セキュアブラウザ製品紹介:アイキューブドシステムズ
安全性高めた“標準ブラウザ”「CLOMO SecuredBrowser」
企業で安全に利用できる標準モバイルブラウザとは何か――。こうしたコンセプトに基づいて開発されたのが、アイキューブドシステムズのセキュアブラウザ「CLOMO SecuredBrowser」だ。
スマートデバイスを導入したいが、業務に関係ないWebサイトやWebアプリケーションの利用は制限したい。Webブラウザ経由でダウンロードした機密ファイルをオンラインサービスに保存させたくない――。こうしたニーズに応えるのが、アイキューブドシステムズのセキュアブラウザ製品「CLOMO SecuredBrowser」である。CLOMO SecuredBrowserの機能や特徴について、同社プロダクトマネジメント部プロダクトマネージャーである山田泰裕氏に聞いた。
連載:セキュアブラウザ製品紹介
製品の概要:キャッシュ消去でセキュリティ確保
CLOMO SecuredBrowserは、iOS/Android端末向けのセキュアブラウザ製品だ。閲覧可能なWebサイトをホワイトリストやブラックリストで制限したり、Webサイトのキャッシュを閲覧後に消去する機能を備える(画面1)。「Safari/Chromeのエンタープライズ版というコンセプトで開発した」こともあり、ユーザーインタフェースなどの基本要素は「Safari」「Chrome」などのWebブラウザに準拠している。
キャッシュを消去するかどうかはドメイン単位で指定できるので、業務で利用するWebアプリケーションのキャッシュだけを消去することもできる。Webブラウザからアクセス可能な管理サーバで、キャッシュ消去の方法を設定する(画面2)。管理サーバはSaaSとして提供する。
CLOMO SecuredBrowserでダウンロードしたファイルの保存先を制限する機能も搭載する。この機能により、Dropboxをはじめとするオンラインストレージへファイルを保存できなくすることが可能だ。また、保存したデータを他のアプリケーションからアクセスできない隔離領域に保存する、管理サーバからリモートで削除可能にするといった工夫でセキュリティを確保している。
セキュアブラウザは現在、Webアプリケーションのフロントエンドとして機能し、端末にデータを残さないタイプが増えつつある。こうした中、CLOMO SeucredBrowserは端末に安全にデータを残すアプローチを取る。「ネットワークに接続できないという理由だけで、空き時間にメールなどのコミュニケーションデータを確認できないのはナンセンス」という考えからだ。「LTEなどの高速通信回線が確保できなくてもパフォーマンスに影響がない点も、端末にデータを残す利点だ」と同社は強調する。
他社製品に対する特徴1:アプリ間連携でセキュリティを強化
CLOMO SeucredBrowserが持つ最大の特徴は、同社が提供するスマートデバイス用アプリケーションとのデータ連携が可能な点だ。このデータ連携機能は「Enterprise AppBus」という。
CLOMO SeucredBrowserとのデータ連携が可能なアプリケーションは、以下の4種である。この他、2013年度中には企業用のソーシャルメディアツールを提供する計画だという。CLOMO SeucredBrowserを含め、これらのアプリケーション群を指して「CLOMO SECURED APPs」と呼ぶ(参考:管理機能を備えたiPad対応アプリ群「CLOMO SECURED APPs」、ブラウザ・文書管理など)。
- CLOMO SecuredDocs(ファイル共有):グループごとにファイルの閲覧権限の設定やメールへの添付制限が可能
- CLOMO SecuredMailer(メーラー):キャッシュ保持制限や添付ファイルのコピー制限などの機能を搭載
- CLOMO SecuredCalendar(スケジューラー):グループごとに閲覧権限を設定可能なカレンダーを用意
- CLOMO SecuredContacts(アドレス超):連絡先を共有アドレス帳に登録し、グループごとに閲覧権限を設定可能
例えば、CLOMO SeucredBrowserでダウンロードしたファイルをCLOMO SecuredDocsへ自動保存できる。CLOMO SeucredBrowserからのファイルの保存先をCLOMO SecuredDocsに限定するように事前設定しておけば、ファイルの不正な拡散防止に役立つ。「モバイルデバイス管理(MDM)製品を導入していても、EvernoteやDropboxといったオンラインサービスへのデータ保存を禁止することは難しい。Enterprise AppBusを利用すればこうした制御が容易になる」
他社製品に対する特徴2:「i-FILTER」が使える機能強化版も選択可能
通常版に加え、デジタルアーツのWebフィルタリング製品「i-FILTER」の機能が利用できる「CLOMO SeucredBrowser with i-FILTER」を用意するのも注目すべき点だ。具体的には、Webサイトをカテゴリ別に分類したi-FILTERの「フィルタリングカテゴリ」を利用したURLフィルタリング機能を利用できる。フィルタリングカテゴリは、ギャンブルや犯罪・暴力といった21分野92カテゴリを網羅する。
前述の通り、CLOMO SeucredBrowser自体にもブラックリスト/ホワイトリスト方式のURLフィルタリング機能がある。だが、例えばブラックリストの場合、閲覧禁止サイトを調査して登録するのには膨大な手間が掛かる。i-FILTERのフィルタリングカテゴリを利用することで、こうした手間を軽減できるのが利点だ。URLフィルタリングにはデジタルアーツが運用するi-FILTER用のサーバを利用するため、ユーザー企業がサーバを構築する必要はない。
事例:大和リースなどが利用、ユーザー企業の声を機能に反映
CLOMO SecuredBrowserにはさまざまな導入事例がある。iPadを500台導入した大和リースは、CLOMO SecuredBrowserによって外出先でも電子稟議が利用できるようになった(参考:【事例】大和リースはiPadをどのように「どこでも稟議端末」に変えたか)。
新日鉄興和不動産は、150台のiPhoneと25台のiPadを導入。アイキューブドシステムズのMDMサービス「CLOMO MDM」を利用してSafariの利用を制限。CLOMO SecuredBrowserのホワイトリスト機能を利用し、業務に関係がないWebサイトやWebアプリケーションの利用を禁止している。
全日空商事は、iPadによるペーパーレス会議の実現のためにCLOMO SecuredBrowserを導入。配布資料の更新内容を即座に反映する、プリンタの順番待ち時間を短縮するといった効果を得ている。
アイキューブドシステムズは、ユーザー企業の声をCLOMO SecuredBrowserの機能強化に積極的に生かしている。上述したドメイン単位でのキャッシュ削除の制御機能は、大和リースなどの要望を基に標準機能として盛り込んだ“ユーザー由来”の機能だ。2013年4月のバージョンアップで追加したタブブラウザ機能も、ユーザー企業からの声を基に搭載したという(画面3)。
製品価格
CLOMO SeucredBrowserの価格(税別)は、初期導入費用が2万円。管理サーバの年額利用料金が2万4000円。月額利用料金は240円(年間契約の場合、年額利用料金2880円)。
CLOMO SeucredBrowser with i-FILTERは、初期導入費用が2万円。管理サーバの年額利用料金が2万4000円。月額利用料金は360円(年間契約の場合、年額利用料金4320円)。
いずれもiOS端末で利用する場合、社内専用のアプリケーション配布を可能にする米Appleの開発者用プログラム「iOS Developer Enterprise Program」への参加が必要だ。参加費用は為替変動によって異なるが、2013年5月現在で2万4800円。
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