SDNフラッシュ
脱ベンダーロックイン、ブロケードのSDNコントローラーが目指すもの
「オープンであること」を売りにブロケードが満を持してSDNスイッチを発表。その他、9~10月のSDNをめぐる最新事情をピックアップする。
ソフトウェアでネットワークを制御するSDN(Software Defined Network)。SDNフラッシュでは、SDNにまつわる製品・サービスの情報や、SDNを取り巻く内外の動向を追っていきます。今回は、ブロケード コミュニケーションズ システムズ初のSDNコントローラーや、SDNをセキュリティに活用したNTTデータの新技術など、5つのトピックに注目しました。
ブロケードがOSSベースのSDNコントローラーを発表
ブロケード コミュニケーションズ システムズは、同社初のSDNコントローラー「Brocade Vyatta Controller」を発表した。「Vyatta」はサンスクリット語で「オープン」を意味する。同製品は、オープンソースソフトウェア(OSS)でSDNを実現しようというプロジェクト「OpenDaylight」で開発された「Helium」をベースに、ブロケードが商用化し、品質保証版として発売するもの。物理、仮想を問わず、スイッチやルータ、ファイアウォール、ロードバランサなどのネットワークインフラを一元管理できる。また、オープンソースの利点を生かし、帯域制御スケジューラやユニファイドコミュニケーションなど特定トラフィックの優先制御といった要件を満たす機能を柔軟に開発可能。また、主要なハイパーバイザ―の仮想マシン(VM)に導入可能で、一般的なサードパーティー製のネットワーク機器と相互運用できるマルチベンダー対応になっている。製品の出荷は2014年11月中だが、国内における販売サポート体制や販売価格については2015年上期をめどに発表予定(発表:ブロケード コミュニケーションズ システムズ<2014年10月7日>)。
NTTデータがSDNを活用した標的型攻撃対策技術を開発
NTTデータは、SDNの技術を用いることで、マルウェアに感染した端末を特定し、LANから隔離する技術を開発したと発表した。同社のSDNコントローラー「バーチャルネットワークコントローラ」を用いることでネットワークを動的に制御。物理的作業なしで感染端末をネットワークから即座に隔離し、検知から回復までの時間を短縮できるという。同技術を応用したサービスは2015年度に提供開始予定。特定の企業や組織を狙った標的型攻撃では、シグネチャが提供されていない未知のマルウェアを利用するなど、マルウェアの感染自体を防ぐのが困難であることが多い。感染した端末をネットワークから取り除くなどの処置は人の手にゆだねられることも少なくないだろう。今回の技術はこうした作業を効率化し、標的型攻撃の被害を最小化するのに役立つ(発表:NTTデータ<2014年10月25日>)。
NECがSDN導入支援のポータルサイトを開設
NECは、パートナー企業のSDN関連アプリケーション開発を支援するためのポータルサイト「NEC SDN Partner Space」を開設した。同社のSDN関連のAPIや、APIを利用したソフトウェア開発のためのマニュアルと標準ソースコードをセットにした開発キットを公開する。同サイトに参加を表明している主なパートナー企業は、米Dell、米Hewlett-Packard、米Microsoft、仏Alcatel-Lucent Enterprise、米Radware、トレンドマイクロ、米Meru Networks、米Red Hat他(発表:NEC<2014年10月10日>)。
富士通とミドクラがSDN分野の海外展開で提携強化
富士通とスイスMidokuraは、両社の仮想ネットワーク分野の海外事業展開における協業内容について基本合意。グローバルでのクラウド事業の共同展開を視野に業務提携を強化する。両社は2014年5月に「OpenStack」を活用したプライベートクラウド基盤構築支援ソフトウェア「FUJITSU Software ServerView Resource Orchestrator」と仮想ネットワークソフトウェア「MidoNet」の連係を発表しており、提携強化により事業分野や展開地域を広げる狙いがあるという(発表:富士通、Midokura<2014年10月3日>)。
NTT Comが次世代クラウド基盤にSDNを導入の構想
NTTコミュニケーションズ代表取締役社長の有馬 彰氏は2014年10月9日に開催した「NTT Communications Forum 2014」の基調講演において、次世代サービス基盤の構想を発表。同社が提供するクラウドサービスの基盤ネットワークにSDN技術を活用し、共有型や占有型、ベアメタルなど異なるタイプのサーバを1つのサービスとして利用したり、サーバのタイプを変更しても同一のストレージをできるようにするなど、より柔軟な使い方ができるようにする方針を明らかにした(発表:NTTコミュニケーションズ<2014年10月9日>)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
新着ホワイトペーパー PR
-
製品資料
[株式会社MatrixFlow] 「物流リソース最適化」ガイド:人員・配車・傭車を出庫依頼の確定前に決めきる -
製品資料
[株式会社キーエンス] なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは -
製品資料
[株式会社セールスフォース・ジャパン] 「CRMは設計と無関係」は本当か? PLMとの融合で実現する高速開発 -
事例
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] AIエージェントの時代にどう備える? 「新たな働き手」を支える3要素とは -
製品資料
[日本ヒューレット・パッカード合同会社] “横並びの自動化”から脱却、AI活用で生産性と競争力を高める秘訣
こんなメディアも見られています
TechTargetジャパンに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
ベンダーコンテンツ PR
From Informa TechTarget
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
法務と開発者で「言葉が通じない」問題 トヨタやソニーが語るOSS管理の真実
-
2
なぜ「全社配布Copilot」は使われないのか? 失敗に学ぶAI定着
-
3
なぜ「Gemini 4 Argon」は出遅れたのか? Googleが狙う“逆転のシナリオ”
-
4
ChatGPTは“検索しまくり”でGeminiは“淡泊”? データが明かすAIの裏側
-
5
損保ジャパンはなぜ「COBOL」を捨てなかったのか? 脱メインフレームの真相
-
6
情シスの約8割が転職や退職を意識 調査で分かった“辞めたくなる最大の理由”
-
7
「結局使わなくなる」Microsoft 365 Copilotを半年で定着 キリンの3施策
-
8
「Wi-Fi 7」経由でWindowsが乗っ取られる? 最高権限奪取の恐怖
-
9
「中堅・中小企業のネットワーク・セキュリティ運用実態」に関するアンケート
-
10
情報漏えいはなぜ繰り返されるのか 今すぐ見直すべき「境界」
ホワイトペーパーランキング PR
-
1
不審メールの経路や見せ方に変化? 2026年夏の3事例から見えた動向と対処方法
-
2
家庭用Wi-Fiルーターの業務利用は危険? 避けるべき理由と具体的な対策
-
3
Microsoft 365を安全に運用 うっかりミスやサイバー攻撃に備えるデータ保護術
-
4
財務部門がAIを最大限に活用する方法 無駄のない戦略的リーダーシップへの道
-
5
LLMが兵器化? 元FBI高官が鳴らす警鐘とセキュリティツール統合のポイント
-
6
「オンプレミス回帰」せざるを得ない“合理的な理由”
-
7
なぜRPA導入は頓挫する? シナリオ作成の壁を乗り越える解決策とは
-
8
生成AIを開発に導入しても効果が見えない? 実証実験で分かった成果と課題
-
9
経産省DX指針から読み解く、受発注業務デジタル化ロードマップ
-
10
HDDを使わない「SSDオンリー」が無謀なのはなぜ?
TechTargetジャパン SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
TechTargetジャパンをフォロー