SSO製品紹介【第5回】EMCジャパン編
ニコンが採用、100万人規模の認証にも耐える「RSA Access Manager」
EMCジャパンの「RSA Access Manager」は、豊富な認証強化手段と、100万ユーザーの大規模運用の実績がウリのシングルサインオン製品だ。製品の詳細を同社担当者に聞いた。
EMCジャパンの「RSA Access Manager」は、大規模環境での稼働実績が多く、利用可能な認証方法が豊富なシングルサインオン(SSO)製品だ。同製品の特徴について、EMCジャパン RSA事業本部/マーケティング部 プリンシパルマーケティング・プログラムマネージャーの水村明博氏に話を聞いた。
連載:シングルサインオン(SSO)製品紹介
第1回:“SIいらず”が信条のSSO製品「CA SiteMinder」
第2回:トヨタも利用、クラウド認証無料のSSO製品「HP IceWall SSO」
第3回:スマートフォンやSNS認証もそろえた日本オラクルのSSO製品群
製品の概要
EMCジャパン RSA事業本部の前身であるRSAセキュリティがSSO市場に参入したのは、米Securant Technologiesを買収した2001年のことだ。SecurantのWebアクセス管理(WAM)製品「ClearTrust」は、「RSA ClearTrust」を経てRSA Access Managerへと名称を変え、現在はEMCジャパンRSA事業本部のSSO製品の中核を担う。IDフェデレーション製品の「RSA Federation Identity Manager」も別途提供する。
RSA Access Manager:エージェントやアクセス制御に強み
RSA Access Managerは、エージェント型とリバースプロキシ型の両方を利用できるハイブリッドタイプのWAMだ(エージェント型とリバースプロキシ型のWAMの違いについては「【製品動向】『付せんでID管理』を一掃するシングルサインオン(SSO)」を参照)。水村氏は、中小規模環境であればプロキシ型も有効だとしつつ、大規模環境ではパフォーマンス面でエージェント型の利用を推奨することが多いと話す。
エージェント型WAMの肝は、利用可能なプラットフォームの充実度だ。RSA Access Managerは、WindowsやRed Hat Enterprise Linux、Oracle Solaris、IBM AIX、SUSE Linux Enterpriseといった各種OS、各種Webアプリケーションサーバ向けにエージェントを用意する。ユーザー企業からの要望を受けてエージェントを新規開発することもあるという。
この他、RSA Access Managerは、ユーザーの組織変更や人事異動といったステータスをリアルタイムにチェックして状況に合ったアクセス制御を可能にする「SmartRules」といった機能を用意。カスタマイズを可能にするAPIも提供する。
RSA Federated Identity Manager:主要ベンダーのWAMと連係、クラウド版も登場か
2007年に提供開始したRSA Federated Identity Managerは、単体で購入可能なIDフェデレーション製品だ。同社をはじめとする主要ベンダーのWAM製品と連係して動作する。
国内発売は未定だが、米EMCは、IDフェデレーション機能のクラウドサービス「RSA Adaptive Federation」を提供している。RSA Adaptive Federationは、米VMwareのアプリケーション統合管理製品「VMware Horizon Application Manager」を基盤とするIDフェデレーションサービスだ。クラウドサービス同士の認証連係のニーズが今後活性化することを見越して提供するサービスである。
他社製品に対する特徴:豊富な認証機能との連係がウリ
RSA Access Managerの強みは、さまざまな認証製品との連係が可能なことだ。
ワンタイムパスワード製品「RSA SecureID」やリスクベース認証製品「RSA Adaptive Authentication」といった同社製品に加え、他社の認証製品を組み合わせて利用できる。「特に、グループ企業間のSSOを実現する際、追加認証でセキュリティを高めたいというユーザー企業が多い」(水村氏)
最近は、トークンの配布や管理の手間が掛かるワンタイムパスワードの代替手段として、リスクベース認証を採用するユーザー企業が現れるなど、認証に対するニーズは多様化しているという。「幅広い認証機能が利用できることは、今後ますます大きな強みになると考えている」(水村氏)
事例:ニコンや三井不動産レジデンシャルが導入、大規模導入も多数
現在、RSA Access Managerの導入事例はワールドワイドで数百社を超える。最近はコンシューマー向けWebサービスの認証基盤として導入されるケースが増えており、「10万~100万ユーザーが利用することも珍しくない」(水村氏)状況だという。幾多のバージョンアップを経て製品アーキテクチャの安定性が増したことに加え、冗長構成や負荷分散をすることで、大規模環境においても安定稼働が実現できる。
コンシューマー向けWebサービスのSSO用途にRSA Access Managerを導入したのがニコンだ。同社は、ストレージサービス「my Picturetown」のユーザーの利便性向上の手段としてRSA Access Managerを導入。my Picturetownは、ユーザー登録や課金の機能を実現するため、複数のシステムを組み合わせて構築している。そのため、ユーザーが何度も認証を要求されていた。RSA Access Managerの導入で、こうした手間がなくなった。
三井不動産レジデンシャルは、RSA Access Managerを導入する国内企業の1社だ。30前後あるシステムを抱えていた同社は、20以上のパスワードを持つ従業員もいるという状況に陥り、ID/パスワードを従業員が管理するのは限界だと判断。SSO実現のためにRSA Access Managerの導入に至ったという。
製品価格
RSA Access Managerはパッケージソフトウェアであり、ユーザー単位のライセンス体系を採用する。参考価格は、1000ユーザーの場合、1ユーザー当たり約4000円。大規模利用の場合は個別見積もり。
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