを手掛けるディスコ(東京都文京区)のオンライン出願サービス「e-apply」を採用した(発表:ディスコ<2014年9月3日>)。
富山大学人間発達科学部附属小学校、1人1台タブレットの実証研究開始
実証研究では、タブレットや電子黒板、授業支援ソフトといったIT製品を使った授業の検討や実践を進める。学校での日常的なIT製品活用の在り方に加え、教員のIT活用力や学校のIT環境整備状況に応じた段階的なIT活用法を探るのが目的だ。レノボ・ジャパンのWindowsタブレット「ThinkPad 10」を児童用42台、教員用4台の計46台導入。NECフィールディングが提供するモバイルデバイス管理製品「iQQsam SDM powered by OPTiM」でタブレットを管理する。実証研究には、NECやレノボ・ジャパン、教育用ソフトウェア開発のチエル(東京都品川区)など7社が協力する(発表:NEC、チエル<2014年8月28日>)。
東京・福生市教育委員会、タブレット学習の効果検証を開始
算数・数学や英語の個人学習にタブレットを利用すると、どのような学習効果が得られるかを把握する。効果検証は、同市の市立小学校2校、市立中学校3校の児童・生徒を対象に、2014年10月~2015年3月、2015年4月~9月の2期に分けて実施。教育経済学を専門とする慶應義塾大学総合政策学部の中室牧子准教授、タブレット向け学習支援システム「FLENS特訓シリーズ」を開発したFLENS(東京都品川区)の協力で、教育経済学の視点でタブレット活用の有効性を検証する。同市は効果検証の結果を踏まえ、市立学校の学力向上策をとりまとめる(発表:FLENS<2014年8月28日>)。
東京大学、大学教員志望の大学院生を「MOOC」で指導
同大学の大学総合教育研究センターは2014年11月に、大学教員を目指す大学院生を対象とした教育力向上講座「インタラクティブ・ティーチング」を開始する。高等教育の質向上への貢献が目的。同講座は、オンライン講座と対面講座で構成。オンライン講座は、NTTドコモとNTTナレッジ・スクウェアが共同で提供する大規模公開オンライン講座(MOOC)の「gacco」で2014年11月19日に開講。講義を双方向にしたり、受講者が主体的に学ぶ場を作るための知識やスキルなどを教える。一方の対面講座は2015年3月に東京で開催。ディスカッションやグループワーク、模擬授業などでオンライン講座を補完する(発表:東京大学、NTTナレッジ・スクウェア、日本教育研究イノベーションセンター<2014年9月2日>)
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