Appleと企業がうまく付き合う方法を紹介
iPadがオフィスであふれ出す、知らないと損するiPad管理の鉄則
iPadをコンシューマデバイスから企業で活躍するマシンへ転換するカギは、このデバイスの構成を管理する能力だ。
企業では、iPadが標準タブレットになりつつある。もちろん、Android端末がこの分野への進出のチャンスをうかがい、米MicrosoftもSurfaceなどのWindowsタブレットで会議室の支配をもくろんではいる。しかし、いまだに市場をリードしているのは米Appleだ。iPadは、垂直型アプリケーション(特定業務専用のアプリ)、ミーティング、一般的なセカンダリ画面などに利用したいと考える従業員が働く職場に広がり、そうした企業のIT部門ではiPadの管理に本腰を入れる必要が出てきた。
組織の中でiPadをどのように構成するかは「セキュリティ要求やユースケース、デバイスのライフサイクルに基づく資産管理をどうするか」によって異なる。
Appleは独自方式を採用することが多いが、デバイス管理でもその点は変わらない。iPadの管理には、Windowsコンピュータを管理するグループポリシーとよく似た構成プロファイルを利用できる。だが、この構成プロファイルでiPadを管理できるレベルは、それほど深くない。「App Storeの利用禁止や認証のインストール」「Webブラウジングやインスタントメッセージング(IM)などの無効化」「街頭や店舗内などに設置するキオスク端末のように利用する際、単一アプリに画面を固定すること」などだ。また、構成プロファイルは、メールクライアント、Wi-Fiネットワーク、VPNなどのアカウントを事前設定することもできる。
iPadの構成プロファイルは、カスタム設定の詳細を含む単なるXMLファイルである。構成プロファイルを配布するユーティリティである「Apple Configurator」(以下、Configurator)には、タブレットのライフサイクルに従って適用できる「準備(Prepare)」「監視(Supervise)」「割り当て(Assign)」の3つのモードがある(関連記事:AppleがiOS端末管理ツール「Configurator」を無償提供)。
“準備”モードはデバイスの配備に関するものだ。使用可能なiOSのバージョン、アプリ、構成プロファイルなどを設定できる。また、Configuratorで構成プロファイルを作成して、設定に追加することができる。標準的なiPad構成の“ゴールデンイメージ”をバックアップしておけば、複数のデバイスにリストアでき、一貫性を保つことが可能になる。
“監視”モードでは、画面に固定するアプリやiPadに割り当てるユーザー、ドキュメントなどを管理する。また、以下の設定なども可能だ。
- デバイスのチェックイン、チェックアウト
- チェックイン時におけるユーザーのファイルと設定の保守
- グループベースの設定の適用
- ボリュームライセンス制度「Volume Purchasing Program(VPP)」で購入したアプリの制御
もしデバイスが私物端末の業務利用(BYOD)プログラムにおける個人利用のデバイスであるか、あるいは個人データを一切管理しないデバイスであれば、監視セクションを利用しないケースも考えられる。
BYODをサポートしているか、デバイスを手元に置く必要なく迅速に登録したければ、構成プロファイルをメールやWebサイトを経由してプッシュすることができる。その場合、Webサイトはディレクトリサービスとの統合によりユーザーを認証し、デバイスに構成プロファイルをプッシュすることになる。セキュリティを確保するため、通常のHTTPを用いる最初のプロファイルは、認証機関が証明する暗号化プロファイルを認証する。Appleによって発行される認証は、開発者あるいは企業プログラムのいずれの利用登録においても必要となる。認証の取得には数週間かかるため、この「Over-the-Air(OTA)」オプションをプッシュする決断を下す前に十分な時間がある。
構成プロファイルで制御できる設定には、Microsoft Exchange ActiveSyncで制御できるものもあるが、ActiveSyncではアプリ制御など一部重要な機能が失われる。さまざまなオプションを検討すれば、モバイルデバイス管理(MDM)ツールは使い方がシンプルであり、より優れた管理オプションを設定に追加できることが分かるだろう。いずれにせよ、iPadの管理を始めるために必要なものは全てそろっている。
iPhoneとiPadの管理の違い
OSに関していえば、iPadとiPhoneの違いはほとんどない。しかし、両者は同じインタフェースを採用しているとはいえ、必ずしも同じデバイスではない。iPadはiPhoneとは異なるアプリセットを持ち、かつiPadとiPhone用に開発されたアプリのどちらも実行可能だ。iPadのオーナーは大抵iPhoneも所有しているが、それらを異なるデバイスとして扱う必要がある。というのも、ユーザーの所有目的は、それぞれのデバイスで異なるからだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
新着ホワイトペーパー PR
-
事例
[サイボウズ株式会社] DXに必要な「Dスキル」「Xスキル」を持った人材を育成するには? -
市場調査・トレンド
[サイボウズ株式会社] データで見る、DXが「順調に進む企業」と「つまずく企業」の違い -
製品資料
[サイボウズ株式会社] 賛否が割れがちな「Notesからの移行」 新環境への移行を納得してもらうには? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] 農林中金に学ぶ内製開発 処理効率を約2倍に高めAI活用も加速させた方法とは? -
事例
[ServiceNow Japan合同会社] NTTグループのデジタル変革術、17万人が利用する決裁プロセス刷新の全貌
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
【基本情報技術者試験】「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」の違いは?
-
2
100億円の「Linux更新」を回避 みずほ銀行が選んだ“おきて破り”のRHEL延命策
-
3
MS月例パッチが1000件突破 人手不足の情シスを襲う「月1回メンテ」の崩壊
-
4
サーバ約70台をAWSへ ヤナセが移行前にやった「通信要件の可視化」
-
5
AIインフラの理想形? 「5層のケーキ」を垂直統合するための近道とは
-
6
「VMware離れ」は本当か 3000社がVCF 9にかじを切った現実的な理由
-
7
脱VMwareの真実:データセンター大手がNutanixを選んだ「コスト以上の理由」
-
8
多品種小ロットの「手書き・配合ミス」を克服 キャニオンスパイスの食品工場DX
-
9
「Microsoft一択」で本当にいいのか 知らぬ間にライセンス費用が膨らむ真相
-
10
Oracle巨大ITプロジェクトはなぜつまずいたのか 8年で導入1割、追加で170億ドル
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
生成AIのハルシネーションを防止 回答精度を高めるセマンティックレイヤーとは
-
2
AIエージェントで多様な日常業務を効率化するための入門ガイド
-
3
5回聞くだけじゃ足りない? トヨタ式「なぜなぜ分析」の正しい実践方法
-
4
AIが「わざわざ使うツール」になっていない? 業務で自然に使う導線にする秘訣
-
5
JR西日本ITソリューションズが「監視業務の属人化」を解消した方法とは?
-
6
「脱Excel」か「Excel快適化」か? 現場にやさしい業務改善の進め方
-
7
インシデント対応工数を約3割削減、東京ガスの事例に学ぶ監視体制刷新のコツ
-
8
マンガで解説:「ゼロトラスト」「SASE」の必要性とメリット
-
9
5分で分かる「セキュア大容量ファイル転送サービス」の機能とメリット
-
10
情報セキュリティ対策早分かりガイド:25の自社診断で弱点と解決策を理解
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー