問題は価格?
Oracleのビッグデータアプライアンスへの疑問と期待
米Oracleがリリースした「Big Data Appliance」。アナリストはその価格や柔軟性に疑問を投げ掛ける一方で、Hadoopサポートのためには同アプライアンスに含まれるCloudera Managerのようなソフトウェアが重要と語る。
米Oracleは2012年1月9日、「Big Data Appliance」をリリースした。これは、Hadoopディストリビューターである米Clouderaと提携してビッグデータ分野に進出するという同社の戦略に沿ったものだ。しかし統合型アプライアンスという形態そのものがビッグデータに向いているのかという疑問もある。
このアプライアンスはOracle Linuxで動作し、18基のOracle Sunサーバを収納したラックで構成される。価格は45万ドル。Oracleは2011年秋の「Oracle OpenWorld」で同製品を初めて発表した。このアプライアンスには、「Oracle NoSQL」データベース、Cloudera のHadoopディストリビューションと「Cloudera Manager」ソフトウェア、そしてプログラミング言語「R」のオープンソースディストリビューションも含まれる。
Clouderaは、Hadoopプログラミングフレームワークを推進する主要ディストリビューターの1社だ。
Oracleでデータウェアハウジングを担当するジョージ・ランプキン副社長によると、アプライアンスというフォームファクターでは、環境のプロビジョニングと構成を全てOracleが行うので、ユーザーはこういった作業から解放されるという。「Hadoopに関して言えば、まだビッグデータを利用していない企業は多い。こういった企業はビッグデータ環境用に構成済みの製品の価値を理解できるだろう」と同氏は語る。
しかし米Monash Researchのカート・モナッシュ社長によると、OracleがBig Data Applianceで提供するのと同等のビッグデータインフラをはるかに安価に構築できるという。同氏はOracleが販売する統合アプライアンスを購入するつもりはないようだ。
モナッシュ氏は、ビッグデータアプライアンスの欠点として、「同じものをずっと安価に入手できることを考えれば価格が高過ぎる」こと、そして「固定的なアプライアンスフォーマットに縛られるため、柔軟性に欠ける」ことを指摘する。
だが同氏は、Cloudera Managerソフトウェアには魅力を感じている。Hadoopに役立つ重要なクラスタ管理機能を提供するからだ。これらの機能には、Hadoopの配備機能、ユーザーインタフェースを通じた一元的管理機能、構成管理機能などが含まれる。
「Cloudera Enterprise、あるいは少なくともCloudera Managerのようなソフトウェアがなければ、外部の企業がエンタープライズHadoopユーザーをサポートするのは非常に難しい」と同氏は話す。
Clouderaのカーク・ダンCOO(最高執行責任者)によると、同社はこの3年間、「極めて膨大なデータを処理する世界各国の企業」にHadoopを配備してきたという。同社は、Big Data Applianceでは、レベル2およびレベル3のサポートリクエストでOracleに協力する予定だ。
Oracleは「Big Data Connectors」も発表した。同社によると、このソフトウェアパッケージはHadoopとNoSQLおよびOracle Databaseとの連係を改善するという。Big Data Connectorsは単体として販売される。ランプキン氏によると、既に多くの企業がビッグデータインフラを構築しているが、これらの企業はHadoopのデータをOracle Databaseに取り込めるようにしたいと考えているからだという。
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