GCPとAWS、Azureのハイブリッドクラウド製品群を比較【中編】
「AWS Outposts」の機能と注意点とは? AWSのクラウドアプライアンス
AWSのアプライアンス「AWS Outposts」は、AWSサービスをオンプレミスインフラで実行する。AWS Outpostsで実行できるAWSサービスとは何か。「VMware Cloud on AWS Outpost」との違いや、利用時の注意点は。
Amazon Web Services(AWS)の「AWS Outposts」は、同社が提供するクラウドサービスをオンプレミスインフラで実行するためのアプライアンスだ。AWS Outpostsは幾つかのAWSサービスとツールに加え、AWSが設計したコンピューティングサーバとストレージサーバ、これらのハードウェアを格納する専用のラックが一体になっている。アプライアンスの配達と設置、保守管理、アップデートはAWSが担当する。
前編「Google『Anthos』とは? マルチクラウドでKubernetesコンテナを実行」に続く本稿は、AWS Outpostsを中心としたAWSのハイブリッドクラウド製品/サービス群を説明する。
AWS Outpostsで利用可能なAWSサービス
併せて読みたいお薦め記事
「AWS Outposts」について詳しく
- Azure StackやAWS Outpostsなどの「クラウドアプライアンス」が必要な理由
- 「AWS Outposts」はクラウドとオンプレミスの境界を曖昧にする 成功条件は?
- 関係者を驚かせた「AWS Outposts」はハイブリッドクラウドの本命になるか?
GCPとAWS、Microsoftのマルチクラウド戦略
AWS Outpostsは特定のリージョン(地域データセンター群)のアベイラビリティゾーン(リージョン内にあるデータセンター群)と接続して、そのリージョンで利用可能な全てのAWSサービスとツールを利用可能にする。AWS OutpostsはAWSサービスを使いたいと考えているものの、通信速度や規制の要件からオンプレミスインフラでアプリケーションを運用せざるを得ないユーザー企業に適している。
2021年6月時点では、例えば以下のAWSサービスをAWS Outpostsで利用できる。
- 仮想マシンサービスの「Amazon Elastic Compute Cloud」(Amazon EC2)
- ブロックストレージサービスの「Amazon Elastic Block Store」(Amazon EBS)
- リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)サービスの「Amazon Relational Database Service」(Amazon RDS)
- AWSリソースの自動構築サービスの「AWS CloudFormation」
AWSはAWS Outpostsで利用できるAWSサービスを徐々に拡充させている。
AWS OutpostsとVMware Cloud on AWS Outpostsの違い
AWS OutpostsにはAWSが提供するAWS OutpostsとVMwareの「VMware Cloud on AWS Outposts」の2種類がある。AWS OutpostsはAWSが全面的に管理し、ユーザー企業はAWSサービスを管理するためのグラフィカルユーザーインタフェース「AWS Management Console」(AWSマネジメントコンソール)を介してAWSサービスを利用する。VMware Cloud on AWS Outpostsは、VMwareのサーバ仮想化ソフトウェア「VMware vSphere」やネットワーク仮想化ソフトウェア「VMware NSX」といったVMwareの仮想化製品を、AWS Outpostsで実行するアプライアンスだ。ユーザー企業はVMware製品の管理ツールとAPI(アプリケーションプログラミングインタフェース)を介してAWSサービスを利用する。
ユーザー企業がAWS Outpostsで利用できるクラウドサービスはAWSサービスだけだ。これは他ベンダーのクラウドサービスを使って構築したアプリケーションをそのままでは実行できないことを意味する。
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